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【星野一義】1990年代「青いイナズマ。その熱き疾走に、サーキットが湧き返った!」【日本一速い男の半生記(12)】

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【星野一義】1990年代「青いイナズマ。その熱き疾走に、サーキットが湧き返った!」【日本一速い男の半生記(12)】

「日本一速い男」と呼ばれ、かの元F1ドライバーE・アーバインをして「日本にはホシノがいる」と言わしめた「星野一義」。通算133勝、21の4輪タイトルを獲得した稀代のレーシングドライバーの50有余年に渡る闘魂の軌跡を追う。(「星野一義 FANBOOK」より。文:小松信夫/写真:モーターマガジン社)*タイトル写真は、1990年3月18日JTC Rd1 西日本。鈴木利男と優勝の喜びを分かち合う。

星野、グループAスカイラインGT-R全29勝中、15勝を記録!
1991年は、3台目のGT-Rとして高橋健二/土屋圭市組のタイサンGT-Rが加わったが、星野/鈴木組GT-Rの快進撃はまだまだ続いた。この年は何と全6戦でPPを独占! 当然、この年に挙げた3勝は全てポールtoウイン。

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ただし最大のライバルである長谷見組が、勝ち星で3勝と並んだ上に、全戦でポイントを獲得していた。これに対して、星野組は第2戦・鈴鹿でのリタイアによるノーポイントが響いてしまい、シリーズ3位に甘んじる。

92年のJTCは、それまでの全6戦から2戦増えた全8戦に規模を拡大。さらにGT-Rの供給台数も増えて5台がエントリーするようになり、より激しい闘いが展開された。

そんな中で星野も、鈴木利男に代わり新たなパートナーに影山正彦を迎えて参戦。しかし英田での開幕戦をいきなりリタイアでノーポイントで終えると、さらに第4戦・鈴鹿、第5戦・MINEでも連続リタイアを喫する。それでもシーズン最多の3勝、6PPを記録し持ち前の速さを見せはしたが、3つのリタイアが響いてシリーズ7位。91年以上に不本意な結果となる。

そして、グループA最後の年となった93年は、全9戦での開催。星野は影山とのコンビを継続し、3月のMINEでの開幕戦を優勝。4月の第2戦オートポリスは3位、そして迎えた5月の第3戦・菅生。直前のF3000で負傷した星野はこれを欠場したため、代役のA・オロフソンが影山と組んで2位となる。

星野は第4戦・鈴鹿から復帰し、第5戦・英田、第7戦・十勝、第8戦・仙台と勝ち星を重ねる。しかし、欠場の分、影山とポイント差があったために同年のチャンピオンを逃した。

この年で終了したグループAの全日本ツーリングカー選手権の最後を飾ることは叶わなかったが、GT-Rデビュー後の4シーズン、全29戦中15勝を記録した星野によって、GT-R伝説が新たに書き換えられていったのは間違いない。

グループA 終了後はJTCCとJGTCへ参戦するが…
1994年からの全日本ツーリングカー選手権は、当時世界的に流行していた2リッタークラスのセダンをベースにした、クラス2規定マシンが採用され、レース形式もスプリントの2レース制となった。

日産はプリメーラ(P10)をベースにマシンを開発、星野と長谷見の2台で参戦した。シーズン序盤から好調のトヨタ勢に対し、星野は最終戦のインターTECでの1勝で、シリーズ8位でシーズンを終えた。

95年も1勝のみだが、粘り強い走りでシリーズ3位。96年は圧倒的な速さを見せたホンダ勢に新型プリメーラ(P10)で対抗、1勝しシリーズ6位。97年もホンダ優勢の中、2勝でシリーズ4位と、グループA時代から一転して、ライバルを相手に勝ち切れないもどかしいシーズンが続いた。そしてこの年限りで日産はこのレースから撤退。翌年にはシリーズも消滅した。

その一方で星野は、94年にスタートした全日本GT選手権へ、95年の第3戦・仙台からGT-Rで参戦する。96年からは影山正彦とフルエントリーを開始し、第4戦・MINEでGT初勝利を挙げてシリーズ4位。

フォーミュラから引退した97年には、本山哲と組んでシリーズ13位。98年は黒澤琢也と組んでシリーズ3位、99年は影山正美と組んでシリーズ7位…と、50歳を越えてなお、星野は最前線で勝利を追い求め、レースを戦い続けた。(次回に続く)

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