現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > AWD その4:スバルWRX STI トラクションと素直なハンドリングが両立できるのセンターデフ式AWDの魅力

ここから本文です

AWD その4:スバルWRX STI トラクションと素直なハンドリングが両立できるのセンターデフ式AWDの魅力

掲載 更新
AWD その4:スバルWRX STI トラクションと素直なハンドリングが両立できるのセンターデフ式AWDの魅力

四輪に駆動力を確保したまま、素直なハンドリングもほしい。そんな欲張りなシステムがセンターデフ式AWDだ。その代表例が、スバルWRX STIである。

最もシンプルで走破性が高いAWDシステムは、スズキ・ジムニーなどでお馴染みの直結式だ。走破性を高めるためには意義のある直結式だが、旋回時に大きな違和感がでるステアリング特性は一般的とは言いがたい。
なぜ直結式が曲がりにくいかといえば、前輪と後輪の回転差が旋回によって生じているのに(前後内輪差)駆動力配分機構が回転差を許容できる作りになっていないため、高速側が低速側に無理矢理合わせる格好になり、あたかもブレーキをかけるような状態になってしまうからだ。

AWD その3:フォルクスワーゲン・ゴルフR 第五世代ハルデックス・カップリング+電子制御満載で走らせる。

ならば、回転差を許容するデバイスを前後軸配分機構に加えればいいと考えるのが自然の流れで、そこに「センター・デファレンシャル・ギヤ」一般に「センターデフ」と呼ばれるデバイスが登場する。
センターデフは、いわゆる遊星歯車機構を用いた構造によって、前後軸回転差を許容しながらトルクを配分する。
当然だが、FFでもFRでもデフ機構は備わる。左右のドライブシャフトの回転差を許容するための仕組みをAWDでは前後軸間にも装備するわけで、つまりは3つのデフを備えているわけだ。






センターデフ式AWDの代表例が、スバルWRX STIである。
スバルのドライバーズ・コントロール・センター・デフとは、トランスミッション後端、プロペラシャフト前端に備わる電子制御式センターデフのことだ。デファレンシャルギヤとしては遊星歯車機構を用いて前41:後59の不等配分を基本とし、差動制限装置の多板式クラッチをソレノイドで制御することで、連続的な駆動力可変配分を実現している。もちろん、任意で差動制限力を設定することもできる。

センターデフ式の美点は、アクセルを開けたときに四輪でぐっと押して、ひっぱっていく感じだ。加速の時に背中が押しつけられるトラクション感があるのだ。

WRX STIの差動制限装置は、前述したように電子制御の多板クラッチ式。連続的に差動制限量を制御でき、AUTO/AUTO-/AUTO+/MANUALの4つのモードを持つ。AUTOは、回頭性とトラクションを両立させるオールラウンドタイプの制御。AUTOでは、確かに操舵が一発で決まる。


では、MANUALモードにしてセンターデフをロック状態にしてみる。つまり直結モードにするのと同じだ。するとハンドルが重くなり、アクセルをガバッと開けるとパワーオンオーバーに持ち込めるが、パーシャルでは、どアンダーになる。

AUTOでもMANUALでもESCやTRCの介入が少ないのがスバルの特徴である。連続可変制御のおかげで、センターデフの効果を強く感じられるWRX STI。四輪の力強い常時駆動と素直な操舵反力による旋回性能の両立は、雪上でもベストな選択になるのではないか。


スバル WRX STI
車両重量:1500kg
前後重量配分:60:40(前軸900kg/後軸600kg)
前後トルク配分:41:59(プリセット)~50:50(直結モード)
試乗車タイヤ:ブリヂストン BLIZZAK WRX(前後245/40R18
タイヤ指定空気圧:前230/後220kPa

こんな記事も読まれています

クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
くるまのニュース
トヨタがマニュファクチャラーズタイトル獲得! 地元で歓喜の戴冠!!
トヨタがマニュファクチャラーズタイトル獲得! 地元で歓喜の戴冠!!
ベストカーWeb
【ラリージャパン 2024】波乱続きの劇的大団円…ヒョンデのヌービルが悲願のドライバーズタイトル初戴冠
【ラリージャパン 2024】波乱続きの劇的大団円…ヒョンデのヌービルが悲願のドライバーズタイトル初戴冠
レスポンス
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
motorsport.com 日本版
日産『エルグランド』、15年目の大変身へ! 燃費倍増も、BEV化はおあずけ?
日産『エルグランド』、15年目の大変身へ! 燃費倍増も、BEV化はおあずけ?
レスポンス
ラリージャパンはヒョンデを駆る首位のタナクがクラッシュでトヨタのエバンスが優勝! 日本の勝田は惜しくも表彰台を逃す4位で終幕
ラリージャパンはヒョンデを駆る首位のタナクがクラッシュでトヨタのエバンスが優勝! 日本の勝田は惜しくも表彰台を逃す4位で終幕
WEB CARTOP
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“レトロ感”あふれる「旧車風デザイン」に反響殺到! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルが凄い人気!
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“レトロ感”あふれる「旧車風デザイン」に反響殺到! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルが凄い人気!
くるまのニュース
F1シート喪失ボッタスのメルセデスリザーブ復帰は「時間の問題」トト・ウルフ代表認める
F1シート喪失ボッタスのメルセデスリザーブ復帰は「時間の問題」トト・ウルフ代表認める
motorsport.com 日本版
約100万円! トヨタ最新「軽トラック」は使い勝手サイコー! 斬新モデル「エクストラ」は“豪華装備”がすごい! めちゃ「過酷な環境」で愛用される“超タフ軽トラ”の魅力とは!
約100万円! トヨタ最新「軽トラック」は使い勝手サイコー! 斬新モデル「エクストラ」は“豪華装備”がすごい! めちゃ「過酷な環境」で愛用される“超タフ軽トラ”の魅力とは!
くるまのニュース
これがなくっちゃ被っちゃいけない!?「SG規格」とは?【バイク用語辞典】
これがなくっちゃ被っちゃいけない!?「SG規格」とは?【バイク用語辞典】
バイクのニュース
パンク知らずで空気圧チェックも不要! ブリヂストンの夢のタイヤ「AirFree」に乗ったらアリだった
パンク知らずで空気圧チェックも不要! ブリヂストンの夢のタイヤ「AirFree」に乗ったらアリだった
WEB CARTOP
ステーションワゴン専用モデルに刷新した新型フォルクスワーゲン・パサートが日本で販売開始
ステーションワゴン専用モデルに刷新した新型フォルクスワーゲン・パサートが日本で販売開始
カー・アンド・ドライバー
いすゞ、EV路線バス「エルガEV」の量産を開始
いすゞ、EV路線バス「エルガEV」の量産を開始
日刊自動車新聞
【オープントップ ランクル】ピックアップトラックにも転換可能!トヨタ、SEMAでオープントップ ランドクルーザー コンセプトを初披露!
【オープントップ ランクル】ピックアップトラックにも転換可能!トヨタ、SEMAでオープントップ ランドクルーザー コンセプトを初披露!
AutoBild Japan
「日本一大きい交差点」立体化完成いよいよ“秒読み段階”へ!? 「合計40車線」で“大渋滞エリア”の仙台バイパスに悲願の高架道路
「日本一大きい交差点」立体化完成いよいよ“秒読み段階”へ!? 「合計40車線」で“大渋滞エリア”の仙台バイパスに悲願の高架道路
くるまのニュース
トヨタ『カローラツーリング』などリコール…後方カメラが映らなくなるおそれ
トヨタ『カローラツーリング』などリコール…後方カメラが映らなくなるおそれ
レスポンス
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年11月20日時点
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年11月20日時点
カー・アンド・ドライバー
トライアンフの大排気量バイク「ロケット3」に“伝説のスタントマン”に敬意を込めた特別仕様車が誕生! 日本限定15台の超貴重モデルです
トライアンフの大排気量バイク「ロケット3」に“伝説のスタントマン”に敬意を込めた特別仕様車が誕生! 日本限定15台の超貴重モデルです
VAGUE

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

452.1485.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

85.01180.0万円

中古車を検索
WRX STIの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

452.1485.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

85.01180.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村