■見た目は普通のハッチバックで中身がスゴい!
いまでは、ハイパワー競争は一部のスーパーカーのみになりましたが、2000年代から2010年代頃は、大排気量のV型6気筒エンジンを軸とした「排気量大きめのハイスペックモデル」が人気でした。
その流れはトヨタも例外ではなく、セダン「プログレ」などコンパクトボディに余裕ある大排気量エンジンモデルがいくつか存在したのですが、なかでもハッチバックの最上級版として2006年に登場したのが「ブレイド」です。
ブレイドとは、どのようなモデルだったのでしょうか。
【画像】カッコいい! これがトヨタの「爆速V6コンパクトハッチ」です! 画像を見る
ブレイドは、欧州的な雰囲気を打ち出して登場した「オーリス」の姉妹車としてデビューしました。
全長4260mm×全幅1760mm×全高1515mmという、十分コンパクトなボディだけを見ると「出来の良いハッチバック」程度の印象を受けるブレイドですが、それだけではありません。
実はこのハッチバックボディに3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載した「ブレイド マスター」を用意。FFでありながら最高出力は280馬力を叩き出すという、激速なハッチバックでした。
コンパクトなボディにパワフルなエンジンを搭載するという流れは、もともとヨーロッパ発のもの。
当時も絶大な人気を誇り「世界のベンチマーク」と言われたフォルクスワーゲン「ゴルフ」が、3代目モデルに3リッターV型6気筒エンジンを搭載したグレード「VR6」を発表したほか、4代目では3.2リッターに排気量がアップされた「R32」というホットハッチをラインナップしていたのです。
そして、ブレイドは日本国内専用モデルではありますが、「ゴルフ VR6」や「ゴルフR32」に匹敵するスペシャルなモデルとして投入されました。
しかも欧州メーカーが3.2リッターのところ、ブレイドには当時の日本で人気だった3.5リッターを搭載。もちろん廉価版の2.4リッターモデルもラインナップしており、販売はこちらが主軸でしたが、3.5リッターのブレイド マスターは、かなりスゴイモデルだったようです。
当時を知る、都内の中古車販売店のK店長にブレイド マスターについて聞いてみました。
「中古車としての絶対数が少ないので話題になっていませんが、実はかなり前からけっこうな傑作車との評判があります。
日本では排気量による税制度もありますし、燃費も悪いことから現在では大排気量エンジン、特に3.5リッターエンジンは人気がないのですが、このサイズで280馬力をというパワフルなエンジンを、パドルシフト付き6速ATで乗れるのですから、乗ったら想像以上に満足できるクルマだと思います」
※ ※ ※
派手なエアロも装着されておらず、一見するとごく普通のハッチバックに見えるブレイドマスターですが、高速道路でも長距離移動などは非常に快適そうです。
いまでは珍しい大排気量エンジンを搭載したハッチバックということで、走りと実用性を兼ね備えたモデルとして、改めて所有するのもいいかもしれません。
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みんなのコメント
昔のADO16のバンデンプラプリンセスも大衆版のモーリスやウーズレーと同じエンジンだし、最近のトヨタIQベースのアストンマーチンシグネットも基本同じエンジンだ
逆に、アメリカンマッスルカーはいくら標準車の倍がそれ以上のパワーのエンジン積んでも高級車じゃなかった
シボレーはシボレー、ダッジはダッジ、フォードはフォードだ。
色々間違ってる気がする