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新型シエンタが3位浮上!! やっぱりよかったスライドドア付コンパクトカーの魅力

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新型シエンタが3位浮上!! やっぱりよかったスライドドア付コンパクトカーの魅力

 2022年8月に発売されたトヨタ「シエンタ(3代目)」が売れている。2023年3月の販売台数は1万4326台、4月は9195台と、普通車の登録台数ランキングでは3位につけるほどの人気ぶりだ。

(※昨年以来続く半導体不足と部品流通不安定化により、各社各モデルの納期が長期化しています。本記事では車種別月販台数は自販連のデータを参照していますが、この「納期の長期化」が現在、各メーカーの奮闘努力により解消に向かいつつあって、ただ解消具合にはモデルごとに(使用する部品、半導体に違いがあるため)バラバラで、そのため「月販ランキング上位車≠人気があって売れているクルマ」であり、どちらかというと「ランキング上位車≒作って届けられるクルマ」という側面が強くなっていることを付記しておきます。本記事における「売れている」は、あくまで人気と実力の一要素とお考えください)

新型シエンタが3位浮上!! やっぱりよかったスライドドア付コンパクトカーの魅力

 シエンタといえば、コンパクトなボディサイズと便利なスライドドアをもつ点が最大の魅力。ただ、現行モデルでは、それらの長所をさらに伸ばし、魅力的なモデルへと成長している。改めて現行シエンタの魅力を振り返りつつ、シエンタを検討する人に向け、気になるポイントにも触れていきたい。

文:立花義人、エムスリープロダクション
写真:TOYOTA、ベストカー編集部

デザインと機能性のバランスが抜群!!

 歴代モデルから好評なコンパクトボディ(5ナンバー)をそのままに、居住性を向上させた、現行3代目シエンタ。具体的には、室内高で従来比+20mm、前後カップルディスタンスで従来比+80mm、ヘッドクリアランスは+25mm広げられており、全幅は先代と同じだが、頭部と運転席窓の上端までのクリアランスは、先代シエンタ比で+60mmも広くなった。

 前席と後席の間の距離が広がったので、後席のひざ前のスペースに、買い物カゴがそのまま置けたり、子供の着替えがしやすくなったりと実用性がグッと上がったし、上側方ヘッドクリアランスの拡大では、頭上付近のゆとりが生まれたことで、広さに対する印象が大きく変わった。水平基調のベルトラインやサイドガラスを立てた意匠も、開放感のある室内空間につながっている。

 コンパクトなボディサイズを維持したまま、室内空間はより広く感じるように。現行シエンタは、このデザインと機能性のバランスがとてもうまくできていると思う。

シエンタのインテリア。落ち着きと開放感のある空間は、シエンタの魅力のひとつ

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便利なスライドドアをさらに使いやすく!!

 狭い場所での乗り降りや、子供や高齢の方を乗せる際に、超絶便利なスライドドア。現行シエンタでは、さらに利便性を追求するため、先代モデルに比べて開口部高さを+60mm、開口部における足下広さを+55mm拡大した。わずか60mmの差、と思うかもしれないが、乗り降りのしやすさは確実に向上しており、成人男性でも頭をあまり気にせず乗り降りができる。ハンズフリーデュアルパワースライドドアの設定や、子供の指が掛かりやすい形状としたリアアシストグリップ、スーパーUV+IRカットガラス、後席用サンシェードなど、より便利で配慮の行き届いた使いやすい設計となっている点もポイントだ。

 もちろん従来のシエンタでも好評だった330mmという低いフロア地上高や段差のないフラットなフロアも継承されている。高齢者や子供にとっては、ミドルクラスサイズのミニバンより乗り降りしやすいのではないだろうか。

シエンタのスライドドア開口部と2列目シート。先代モデルより乗り降りのしやすさが向上した

おしゃれで機能的でありつつ、使う人を選ばない 超絶バランスを実現しているデザイン

 トレッキングシューズをイメージしたというシャープでスポーティなデザインだった先代モデルに比べて、クリーンで親しみやすいデザインに生まれ変わった現行シエンタ。「シカクマル」をモチーフとし、コーナー部を丸くしてコンパクトにみせる手法をとりながら、ベルトラインを水平にしたり、サイドガラスを立てることなどによって機能的なイメージも。大きなサイドプロテクションモールは「気兼ねなく使えるツール」感も漂わせている。

 「アーバンカーキ」「スカーレットメタリック」など、個性的なボディカラーも用意されており、ヨーロッパの都会で見かけそうなおしゃれな雰囲気も楽しめる。男女問わず、またあらゆる年齢層でも「使いやすい」と感じさせるデザインでありながら、飽きの来ないバランスの取れた個性が与えられているのも秀逸だ。

シエンタのエクステリアデザインは、ヨーロッパ車のような都会的な雰囲気が感じられる。機能性、個性とのバランスもよい

ただ、3列目の狭さと使い勝手の悪さは覚悟する必要が

 パッケージング上、仕方ないことなのだが、はっきり言ってシエンタの3列目は狭い。2列目のシートバック形状や、つま先部分のスペース確保などで、狭さを和らげる工夫がされてはいるのだが、大人が座るのであれば、ちょい乗り以上のドライブをするのはかなりきついだろう。

 この点、ライバルのフリードは、3列目シートに座った状態でひざ周りのスペースにややゆとりがある。床と座面の間隔の違いでフリードはひざが持ち上がる姿勢にはなるが、それほど気にならない。3列目シートの格納方法も、シエンタはダイブダウン方式(折りたたんで2列目シート下に格納)なので、2列目をチップアップするなど手間がかかるが、フリードの場合は左右へ跳ね上げるだけと簡単だ。
 
 車中泊やMPV的な使い方を想定しているなら2列シート仕様を選ぶべき。多人数乗車の魅力を求めてシエンタを検討するなら、3列目の使用頻度や使いやすさを慎重に検討するようにしてほしい。

シエンタのインテリア。3列目は「いざという時」程度の実用性だと思っておいたほうがよい。あまり使わないなら、ダイブダウンでシートを格納しておくといい

◆      ◆     ◆

 万人受けするデザインを手に入れ、便利な機能をさらに便利に進化させてきたシエンタ。ライバルであるフリードのフルモデルチェンジが今秋にも行われると噂されるなか、どこまで販売台数を伸ばせるのか!?? 国産3列シートコンパクトカー対決の行方が、非常に楽しみだ。

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みんなのコメント

12件
  • もし新型フリードが、ベストカーのスクープCGの通りステップワゴンのような能面づらだったら、シエンタは安泰だろう。
  • 自演多
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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