アメリカの25年ルール、そしてネオクラシックカーブームのおかげで、80~90年代の日本車がバカ高くなっている。多くはGT-Rやスープラなど当時から憧れのモデルだらけなのだが、じつは超フツーのセダンやミニバンですら値上がり傾向にあるのだ。
しかも当時人気のなかったレグナムですら新車価格並みに……そこで徐々に上がりつつあるモデル3台をご紹介! 欲しいなら今すぐ中古車屋さんへ急げ!!
GT-Rだけじゃない!! 超フツーのマークIIですら急騰!? 当時人気なかったレグナムも…爆上がり中古車5選
文:永田恵一/写真:トヨタ・三菱・マツダ・スバル・ホンダ
■中古車急騰の最大の理由「25年ルール」とは?
アメリカは本来右ハンドル車は登録できないルールとなっている。だが製造から25年経過したクルマ、俗に「25年ルール」と言われる制度があるため1990年代の国産スポーツモデルの価格が高騰している。
最近、この流れはスポーツモデルに限ったものではなくなっているのだ。今回は意外に価格が高騰している90年代後半の日本車をスポーツモデル以外からジャンルごとにピックアップしてみた。
※中古車価格などは2022年5月上旬のものです。
■ツアラーVなら納得だが……フツーのマークIIが150万円!?
1996年登場の100系マークII三兄弟は機能面のリファインはもちろん、三兄弟間の機能面は共通ながら「オーソドックスなマークII、スポーティなチェイサー、セダンボディでフォーマルなクレスタ」とキャラクター分けをより進めたことも特徴だった。
100系マークII三兄弟では、90系マークII三兄弟から設定された2.5リッター直6ターボを搭載し、MT設定もあったツアラーVが当時から人気だった。中古車になってもその流れは変わらず、特に近年はドリフト競技での活躍もありツアラーV人気は高まる一方だ。
さらに驚くのがツアラーV以外の三兄弟、つまりマークIIグランデ、チェイサーアバンテ、クレスタスーパールーセントといった普通のモデルの価格も高騰していることだ。
具体的には、100系マークII三兄弟の中古車は230台ほど流通しており、その3分の2はツアラーVである。残り3分の1となる“フツー”のマークII三兄弟の中古車価格は30万円~150万円、70万円以上が中心というイメージで、新車価格が250万円程度。しかも20年は使用された中古車のセダンと考えれば高い。
100系マークII三兄弟の中古車は230台ほど流通しており、その3分の2はツアラーVである
これはヘビーなドリフトユーザーが普通の100系マークIIの中身をツアラーV化するためのベース車、「カスタマイズも含め内外装だけでもツアラーVの雰囲気を味わいたい」といった需要にもあるのだろう。
なかでもマニアックな魅力があるのが2リッターNAの5速MT車で、このモデルは「それほどパワーはないけど、気持ちいい直6エンジンをMTで味わえる」と面白さがある。買うならVVT-i(可変バルブタイミング機構)が付いた後期モデルがオススメだ。
■セドグロステーションワゴンが200万円越え!? ベンコラ仕様がとくに人気
セドリック&グロリア自体は1995年にVQ型V6エンジンを搭載したY33型が販売されていたが、ステーションワゴンは1983年登場のY30型が1999年まで継続販売されていた。
Y30型セドリック&グロリア自体は日本初のV6エンジンとなるVG型の搭載と、当時のクラウン同様に5ナンバーサイズで高級車を成立させていたという点くらいしか大きな特徴はない。
しかし、Y30型セドリック&グロリアワゴンステーションワゴンの現役時代終盤でもある種の個性となっており、今になると「旧車のジャンルに近い割には年式が新しい」という強みにもなっている可能性も。
Y30型セドリック&グロリアステーションワゴンの中古車価格は1995年式以降で見ると、20台程度が流通しており、価格は40万円~230万円、中心となるのは100万円前後という具合だ。
Y30型セドリック&グロリアステーションワゴンの中古車価格は、40万円~230万円、中心となるのは100万円前後である
そのなかでも高値なのは今やセダンボディのタクシーでも見なくなったベンコラ(コラムシフトAT+前席三人掛けのベンチシート)の後ろ向き3列目シート付きである。この仕様だと是非はともかくとして3-3-2の8人乗車も可能だ。
なお、クラウンのステーションワゴンも1999年にクラウンエステートに移行するまで1987年登場の130系が継続販売されたが、こちらも中古車価格はY30型セドリック&グロリアステーションワゴンに近い傾向がある。
■アウトドアブームが後押し!? ボンゴフレンディも200万円するゾ
1995年登場のボンゴフレンディは短いノーズを持ち、エンジンは前席下に搭載するキャブオーバー型ミニバンである。ボンゴフレンディの最大にして唯一の特徴は車内からアクセスできるオートフリートップの採用だ。簡単に言えばルーフに格納式のテントが装備されていたのである。
電動で開閉可能なオートフリートップは大人二人が就寝可能なスペースがなによりも魅力。そしてオープンにすれば車内でも立ったまま着替えができるなどのメリットがあり、現役自体から人気だった。
今でも「オートフリートップが欲しい」というファンは一定数いるようで、ボンゴフレンディの中古車は約30台流通しているなか、20台前後がオートフリートップ付だ。オートフリートップ付の中古車価格は45万円~200万円といったところで、100万円~130万円が中心価格帯だ。
オートフリートップ付の中古車価格は45万円~200万円といったところで、100万円~130万円が中心価格帯となっている
また、オートフリートップ同様のルーフテントには根強いファンがいるようで、初代ステップワゴンのルーフテント付となるフィールドデッキは少数しか流通していないが、中古車価格は40万円~160万円と年式などを考えれば高いプライスとなっている。
■20年以上前の軽が60万円!? ヴィヴィオビストロが超急騰
レックスの後継車となる軽ハッチバックとして1992年登場したヴィヴィオは、軽乗用車とは思えない4気筒エンジンの搭載や四輪独立のストラット式サスペンションの採用をはじめとした、全体的な質感の高さが魅力だった。
そのヴィヴィオに1995年に加わったのがクラシカルなフロントマスクとプチゴージャスなインテリアを持ち、小さな高級車的な雰囲気のあるビストロだ。意外な人気を集め、ヴィヴィオの柱に成長した。
ヴィヴィオビストロは現在30台程度が流通しており、価格は20万円~60万円、40万円前後が中古車価格帯となっており、最短でも25年近く時間の経った軽乗用車としては高い。
またスポーツモデルの範囲となるが、ヴィヴィオビストロの中古車にはスーパーチャージャーも探せばあるの加え、MTがそれなりに流通している点も魅力だ。
■当時はレガシィに完負けだったのに…レグナムは240万円のプライスが!!
スポーツモデルということで番外編となるが、現役時代のイメージからすると驚くほど中古車が高値なのが三菱レグナムVR-4だ。
1996年に登場したレグナム自体は量産車では世界初の直噴エンジンを搭載した8代目ギャランのステーションワゴンである。
レグナム、8代目ギャランのトップグレードとなるVR-4は2.5リッターV6ターボに当時としては珍しかった5速AT(スポーツモード付)と5速MTを組み合わせ、ランエボIVに続くAYC、ASC(横滑り防止装置)も備えるという、当時としては最先端の技術を盛り込んだモデルだった。
そのため当時高校生だった筆者は「当時人気絶頂だった2代目レガシィツーリングワゴンのGT系が危ないかも」と思った。
しかし、レグナムが2代目レガシィツーリングワゴンの牙城を崩すことはなく、「性能がいいから売れるとも限らない」ということを知り、免許を取得した頃には私の家のクルマに2代目レガシィツーリングワゴンGT-Bが加わったというオチもあった。
そのレグナムは現在10台少々が流通しており、VR-4でないレグナムは1台だけという状況だ。レグナムVR-4の中古車価格は120万円前後を中心に40万円~240万円と、2代目レガシィツーリングワゴンGT-Bに負けない中古車価格となっている。
また、120万円以上するレグナムVR-4の中古車は走行距離が6万kmと少なく、もちろん一概には言えないにせよ、20年落ち超の中古車としては安心感がありそうなのも魅力だ。
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みんなのコメント
はっきり言います。こういう記事に煽られて
この時代のクルマに安易に手を出さないで
下さい。
部品がないですよ本当に。基本故障は少ない
ですがたまにびっくりするほど同時多発的に
壊れます。
その度に部品があるのかないのかの検索、
部品が出なければ中古部品、汎用品を探したり最悪修理断念になります。
故障の恐怖、部品欠品の恐怖と常に向き合う
ことになります。私は覚悟を決めているので
乗り続けることができていますが、一般の方は
その覚悟があるのでしょうか。
覚悟がないなら本当にやめた方がいいと思います。
デビュー当時のレグナムはソコソコ売れたぞ。
マイナーチェンジでダメになった。
ただのスバル好きだな。