この記事をまとめると
■「オーロラフィルム」、「レインボーフィルム」と呼ばれるフィルムが流行中だ
キズがついても温めれば消える! クルマの最新プロテクションフィルムの驚愕の性能を見た
■「ゴーストフィルム」と呼ばれるフィルムは登録商標を持っており品質が高い
■リーガルゴーストショップ認定店で施工することで可視光線透過率を測定した上での施工が可能だ
車検対応となる「フィルム」の条件とは
先日、当サイトに掲載したオーロラフィルムについて、筆者の認識不足、そして取材不足により、誤った認識での紹介記事となり、関係各所、読者の方々に御迷惑をおかけしたことをここに謝罪するとともに、社会的な関心が高まっていることから、改めて各所に取材を実施して記事としてまとめたので、ぜひ読んでいただけると幸いだ。
まずは名称からで、これは一般的には「オーロラフィルム」、「カメレオンフィルム」、「レインボーフィルム」などと呼ばれるもので、「ゴーストフィルム」という呼び名もあるが、こちらは商標として登録されたもの。また、大手メーカーの素材を使用していて品質についても高いレベルにある。種類としてはオーロラフィルムに含まれるものの、品質からすると別として切り分けて考えたほうがいいだろう。つまり一見すると同じ様に見えても、しっかりとした品質のものと、それ以外に分かれるということになる。
では、しっかりとした品質、つまり安心して貼ることができるフィルムとはなにか? それは以前から言われているように、フロント・前席両サイドの計3面については施工後可視光透過率が70%以上確保されている必要がある。これはオーロラフィルムに限らず、断熱フィルムなど、ウインドウフィルム全般に当てはまること。
先に紹介したゴーストフィルムの各製品を見てみると、可視光透過率70%以上を謳っているものが多く、一部については70%以上ないので前3面には使用できない旨がしっかりと明記されている。こういったあたりが信頼できるものとそうでないものの違いだろう。
そして可視光透過率で気になるのが、その測定についての国土交通省からの通達だ。具体的にPT-50及びPT-500という機種名をあげてそれを使うようにという指示が2023年1月に出されている。従来からの基準はそのまま。つまり、これはウインドウフィルム自体への指導ではなく、指定工場などに対して出されたもので、正確でない機材を使用しての測定や見た目だけでの判断で検査入庫拒否や剥がすといった行為を行わないようにというのが目的だ。ちなみに実際にこれらの行為は散見されたという。
当然のことながら、車検を行なう各地の運輸支局等では指定の測定機器を使用しているので、通達によって運用が統一されたということになるだろう。国土交通省の関係部局にも取材してみたが、「可視光透過率70%を確保していれば表面の見え方がどうというのは問題ないし、その数値の根拠は通達で明記した測定機器による測定によるもの」という明確な回答を得た。
認定制度店で施工すればちゃんとした証明書も手に入る
そして我々ユーザーの側はどうすればいいか。答えは簡単で、信頼できる施工店でお願いすればいい。信頼できる施工店とはなにかというと、たとえば先のゴーストフィルムを扱う会社では、リーガルゴーストショップという認定店制度を導入していて、ここであれば先に紹介した正しい測定機を完備しているので、法律をクリアした施工を行なってくれる。
どこで貼ってもよくて、可視光透過率70%以上を確保したフィルムを貼ればOKだろう、と思うかもしれないが、自動車用のガラス、とくに輸入車では薄く色が付いていることがある。つまり、フィルム単体では可視光透過率70%以上を確保していても、ガラスとフィルムを合わせた場合、下まわってしまうことがありうる。こうなるとフィルム自体の販売会社は関係なく、法律に照らして合わせて問題ないという判断は指定の機器、PT-50かPT-500による測定しかないことになる。測定性能が曖昧な機器で測定して問題ない(その逆もあり)などというのは許されないわけだ。
そうなると、当然、警察による取り締まりに対しても問題はないということになるし、先のリーガルゴーストショップでは施工証明も発行している。信頼できる製品を信頼できるショップで施工すれば、ゴーストフィルムを理由にした修理やメンテ時の入庫拒否や民間車検場での車検落検、さらには剥がされるという、不条理なこともなくなるわけだ。
ウインドウフィルムは見た目によるドレスアップだけでなく、UV対策や断熱効果が期待できるなど、効果は多岐にわたるだけに、正しく使うのがやはり基本中の基本と言っていい。
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