■セレナ史上最高額となる約480万円のモデルを新設!
2022年11月28日に日産新型セレナのフルモデルチェンジが発表されました。
【画像】巨大グリルで迫力アップ! シフトレバーが廃止された日産新型「セレナ」内外装の写真を見る(31枚)
6代目となる新型セレナは、運転支援システムの「プロパイロット」が全車標準装備となった上で、エントリーモデルは276万8700円と実質値下げともいえるプライスとなった一方で、新たに設定された最上級グレード「e-POWER LUXION(ルキシオン)」は479万8200円(消費税込、以下同様)と、歴代セレナの価格の最高額を更新しています。
この価格は、セレナよりも上級のミニバンである日産「エルグランド」の3.5リッターモデル「ハイウェイスター アーバンクロム」の480万9200円や、2.5リッターモデルの最高額車となる「AUTECH」の490万500円に匹敵する価格となっており、「それならひとクラス上のエルグランドもいいかな……」と思う人もいるかもしれません。
しかし、装備の内容などをチェックしていくと、決して新型セレナ e-POWER ルキシオンが割高ではないことがわかります。
まず、プロパイロットに加え、高速道路における先進運転支援システムである「プロパイロット2.0」が搭載されます。
これは一定条件下で、時速40km/h以上(法定速度内)でハンズオフ(手放し)走行が可能となるもので、現時点でミニバンとしては世界初の機能。
さらに駐車支援システムの「プロパイロットパーキング」や、車外からリモート操作もできる「プロパイロットリモートパーキング」も標準装備となっており、加えて駐車位置を記憶することも可能となったことで利便性がアップしました。
また12.3インチという大画面の「Nissan Connect ナビゲーションシステム」やETC2.0ユニット、前後のドライブレコーダーまでもが標準で装着されており、必要な装備はほぼすべて標準で備わっているといっても過言ではない充実ぶりとなっているのです。
一方のエルグランドですが、プロパイロットはそもそも設定がなく(インテリジェントクルーズコントロールは装備)、オーディオレスが基本。ETCやドライブレコーダーもディーラーオプション設定となっているなど、標準装備の内容がかなり物足りないものとなってしまっているのが現状。
そして、1.4リッターの発電用エンジンと120kW/315Nmのモーターを搭載する新型セレナ e-POWER(ハイブリッド)の動力性能は、125kW/245Nmの出力を持つエルグランドの2.5リッターモデルと同等かそれ以上。206kW/344Nmの3.5リッターモデルと比較しても、150kgほど軽量な車両重量を考えると遜色ない性能となっています。
それでいて、1.4リッターエンジン搭載の新型セレナは自動車税的にも安く済み、さらに燃費性能(WLTCモード)も18.4km/Lと、エルグランドの2.5リッターモデル(10.0km/L)の2倍近くも低燃費になるなど、維持費の面でも新型セレナに軍配が上がることは明白といえるでしょう。
もちろんエルグランドにも、もはやこのクラスでは希少となった大排気量NAエンジンや、低重心ならではのミニバンとは思えないほどの運動性能、そして高級感あふれる乗り味など、デビューから10年以上が経過した今でも魅力的なポイントは数多く存在しているものの、新型に刷新されたセレナと比較すると見劣りしてしまうところが多いのもまた事実。
新型セレナは、外観デザインにおいても、エルグランドのイカツさに寄せたようなダイナミックなスタイリングが特徴となっており、この点では両車の差がなくなっているようにも感じます。
格上のエルグランドに価格帯で並んだ新型セレナ e-POWER ルキシオンですが、機能や性能を考慮しても選ぶ価値は十分あるといえそうです。
とはいえ、日産としてもエルグランドの復権を望んでいることは間違いなく、次期型の開発をしているというウワサもあるようです。
もし新型エルグランドが登場するとしたら、新型セレナ以上の高級感と装備内容で登場することになるのではないでしょうか。
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みんなのコメント
装備を良くしてプレミアム感だしても、車名が既にファミリー向けのミニバンのイメージが根付いてるから、上位のエルグランドやオデッセイからは中々乗り替えない。