英国では97種類のカラーバリエーション
text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
一新したシトロエンC4が発表された。過去のモデルを肯定しつつ、大胆なデザインが与えられている。しかしC4カクタスのボディサイドを彩っていた、空気の入ったエアバンプは、C4には採用されていない。
「少しイノベーションに夢中になりすぎたようです」。と、クロスオーバー・ハッチバックのデザイナーが話していた。シトロエンのCEO、ヴァンサン・コベ自身も認めている。
確かにそうかもしれないが、エアバンプのファンは少なからずいる。少々残念に感じる読者もいるだろう。
でも、C3のサイドビューを見て欲しい。モデル中期のフェイスリフトを受けたが、ちゃんとエアバンプは残されている。
C3はシトロエンの中で、一番幅広いカスタマイズができるモデルになった。ドア・プロテクターの色と、ルーフやボディの塗装色を選ぶことで、英国では97種類のカラーバリエーションが用意される。フェイスリフト前でも、36種類の組み合わせがあったのに。
アルミホイールにも、新デザインが追加。インテリアのトリムパッケージも、選択肢が増やされている。
これらの変更は、シトロエンの「インスパイアード・バイ・ユー」と呼ばれるマーケティング戦略の1つ。フォードやルノーなども同様だが、パーソナライゼーションの幅を拡大しようという流れがある。
購入プロセスを簡素化するという名目で、製品の合理化も図れる。製造コストの削減にもつながる。
装備は充実 エンジンは従来どおり
シトロエンによれば、C3のフロント周りは2016年に発表されたコンセプトモデル、Cエクスペリエンスの影響を受けているという。確かにクロームメッキのフロントグリルや、ヘッドライトのデザインは、共通性があるかもしれない。
エンジンのラインナップに変更はない。1.2Lのガソリンターボは、83psと109psの2種類。さらに100psの1.5Lディーゼルターボが英国では用意される。
トランスミッションは、5速と6速のMTが選べる。109psのガソリンエンジンには、新しい6速ATが用意された。
ハイブリッドなど電動化技術の導入は、フェイスリフトの段階では見送られている。C3は、プジョーやオペルが採用する、純EVと互換性のあるプラットフォームを基礎としていない。次期モデルが登場するまで、純EV版の登場もないだろう。
トリムグレードは、フィール、フレア、フレア・プラスの3段階。いずれも装備は充実しており、LEDヘッドライトのほか、エアコンにクルーズコントロール、7.0インチ・インフォテインメント用タッチモニター、デジタルラジオなどが標準で付く。
さらにトップグレードのフレア・プラスには、バックカメラやプライバシーガラスも付いてくる。アルミホイールは、17インチにサイズアップする。
シトロエンC3の見た目は、同クラスのライバルと一線を画す。プラスティック製の肉厚なホイールアーチとエアバンプは、クロスオーバーのようでもある。
華やかな車内デザインに快適なシート
インテリアには角の丸い長方形が多用され、デザインは華やか。フォード・フィエスタやフォルクスワーゲン・ポロのような、単調な雰囲気とは大きく異る。
試乗車はフレア・プラス。ダッシュボードにはテックウッドと呼ばれる、鮮やかなチーク風の木目調パネルがあしらわれ、3色の生地が用いられたアドバンスド・コンフォートシートが付いていた。確かに、座り心地は快適だ。
シトロエンC3は、オペル・コルサとエンジンを共有するが、同クラスの中では運転席周りは広々としている。レザー製のドアハンドルを採用したり、スイッチ類の数を減らすなど、スッキリとしたデザイン処理のおかげだろう。
インフォテインメント・システムも、グループPSAのモデルと共有するが、シトロエン流のシンプルでクリアな操作画面を採用。わかりやすく反応も良く、走行中でも操作しやすい。タッチモニターに集約したモデルの中では、扱いやすい部類に入る。
リアシートの広さは、クラストップには及ばない。荷室は充分に大きいが、開口部の段差が高く、重い荷物の出し入れは少々大変。
都市部を中心に使われるであろう、コンパクト・ハッチバックのC3。定員一杯で長距離を走る機会は少ないはず。しかし、クラスで競合するホンダ・フィットのリアシートや荷室の広さを考慮すると、C3は物足りなく感じてしまうことは確かだ。
この続きは後編にて。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
10トン超えのバッテリーを搭載して航続距離500km……ってホントにエコ? 大型トラックはBEVよりもFCVのほうが最適解
「これが売れなかったら四輪撤退…」→超ロングセラーに! 世界の「シビック」を生んだ“妙な納得感のある理論”とは
日産復活のカギはやっぱり[新型マーチ]!? ヤリスやフィットを超えるコンパクトカー誕生なるか!? 2025年度に発売確定!
高速道路を「トラック横並び完全封鎖」で渋滞…むかつく風景が日常茶飯事な「意外な理由」とは? 逆に嫌がらせしたら「免許返納」レベル! 思わぬ「うっかり交通違反」にも注意
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?