ホンダジェットですよ~、ホンダジェット!! 2015年4月の日本での初公開から3年、初めて実機を見ることができて、担当、少々興奮しております!!
今回ホンダジェットを間近で見る機会を得たのは、ANAと大手総合商社双日が「ANAビジネスジェット株式会社」という合弁会社を設立し、ビジネスジェットのチャーター事業に参入。そのメイン機材にホンダジェットを活用する、という発表があったため。
【なぜ過去最高益が続出??】 自動車メーカーはどうやって利益を生み出しているのか
6月には国内販売もスタートし、小型ジェット機カテゴリーにおいて今年上半期のデリバリー数がトップとなったホンダジェット(これは2017年上半期と2017年暦年に続いての記録!)。その勇姿、お伝えして参りましょう!
※本稿は2018年4月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2018年5月10日号
■ホンダの技術と経験に裏打ちされた機能美
間近で見たホンダジェットは、とにかく「う・つ・く・し・い!!」の一言。
なんというか、飛行機については門外漢ながら、クルマでもそうなんだけど、優れた機能は美しさを感じさせるという直感めいたものを感じたわけですよ。
胴体前方、コックピットからノーズにかけてのラインや主翼の形状。その主翼にマウントされたエンジンの取り付け方など、機能性を美しいデザインでまとめ上げているという印象。
ツヤツヤの塗装も美しくて、飛行機のボディってこんなに美しいものだったっけ!? と感心していたら、ホンダジェットの開発を牽引した藤野道格ホンダエアクラフトカンパニー社長が「これ、自動車の塗装ラインで使うロボットが吹いているんですよ」と教えてくれた。
重量の管理がシビアな航空機では非常に塗装膜が薄く1000分の7インチ(1インチは2.54cm)程度なのだという。
ちなみにクルマの場合は1000分の12インチ程度なので、約半分の膜厚。薄い塗膜で美しい塗装を実現するためには自動車で培った塗装ロボットのテクノロジーが大きく役に立ったという。
プライベートジェットのホンダジェットの場合、こうした「美しさ」も大切な要素となるのだというのはよくわかる。
■ANAと双日がビジネスジェットチャーターに参入
さて、すでにお伝えした通り、今回担当が実機を間近で見る機会を得られたのは、ANAと双日がビジネスジェットのチャーター事業に参入し、そのメインとしてホンダジェットを活用するという発表があったため。
ビジネスジェットというと、どうしても富裕層だけのもの、というイメージがあるが、いっぽうで定期路線便だけでは効率よく移動ができないローカルエリアへの移動などでは、ビジネスジェットをチャーターした方が時間的にも費用的にも効率化が図れるケースも多いのだという。
同社では今後、こうした需要を積極的に掘り起こし、ホンダジェットの機動力を活かしたさまざまな使い方を提案していきたいとしているのだ。
今回はキャビン内部も見ることができたのだが、見た目のコンパクトさからイメージしていたよりも室内は広くて快適。本革シートが4座置かれたキャビンは本革シートの香りに満たされた高級車の雰囲気。航続距離2265kmというから、約3時間程度のフライトだったらちょっともったいないほどの室内空間だ。
現在ホンダジェットは80機以上が出荷され、生産キャパは月産4~5機程度とされている。100機以上の受注があり米国ノースカロライナの工場で順調に生産がされている。お値段は450万ドル(約4億7800万円)だ。
◆ホンダジェット 主要諸元
機体全長:12.99m
機体翼幅:12.12m
機体全高:4.54m
キャビン全長:5.43m
キャビン全幅:1.52m
キャビン全高:1.46m
最大巡航速度:真対気速度 782km/h
最大巡航高度:1万3106m
上昇率:1216m
航続距離:2265km
離陸距離:1219m
着陸距離:914m
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