この記事をまとめると
■マツダCX-80はCX-60の流れを汲んだパワートレインを搭載する
ガソリンの自己着火という「夢の技術」で業界騒然となったSKYACTIV-X! どんな技術でなぜ広まらなかったのか?
■現行マツダの商品ラインアップを整理すると大きく3つのグループがある
■マツダはクルマのサイズにあった出力・トルク・燃費を考慮して自然吸気か過給かを判断している
マツダはラージ商品群に3.3リッター直6を用意
マツダ「CX-80」が今秋に国内デビューする。すでに各地で実車が一般公開されているが、そのビッグサイズに圧倒される。ボディサイズは、全長4990mmx全幅1890mmx全高1710mmと、CX-60と比べて全長で250mm、車高で25mm大きい。
搭載されるパワーユニットは、CX-60の流れを汲み、直列6気筒の3.3リッターディーゼルハイブリッド「e-SKYACTIV 3.3」、同ディーゼル、そして直列4気筒のプラグインハイブリッド「e-SKYACTIV PHEV」となる。
こうした直列エンジンの搭載について、マツダは「マツダらしい走る歓びを実現させるための最適解」という考えだ。
ここで改めて現行マツダの商品ラインアップを整理すると、大きく3つのグループがある。
ひとつ目は、2012年に登場した「CX-5」の流れを汲むマツダ第6世代の進化モデル。ここではFF(前輪駆動車)をベースとしている。
ふたつ目は、「マツダ3」を起点として「CX-30」や海外向け「CX-50」へと続く「スモール商品群」。ここも、駆動系としてはFFがベースとなる。
エンジン開発と車体開発にマツダらしさを結びつけた
そして3つ目が、「CX-60」を起点とする「ラージ商品群」であり、それが「CX-80」へとつながっている。駆動系はFRをベースとする。
なぜ、マツダがラージ商品群でFRベースを選んだかについては、CX-60量産化の前に、マツダの山口県美祢試験場で実施された技術説明会等において、車体設計とエンジン設計の総責任者から、マツダ固有の商品性の重要性について詳しく聞いた。
そうしたこれまでのマツダとの意見交換のなかで、マツダは何度もFRベースの直列エンジンの必要性を示してきたのだ。
また、排気量をアップして燃費を抑えるという、SKYACTIVというマツダの開発理念を貫いている点にも注目したい。要するに、「燃焼を極める」ことを優先し、クルマのサイズにあった出力・トルク・燃費を考慮することで、自然吸気か過給かを判断してきた。
さらに、国や地域での環境政策に対応するため、電動化に対する幅を広めるためにも、直列エンジン+モーターという選択をした。
そうしたエンジン開発と、車体開発とをマツダらしさを結びつけたかたちが、CX-60やCX-80というラージ商品群なのだ。
このようなさまざまな要因によって、新型CX-80というマツダ現行モデルとしては最上級モデルが誕生した。
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これがマツダの現状であり、市場の評価。