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「走り好きパパ」にオススメ! 家族も太鼓判のワークスコンプリートカー4選

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「走り好きパパ」にオススメ! 家族も太鼓判のワークスコンプリートカー4選

この記事をまとめると

■改造内容を考えるとお得の場合も

【試乗】ホットハッチに大変身! フィットモデューロXが備える「三位一体」の武器とは

■ファミリーカーこそ選択したい

■コンパクトカーやミニバンにも多く設定

サーキットやラリーで最強となるのがすべてではない!

 いま、自動車界で熱いのが、メーカーが手掛けたコンプリートカーだ。とはいえ、超高額な日産GT-R NISMOや、ラリーのホモロゲーションモデルとして開発されたトヨタGRヤリスといった、本気すぎるコンプリートカーだけではない。もっと身近で、ファミリーカーとしても使えるメーカー純正のコンプリートカーがあったりする。

 言い換えれば、家族(とくに奥様)の反対なしに買える、隠れスポーティモデルだったりするのだから、面白いではないか! パッと見はベースモデルに近く、価格アップは最小限。いや、コンプリートカーとして追加されたデザイン、装備などを考慮すると、むしろお買い得だったりするのである。

日産ノートオーラNISMO

 まずは、日陰の存在、とは決して言えないけれども(多分大ヒット間違いなし)、GT-Rほどの飛びぬけ感がない(だってGT-Rは2420万円~ですよ!)、ノートオーラNISMOがある。あえてこの企画の一番に、“隠れ”ではない最新の1台を持ってきたのは、メーカー純正コンプリートカーでも、比較的手に入れやすい価格のクルマもあるという事実をお伝えしたいからである。

 NISMOはレースで80年以上(※編集部注:日産のモータースポーツ活動として)、コンバージョンモデルでは30年以上の歴史がある日産直系メーカーである。ノートオーラNISMOはノートオーラのワイドボディにさらに迫力を増した見た目のレーシーさ、ローダウンによるワイド&ローの佇まい、ピュアEVのアリアを思わせる先進性ある顔つきをプラス。そしてインテリアのセンターマーク付きアルカンタラ巻きステアリング、レッドのスターターボタン、専用レカロシートの用意などが見た目の特徴となる。

 しかしそれだけではない。車体補強、新たに「NISMOモード」を加えた、エコモードがすでにノートオーラのスポーツモードというドライブモード、20mmローダウンのスポーツサスペンション、モノチューブダンパーといった走りのアイテムにまで手が入り、手抜きは一切なし。単なるドレスアップカーとは一線を画す仕上がりだ。

 おもに発電のために使われる1.2Lエンジン、モーターのスペックはノートから増強されたノートオーラと変わらないものの、走りのスポーツ度は200%UPと言っていいほどの違いを見せる。それでベース車のノートオーラG FFの約26万円高なのだから、これはもう“男のノートオーラ”としてお買い得すぎると言っていい。

日産セレナe-POWER AUTECH

 そんな日産のコンプリートカーは、NISMOだけでなく、湘南発祥のAUTECHがある。エンジン、動力性能に手を入れないのが基本だが、だからと言って、走りがベースモデルといっしょ、ということではまったくない。その一例が、Mクラスボックス型ミニバンのセレナをカスタマイズしたセレナe-POWER AUTECHだ。

 専用のひと目でAUTECHとわかるAUTECHブルーのボディカラー、エクステリアパーツが用意・装着されるだけではない。車体剛性を高め、足まわりのスプリング、ダンパーも見直され、さらにスポーツタイヤの定番、ミシュランパイロットスポーツ4で足もとをキメている。

 結果、走行安定性が向上し、ステアリングに伝わるインフォメーションも増大。ファミリーミニバンにして、乗り心地は低速域、日常域に限ればやや硬めに感じられるものの、人車一体感あるファンな運転が楽しめるミニバンに仕上がっている。ドライブモードでS(Smart)を選べば、ミニバンらしからぬ胸のすく加速さえ味わえるのだから、動力性能もベースモデル同様に文句なし。家族の反対に合わず手に入れやすい、メーカー純正コンプリートカーの代表的存在だ。

トヨタC-HR GR SPORT

 いやいや、今ならSUVでしょ……と言うなら、C-HRのマイチェンを機に加わったC-HR GR SPORTがある。GRとはレースでも活躍するガズーレーシングの略。このC-HR GR SPORTは今をときめくGRヤリスほどクローズアップされていないものの、ただでさえスタイリッシュなC-HRのスタイリングを極限まで引き締め、スポーツモデルとしての存在感を強めた隠れ(!?)スポーツコンバージョンモデルなのである。

 パワーユニットに手が入らないのはほかのGR SPORT同様だが、エクステリア、GRステアリング、シート、加飾を含むインテリアの仕立てはGR SPORT専用だ。チューニングとしては足まわりが基本となる。タイヤサイズはなんと225/45R19!! さらにフロアトンネルの補強から、スプリング、ダンパーの専用化に至るまで手が入っている。すでに説明したように、その足まわりこそがC-HR GR SPORTの真骨頂なのである。

ホンダ・フィットe:HEVモデューロX

 まさに大穴的メーカー純正コンプリートカーが、先代から一転、“いい人すぎる”ほんわりイメージ(エッジの効いたスタイリングから、柴犬モチーフのまろやかなカタチに!?)に激変したフィットのe:HEVモデューロXである。ベースは洗練と上質を兼ね備えたスタイリッシュタイプのLUXE(リュクス)グレード。それを熟練エンジニアが磨き上げたのが、モデューロXというわけだ。

 エクステリアでは精悍な専用フロントグリル、前後エアロバンパー、テールゲートスポイラー、ドアロワガーニッシュ、ダーククロームメッキエンブレム、16インチアルミホイール&専用サスペンションなどによってキメまくり、インテリアでは専用のブラック&ボルドーレッドの本革巻ステアリング、ボルドーレッドステッチ入りの本革巻きセレクトレバー、ラックススウェード×本革のモデューロXロゴ入りスポーツシート、レッドリングのパワースイッチなどが奢られる。

 その佇まい、乗り込んだ際のレーシーな特別感は、ノーマルフィットとは別世界と言っていい。しかもだ。ベース車に対してパワーユニットに変更はないものの、走りの滑らかさ、安定感、フラットな乗り心地という点で、明らかに上まわる熟練エンジニアによる磨き上げを堪能することができるのだ。それらはデザイン性だけでなく、モデューロXならでは足まわりセッティング、タイヤの銘柄変更、そして本格的な空力性能を持つエアロパーツの効果絶大なのである。

 よって、高速クルージングでの走りの気持ち良さ、山道でのホットハッチと呼ぶにふさわしい走りの質感、楽しさをわがものにできるというわけだ。それでいて、見た目の過剰なスポーツ度は最小限。これなら家族の反対もまず出ないはずで、普段はファミリーカー、週末はドライバーの楽しみとしてホットハッチに変身。もちろんe:HEVだから燃費もばっちり(ベース車の走りの素性も文句なし)。まさに、柴犬の皮を被った、運動神経抜群のポーターコリーやジャックラッセル的!?“隠れ”コンプリートカーというわけだ。

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