レッドブルのマックス・フェルスタッペン曰く、今季のRB20は過去2シーズンから弱点を引き継いでおり、チームも原因や解決策を「明らかに理解できていない」という。
モナコGPでフェルスタッペンは予選6番手、決勝6位。チームメイトのセルジオ・ペレスは予選Q1で敗退し、決勝では1周目のアクシデントに巻き込まれリタイアとなった。
■縁石使えぬレッドブル、苦境脱出のヒントはRBにあり? 旧パーツ使う兄弟から活路を見いだせるか
ここ数戦のレッドブルは、初日のフリー走行から精細を欠くことが目立ち、実際の勝利を手にできないことも増えている。オーストラリアGPではフェラーリのカルロス・サインツJr.が優勝し、マイアミGPではマクラーレンのランド・ノリスが勝ったのだ。
エミリア・ロマーニャGPでは結果的にフェルスタッペンが勝利を掴んだものの、フリー走行と予選の間にマシンのハンドリングの問題を解決することに労力が割かれ、レース終盤ではノリスの接近を許した。
そしてモナコGPでは、縁石やバンプを乗り越えた際の安定感の無さが露呈。この弱点は2023年の時点でも存在したが、シンガポールGPを除けばほぼ全てのサーキットでRB19は最速マシンだった。実際、2023年にレッドブルが敗れたのは、シンガポールの1戦のみだった。
フェルスタッペンはレッドブルが未だにその解決方法を理解できていないと語っており、今後に向けて絶対王者に黄色信号が灯ったとも言える。
「根本的な問題で、数週間で直るようなモノじゃない」とフェルスタッペンは言う。
motorsport.comが、この問題が2025年にも影響するシャシー固有のモノなのかと尋ねると、フェルスタッペンは次のように答えた。
「明らかに僕らは理解できていないから、それが何なのかを理解する必要がある」
「でも問題を見つけ、それを取り除くため懸命に取り組むつもりだ。今年中にできるかどうか分からないけど、来年には解決していたい」
フェラーリとマクラーレンが背後に迫りつつある今、レッドブルとしても勝利を手にするためには完璧な週末を過ごす必要がある。昨年はレッドブルがなんとか勝利をもぎ取ったサーキットでは、今後はよりトリッキーな展開となりそうだ。
昨年レッドブルが大敗を喫したシンガポールGPはその最たる例だ。しかし次戦カナダGPのジル・ビルヌーブ・サーキットも縁石に乗せて走ることが重要で、しかもバンピーなコース。RB20が得意とするハイダウンフォースコーナーがない。
「僕らにとって理想的ではないコースがいくつかあるのは確かだ」とフェルスタッペンは警戒した。
「バンピーなコース、縁石に沢山乗らなければいけないコース、つまり市街地サーキットはおそらく少しトリッキーになるだろう。それまでに何が起こっているのか、少しは理解できているといいんだけどね」
一方で、カナダGPの後に控えるスペインGPの舞台カタルニア・サーキットでは、バンプの問題があまり発生せず、レッドブルが強みを発揮できるとフェルスタッペンは語った。
「僕らのマシンにより適したレースもある」とフェルスタッペンは続けた。
「でも僕らがどこに取り組む必要があるのかは分かっている」
「明確な方向性がひとつあって、そこではパフォーマンスがかなり不足していると思う。だから、そこを修正することができれば、マシンはどのコースでも全体的に良くなるはずだ」
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