スタート直後の順位ダウンが続くノリス。マクラーレンF1代表は「改善できるあらゆる機会を探る」と克服に協力を惜しまず

　マクラーレンF1のランド・ノリスは、先週末のF1第14戦ベルギーGPのオープニングラップで明らかになったように、深まるレーススタートの問題に直面しており、チームは彼と協力して問題解決に取り組んでいる。

　先月のスペインGPではポールポジションからスタートしたノリスだが、ターン1でジョージ・ラッセル（メルセデス）に抜かれ、オープニングスティントで3番手に後退したため、優勝のチャンスが減じてしまった。同様にハンガリーGPでは、ノリスはターン1でチームメイトのオスカー・ピアストリに追い抜かれ、それが最終的にレースの勝者を決める動きとなった。

　先週末のスパでは、ノリスはまたスタートの判断を誤り、ラ・スルスのヘアピンからの立ち上がりがうまくいかず、コースを外れて7番手に順位を落とした。彼はこのことを“愚かなミス”と呼んだが、これにより最初から自身のレースを損なうことになった。

　ノリスがオープニングラップでポジションを落とすという厄介な癖は、コンストラクターズ選手権でレッドブルとの差を縮めるべく戦っているマクラーレンにとってますます悩みの種となっており、チームはドライバーと協力してこの犠牲の大きい問題に取り組まざるを得なくなっている。

「まず第一に、この種の状況は常にとても微妙なものだ」と、ステラが先週日曜日のスパでレース後に語ったと、『Motorsport Week』が報じた。

「ランドはイン側で何が起こっているかに少し気を取られ、コースアウトしてしまったのだと思う。それは些細なことであり、あちこちでちょっとした調整が必要なだけだ。もちろん、我々はオスカーと仕事をするのと同じようにランドと仕事をし、個々に改善できるあらゆる機会を探ろうとしているし、さらに準備を整えたり、我々の能力や才能をより有効に活用したりするために、よりよい形で協力している」

「つまり、必ずしも我々の態勢が変わるわけではない。しかし、逃したチャンスをどのように明らかにするか分析するための要素は、確実に得ることができる。たとえばランドの場合、統計的にはレースの序盤にいくつかチャンスが訪れる傾向があるようだ」

　しかしステラは、これが繰り返し起こる問題なのか、それとも一連の不幸なインシデントにすぎないのかについては、チームが今も調査を行っているとすぐに指摘した。

「何か理由があってレースの序盤に起きるのか、それとも単なる偶然なのかを調べる必要がある。しかし他のアスリートや他のドライバーと同じように、ランド自身もチームのサポートを得て、自分たちが行っている優れた仕事を確実に活かすために、何を改善できるかを考えなければならないと思う」

「彼はまだよいスターティングポジションにいたと思うが、低いフロアと追い越しが難しいスタートでポジションを失ってしまうと、我々の状況は間違いなく困難なものになった」

　ノリスには、この問題に対処し、スタートを改善するというプレッシャーがかかっている。チャンピオンシップの戦いが激化するなか、オープニングラップで失ったポジションは、長期的には大きな損失となる可能性がある。マクラーレンは、タイトル獲得の野望が挫折する前に、この問題の解決策を見つけることを期待するだろう。

　ノリスは、F1のサマーブレイクが、待望の休息の機会になるだろうと語った。

「みんなが必要としているけれど、僕にはリセットのために必要だと思う」とノリスはスパで語った。

「僕はこの3、4レースで、愚かなことのせいで多くのポイントを失ってしまった。ミスとまずいスタートだ。今はターン1でね。多くのポイントを失ってしまったので、もっと強くなって戻ってこれることを望んでいる」