現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 車内空間、乗り心地、操縦性、どれも強み! ルノー・セニック E-テック 593kmのロングレンジ版へ試乗

ここから本文です

車内空間、乗り心地、操縦性、どれも強み! ルノー・セニック E-テック 593kmのロングレンジ版へ試乗

掲載 1
車内空間、乗り心地、操縦性、どれも強み! ルノー・セニック E-テック 593kmのロングレンジ版へ試乗

エントリーグレードでも装備は充実

ルノー最新のバッテリーEV、セニック E-テック・エレクトリックは、数か月前に欧州カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)を受賞したばかり。2024年のノミネート車両はいずれも優れていたから、実力は間違いないといって良いだろう。

【画像】車内空間、乗り心地、操縦性、どれも強み! ルノー・セニック E-テック 競合の電動SUV 全164枚

そんなファミリー・クロスオーバーが、英国のショールームにも並び始めた。このクラスには有能なライバルは多いが、バッテリーEVの英国での販売数は、ここに来て減速している。流れを変える新顔となるのか、グレートブリテン島の公道で確かめてみよう。

英国仕様のセニック E-テックは、シンプルな3段階のトリムグレード構成に絞られた。テクノがエントリーグレードで、エスプリ・アルピーヌ、アイコニックが続く。それぞれ特徴づけられており、価格は3万7495ポンド(約750万円)からとなる。

テクノ・グレードでも、ダッシュボード上のツインモニター・パネルに、唸るほど上質なインテリアなど、求められるような装備は一通り網羅されている。ちなみに、内装素材は80%がリサイクル素材だという。

エスプリ・アルピーヌを選択すると、アルミホイールが20インチへ拡大。ブルーに染められた、スポーティなトリムで飾られる。

トップグレードのアイコニックは、4万5495ポンド(約910万円)へ上昇。ハーマン・カードン社製のサウンドシステムや、ボタン1つで透明度を変えられるソーラーベイ・エレクトロクロミック・サンルーフなどが装備される。個別のオプションは存在しない。

強みは車内空間の広さと上質な乗り心地

セニック E-テックはグレードを問わずシングルモーターの前輪駆動で、最高出力は169psと218psの2段階。エスプリ・アルピーヌとアイコニックでは、218psが標準になる。今回試乗したのは、その後者だ。

駆動用バッテリーの容量は、60kWhか87kWhの2択。1度の充電で走れる航続距離は、それぞれ最長で429kmと624kmが主張される。試乗車では593kmとなる。

ちなみに、テクノ・グレードに87kWhのバッテリーと218psのモーターを組み合わせると、3500ポンド(約70万円)の追加費用が必要になる。どれを選択するか、悩む価値はあるだろう。

スタイリッシュなセニック E-テックで大きな強みに挙げられるのが、車内空間の広さと、上質な乗り心地。4000ポンド(約80万円)の頭金で組める、月額474ポンド(約9万5000円)の残価設定プランも訴求力はあるけれど。

全長4470mmのボディを考えれば、リアシートの広さは印象的。フロントにかさばる内燃エンジンを搭載しないおかげで、パッケージングの自由度が増した恩恵だ。

荷室容量も広い。ただし、床面の位置が高く、重い荷物を載せるのは少し大変かもしれない。この点が、実用性の足を引っ張っている。

ちなみに、30種類の車載機能を任意に設定し、呼び出しボタンへ登録可能。セニック E-テックを起動する時にそのボタンを押せば、1発でお好みの設定に合わせられる。機能が増える中で、素晴らしい気遣いだと思う。

操縦性はクラストップの水準 有力な選択肢に

しなやかでフラットな乗り心地も、他車より抜きん出ている部分。英国のツギハギが多いアスファルトを優しくなだめ、上品なマナーを生んでいる。

ステアリングレシオは、ロックトゥロックが2.34回転と、比較的クイック。高めの速度域ではやや反応に鈍さも出てくるが、コーナリングは機敏。グリップ力は高く、安定性にも優れ、操縦性はクラストップの水準にあるといっていい。

218psが叶える0-100km/h加速は7.9秒で、ファミリー・クロスオーバーとしては充分以上。多くのバッテリーEVと同様に、発進時が特に鋭い。1918kgと比較的軽めの車重も、運転体験へポジティブな影響を与えている。内燃エンジンの同クラスより重いが。

素晴らしい車内に充実した装備、上品なロードマナーを獲得したセニック E-テック。競争の激しいクロスオーバー・カテゴリーに、有力な選択肢が登場したようだ。

英国での納車は2024年7月からと告知されているが、この国ではルノーの2番目に売れるバッテリーEVになると予想されている。現在のトップセラーは、ハッチバックのメガーヌ E-テック・エレクトリックとのこと。

また同社は、今後9か月以内に2台の電動モデルを欧州でリリース予定。レトロフューチャーなデザインをまとった、コンパクトカーの5(サンク)と4(カトル)だ。こちらの仕上がりへも期待が高まる。

ルノー・セニック E-テック・エレクトリック・ロングレンジ・アイコニック(英国仕様)のスペック

英国価格:4万5495ポンド(約910万円)
全長:4470mm
全幅:1864mm
全高:1571mm
最高速度:168km/h
0-100km/h加速:7.9秒
航続距離:593km
電費:5.9km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1918kg
パワートレイン:AC永久磁石同期モーター
バッテリー:87kWh(実容量)
急速充電能力:150kW
最高出力:218ps
最大トルク:30.4kg-m
ギアボックス:1速リダクション(前輪駆動)

こんな記事も読まれています

フィアット600 詳細データテスト 500より増した実用性と快適性 フィアットらしい元気さは不在
フィアット600 詳細データテスト 500より増した実用性と快適性 フィアットらしい元気さは不在
AUTOCAR JAPAN
モーターは「ホイール」の中! べデオ・ランドローバー・ディフェンダー EVへ試乗 低価格化へつながる?
モーターは「ホイール」の中! べデオ・ランドローバー・ディフェンダー EVへ試乗 低価格化へつながる?
AUTOCAR JAPAN
【今日発売】BYDシールに国内最速試乗 AWDで537ps・航続およそ600kmにして実質537万円の戦略価格
【今日発売】BYDシールに国内最速試乗 AWDで537ps・航続およそ600kmにして実質537万円の戦略価格
AUTOCAR JAPAN
ライバルの「1歩先ゆく」電動サルーン 最新ポルシェ・タイカンへ試乗 感動するほど気持ちいい
ライバルの「1歩先ゆく」電動サルーン 最新ポルシェ・タイカンへ試乗 感動するほど気持ちいい
AUTOCAR JAPAN
LBXの影にしたくない! 小改良 レクサスUX 300hへ試乗 第5世代HVで198psに 喜び多き所有体験
LBXの影にしたくない! 小改良 レクサスUX 300hへ試乗 第5世代HVで198psに 喜び多き所有体験
AUTOCAR JAPAN
【欧州で先行試乗】たゆまぬ進化がもたらす未来への予感 マクラーレン アルトゥーラ・スパイダー
【欧州で先行試乗】たゆまぬ進化がもたらす未来への予感 マクラーレン アルトゥーラ・スパイダー
AUTOCAR JAPAN
「1つ以外は」最新ミニに求めるすべて! 1.5L 3気筒の新型クーパー Cへ試乗 活発な子犬のよう
「1つ以外は」最新ミニに求めるすべて! 1.5L 3気筒の新型クーパー Cへ試乗 活発な子犬のよう
AUTOCAR JAPAN
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
航続距離がすべてじゃない! ミニ・カントリーマン SE オール4へ試乗 「ゴーカート」感なSUV
AUTOCAR JAPAN
2024年版 欧州の「格安車」 10選 装備や性能は? 新車で買える最新モデル
2024年版 欧州の「格安車」 10選 装備や性能は? 新車で買える最新モデル
AUTOCAR JAPAN
市場を「ひっくり返す」能力! ロータス・エレトレ S アウディSQ8 e-トロン 電動SUV直接比較(2)
市場を「ひっくり返す」能力! ロータス・エレトレ S アウディSQ8 e-トロン 電動SUV直接比較(2)
AUTOCAR JAPAN
19インチも選べるスポーツモデル VW「ゴルフGTI」 270馬力のハイブリッドも登場
19インチも選べるスポーツモデル VW「ゴルフGTI」 270馬力のハイブリッドも登場
AUTOCAR JAPAN
【車両重量920kg】 第4世代スズキ・スイフト クルマとの対話を楽しむMT仕様のコスパ良し
【車両重量920kg】 第4世代スズキ・スイフト クルマとの対話を楽しむMT仕様のコスパ良し
AUTOCAR JAPAN
「大胆で挑戦的」なロータス・エレトレ S 迎え撃つアウディSQ8 e-トロン 電動SUV直接比較(1)
「大胆で挑戦的」なロータス・エレトレ S 迎え撃つアウディSQ8 e-トロン 電動SUV直接比較(1)
AUTOCAR JAPAN
EVで強化 すこぶる実用的 ホンダ「Nバン イー」発表
EVで強化 すこぶる実用的 ホンダ「Nバン イー」発表
AUTOCAR JAPAN
バイクとクルマを融合? 3輪のモーガン・スーパースポーツ モアパワーへ応えたプラス4 2気筒から8気筒まで(1)
バイクとクルマを融合? 3輪のモーガン・スーパースポーツ モアパワーへ応えたプラス4 2気筒から8気筒まで(1)
AUTOCAR JAPAN
【いよいよ明日発売】乗ってどうだ? BYDシール 中国試乗で見えた走りのパフォーマンス
【いよいよ明日発売】乗ってどうだ? BYDシール 中国試乗で見えた走りのパフォーマンス
AUTOCAR JAPAN
【クーペにAMG 53が追加】 メルセデスAMG CLE 53 4マティック+クーペ ハンドルは左右選択可能
【クーペにAMG 53が追加】 メルセデスAMG CLE 53 4マティック+クーペ ハンドルは左右選択可能
AUTOCAR JAPAN
BYDのBEVスポーツセダン、シールが戦略価格で登場。最初の1000台は495万円から先進性能が楽しめる!
BYDのBEVスポーツセダン、シールが戦略価格で登場。最初の1000台は495万円から先進性能が楽しめる!
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

261.5282.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
セニックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

261.5282.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村