「BYD SEAL」が日本に上陸しました。
スタイリングと走りの良さが話題になっていますが、その実力はどのくらいなのか? 試乗してみました。
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すると……思わず「これ、欲しい!」とうなってしまいました。
そう思ってしまった理由を7つご紹介します。
理由1:まず、スタイリングがかっこいい
乗車する前に、スタイリングをチェックしてみましょう。
「BYD SEAL」はBEVのおかげでエンジンが不要。そのため、4ドアセダンですが、低くてシャープなノーズデザインになっています。
そして、リアにかけては流れるようなフォルム。空気抵抗係数(Cd値)は0.219と、スポーツカーを凌ぐレベルです。
リアのアンダー部分はブラックのカラーリングを施し、レーシングカーの様にスポーティな大型ディフューザーを採用します。
そして、左右に伸びたLEDテールライトがシャープさを強調。跳ね上げるようなダックテールデザインと良く似合います。
また、格納式のドアハンドルを装備。
走行中などは、下の画像のように格納するスタイルへと変化。サイドシルエットがスッキリとし、同時に空気抵抗を減らします。
外部からはボタンでのポップアップも可能。ハンドルの握り心地も良好です。
前後タイヤは235/45R19を装着。力強いデザインのホイールと共に、足元を引き締めます。
理由2:室内が上品でスポーティ。明るく涼しく快適
美しいエクステリアデザインを堪能したところで、「BYD SEAL」へ乗り込みます。
インテリアの第一印象は、とにかく上質であることです。
セダンのため、スポーツカーのような狭さを感じさせませんが、包まれるようなデザインに好感。本革巻きのステアリングはやや太めで、握った瞬間に安心感と共に走りへの期待感を与えてくれます。
ドアなどの造形も立体的で繊細。スエードの質感も上品そのもの。
クリスタルをモチーフとした電動シフトレバーも、カラートーンを黒基調で統一。派手さよりも硬質な感じに仕上げてあり、品格を感じます。
「BYD SEAL」はスポーティだからといって、走りに振った装備ばかりではありません。たとえば、サンバイザーには、明るいLEDを伴うミラーを装着するなど、フレンドリーな装備にも手抜かりはありません。
そして、BEVらしく、スマホの充電など電源供給源も豊富です。
2台同時に充電ができるワイヤレス充電スペースを用意し、さらに、USB type AとUSB type Cの各ポート、12Vのアクセサリー電源も備わります。
また、開放感たっぷりのパノラミックガラスルーフが、ほぼ天井いっぱいに広がり、まるでオープンカーのような明るさを、室内にもたらしてくれます。
シートも上質です。ナッパレザーを使った表面には、耐久性も高めるキルティング加工を施しています。
リアシートも、乗る人を包み込むようなデザインで、しかも座り心地も良好です。
理由3:エアコンの設定など15.6インチのタッチスクリーンの操作感は、まるでiPad
「BYD SEAL」には、15.6インチの電動回転式タッチスクリーンが装備されています。
ステアリングホイールにあるボタンか、タッチパネルでの操作で、このスクリーンは縦横に回転します。
縦/横では画面が切り替わり、見やすくて操作しやすいパネルとなっています。
実際に、空調コントロール機能で操作感を試してみたところ、タッチ操作への反応は素早く、その操作感はまるでiPadのような感触。スマホ・タブレットのユーザーなら、すぐに慣れるはずです。
また、「BYD SEAL」は、ステアリングホイールヒーターと共に、シートヒーターとシートベンチレーションを運転席と助手席に備えます。
8月の残暑厳しき折に撮影したのですが、このシートベンチレーションが涼しくて快適。本革シートを「暑い」といって敬遠する方もいるかと思いますが、一度、「BYD SEAL」のシートベンチレーションを試していただきたいです。背中がひんやりとして、運転に集中できるはずです。
もちろん、リアシートに乗る方への配慮も欠かしません。リアシートのためのリアセンターベンチレーションもしっかり装着します。
15.6インチの画面はさすがに大きく、ナビゲーション画面の視認性はとても高いです。
また、駐車などに便利なアラウンドビューも確認しやすく便利です。
さらに、Siriのような「BYD音声アシスト機能」やポップなホーム画面など、タッチスクリーンの機能はクルマの装備というよりは、スマホやタブレットそのものという印象。
説明を受けていなくても直感的な操作が可能で、とても便利で使い勝手がいいです。
理由4:トランクスペースが結構広い。ゴルフクラブも楽勝
BEVはバッテリーが大きく、どうしてもスペースが限られる印象があります。
一方、このような上質なセダンのオーナーは、旅行を楽しんだり、ゴルフをプレイする方も多いはず。気になるトランクルームの積載性をチェックしてみました。
リアトランクは開口部がバンパー付近からと低い位置からの設計で、積み下ろしが苦になりません。
また、トランクルーフも大きく跳ね上がり、積載性は良好。自動で開閉する上、オープン時の高さの設定も可能と至れり尽くせり。
クルマを運転すると、横着してつい室内に荷物を置きがちですが、トランクルーフの開閉が自動なので、積極的にトランクルームを利用したくなります。
リアのトランクルームのスペースは400Lと、BEVとして考えると、かなり広いスペースが確保されていますが、さらに、分割可倒式のリアシートを倒せば、リアのトランクルームと室内をスルーして荷物が積めます。
リアシートの片側を倒せば長いものの積載も安心。ゴルフバッグを積む時にも便利です。
さらに、リアシートを両側倒せば、まるでSUVのような広大な積載空間が現れます。
意外と便利なのが、フロントのトランクスペース。エンジンが無いBEVらしい快適装備だと思いました。
下の写真にある、「BYD」のロゴが入ったカバーを開けると……
50Lのトランクスペースが出現。
比較のためにスマホを置いてみました。深さも確保されていて、ちょっとした買い物や、洗車道具などを収納するのにも便利そうです。
理由5:グングン加速するから運転がラク。コーナーリングも滑らか
「BYD SEAL」を動かしてみましょう。
同車に搭載されたモーターは、最高出力が230kW/312PS。トルクは360N・mあります。
車両重量は2100kgと、バッテリーを搭載する分の重量がありますが、しかし、モーターの力強いトルクにより、アクセルを踏んだ瞬間からグングン加速します。
そのため、信号などで停止してもダッシュをきかせてクルマの流れをリードし、あとはゆったりとクルーズする、そんな大人の走りができます。
ハイブリッド車を運転することが多いのですが、「BYD SEAL」の加速性能は別次元。ほかのクルマの動きをあまり気にしなくて済むので、とにかく運転が楽です。
そして、「BYD SEAL」は2920mmと、全長4800mmに対して長いホイールベースを持ちます。それにより直進安定性が優れていて、高速道路での移動で心おだやかに運転できます。
ホイールベースこそ長いですが、ボディとブレードバッテリーを一体化した「BYD SEAL」はボディのねじり剛性が高く、しかも、バッテリーがフロア下にあるため低重心。さらに、フロント:ダブルウィッシュボーン、リア:マルチリンク式のサスペンションにより、コーナーリングは軽快です。
そして、ステアリングアシストはコンフォートとスポーツに切り替え可能。
さらに、ブレーキアシストもコンフォートとスポーツで切り替え可能。
両機能をスポーツに切り替えると明らかに重厚感が増して、高速走行時の安心感を高めてくれます。
理由6:バッテリー持ちが良い。エアコンを使っても長く走れる
加速に優れ、走行性能も高い「BYD SEAL」ですが、そうなると気になるのが、走行距離です。
WLTCモードによる計測で、「BYD SEAL」は640kmの一充電走行距離を可能にします。
充電ケーブルはリアのトランクスペースのフロア下へ格納されています。
下の写真は、ステアリングホイール奥にセットされたメーター。89%の充電残量があり、残り554kmが走行の目安と示しています。
撮影当日は8月の残暑下。外気温は36度のため、エアコンとシートベンチレーションは欠かせませんでした。そのためバッテリー消費が不安でしたが、想像よりも消費量は抑えられていました。
一般道と高速道路を合わせて80kmほど走行したところ、上の画像の通り、直近50kmの走行での消費電力は、メーター読みで14.8kWh/100kmでした。
「BYD SEAL」の搭載するバッテリー量は82.56kWhとなっており、消費電力から走行距離を計算すると……
82.56kWh÷14.8kWh/100km=557.837km
となりました。
カタログ値の640kmには及びませんでしたが、それでも測定値とカタログ値の差は87.1%。エアコンをガンガン使い、都内の一般道の渋滞と高速道路を走っての結果としては、十分満足できる数値ではないでしょうか?
加えて、「BYD SEAL」はスマート充電や、
回生ブレーキの強さの切り替えなどが、タッチスクリーンで簡単に設定できます。
平均電力消費量の表示なども細かく目視できるので、バッテリー持ちが気になるドライバーにとって、安心できるクルマとなっています。
理由7:この走り・装備で528万円は…バーゲンプライスかも
さらに、日本仕様として、アクセルペダル誤操作防止装置も装備。
加えて、メンテナンス時期を教えてくれたり、自己診断システムを搭載するなど、整備面もしっかり考えられています。
強力なモーターが生み出す鋭い加速性能と、高いコーナーリング性能。さらに、快適装備を惜しみなく投下した、上質なセダンの価格は、528万円……。
これって、もはやバーゲンプライスと言えるかもしれませんね。
結論:もっともっと売れてもおかしくない。EV食わず嫌いこそ一度乗ってみて!
ここまで、「BYD SEAL」を試乗してきました。
「BYD SEAL」の0-100km加速は5.9秒。もちろん、セダンとして考えれば十分速い値ですが、その数値以上に、ガソリン車と比べると引いてしまうくらいの猛ダッシュを低速域で実現します。
そして、その低速トルクはドライバーの心に余裕を生み、運転がとてもラクになります。
ワクワクの試乗を終え、自己所有のハイブリッド車に乗り替えたところ、いつもは低速トルクがあると思っていた自車が、「ちょっと低速が弱いかも……」と感じてしまいました。
BEVに乗ると、レシプロエンジン車が「古い世代のクルマ」と感じてしまうことがあります。「BYD SEAL」はとても静かで速くてスムーズ……一度乗ると、手放したくなくなります。正直、「欲しい……」と思ってしまいました。
日本は今、セダン市場に勢いが無く、「BYD SEAL」の販売計画も抑え気味です。
しかし、実力は想像以上です。もし、電気自動車を〝食わず嫌い〟しているのなら、ぜひ一度、「BYD SEAL」を試乗してみてください。
クルマの進化に驚き、今まで自分が乗っていたクルマを古く感じたなら……あなたはBEVの「BYD SEAL」が持つ、最先端のクルマの魅力から、もはや逃れられなくなっているはずです。
取材・文/中馬幹弘
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みんなのコメント
じゃ買えば?
誰も止めやせん
能書きずらずら書き連ねてないで
キンペー喜ぶぞ