1956年式 ポルシェ550RSスパイダーとは
パリで開催されたオークションに、ミド・センチュリー期に作られたスパイダーが出品された。1950年代のポルシェによる軽量レーシングカーのなかでも究極の進化形だ。
『3.8億円で落札 ポルシェ550RSスパイダー』すべての画像をみる
・ドキュメントが最も残っている550スパイダーの1台
・ポルシェ・ヴュルツブルクで2000年にレストア
・1957年のル・マンに参戦
・99台生産されたうちの最後から9台目
予想落札価格は、380~430万ユーロ(約4.7億~5.3億円)。304万2500ユーロ(3億8032万円)で落札されている。
2月のRMサザビーズ・パリオークションに出品されたシュトゥットガルト製スパイダーが、この軽量で低いレースカーだ。しかも稀少性も高い。1956年3月に完成したシャシーナンバー550-0082は、ポルシェが製造した100台に満たないこのタイプのうちの1台だ。
さらに、これほど確かなヒストリーが残っており、様々なレースを戦った歴史のある個体は、他にほとんどないだろう。
当時多くのラリー、ヒルクライム、レースに出場し、スパ・フランコルシャンからニュルブルクリンクまであらゆるサーキットで戦ってきたが、中でも最も賛辞に値する出征は1957年のル・マン24時間だろう。
2000年にレストアされ、ミッレ・ミリアやル・マン・クラシックの出場資格も有する。
なお、パリで同時期に開催されたオークションには1957年式ポルシェ550Aスパイダーも出品された。ポルシェ・コミュニティの有名なコレクター達によって保管されてきた個体で、オリジナルのマグネシウム製ギアボックス・ケースのレストアに5万5000ユーロ(約700万円)も掛かっていたのだが、そちらは残念ながら流札している。
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