現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いま見てもダメかな? デザインが不評だった車3選

ここから本文です

いま見てもダメかな? デザインが不評だった車3選

掲載 更新 60
いま見てもダメかな? デザインが不評だった車3選

■デザインが好まれず、変更を余儀なくされたクルマを振り返る

 クルマの外観デザインは、販売台数に大きな影響を与える重要な要素です。とくにフロントフェイスのデザインで、見た目の第一印象が決まるといっても過言ではありません。

デザインが酷い! 走りが悪い!? 酷評された車5選

 各自動車メーカーは優秀なデザイナーを雇ったり著名なデザイン工房にデザインを依頼し、複雑なプロセスを経てデザインにGOサインを出します。つまり、多くの重要なポストに就く役員や、デザインのプロたちが太鼓判を押したはずです。

 しかし、いざ販売してみると、ユーザーからデザインが受け入れられないケースもあり、マイナーチェンジでデザインの変更を余儀なくされたモデルも数多く存在。

 そこで、デザインが不評だったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「プリウス」

 1997年に、トヨタは世界初の量産ハイブリッド車、初代「プリウス」を発売。当時としては驚異的な低燃費を誇り、代を重ねても常に世界トップクラスの低燃費車に君臨してきました。

 そして、2015年には現行モデルの4代目が登場。3代目からボディサイズが大きくなったにも関わらず、燃費性能をさらに向上させるなどトヨタとしては自信作だったに違いありません。

 ところが、当初の販売台数は先代までの勢いがなく失速感は否めませんでした。その原因のひとつがデザインにありました。

 4代目の後に追って発売された「プリウスPHV」は、ボディは共通ながらも前後のデザインがPHV専用となっており、これが概ね好評だったこともあり、余計に4代目プリウスのデザインが不評ということが明らかになります。

 そこで、2018年12月に前後のデザインを変更することになり、ロサンゼルスモーターショーで発表。

 これまでT字型だったヘッドライトをシンプルでシャープなブーメラン型に、縦基調だったテールライトを横基調に変更し、それに伴いバンパーなども改修され、大きく印象を変わりました。

 その結果プリウスの販売は復調し、2019年には登録車で第1位の販売台数を記録しました。

 なお、実際にトヨタには従来モデルオーナーからも「抵抗があった」という声や「デザインが残念」という声が多く寄せられていたといい、デザインの変更は英断だったといえるでしょう。

●ホンダ「インテグラ」

 かつてホンダを代表するFFスポーツクーペに君臨していた「インテグラ」ですが、その地位を不動にしたのが1993年に登場した3代目で、1995年にデビューした「インテグラ タイプR」のヒットによる功績ではないでしょうか。

 しかし、3代目が登場した時点では、フロントグリルレスで丸形4灯プロジェクターヘッドライトと、当時としては斬新なフロントフェイスが不評となってしまいました。

 とくに、シャープなラインを描くサイドビューに対して、丸形4灯ヘッドライトがファニーな印象で、アンバランスな感じは否めませんでした。

 アメリカではこのフロントフェイスは比較的好評だったものの日本では受け入れられず、前述のタイプRの発売と同時に、一部グレード除いて横長の異形ヘッドライトへの変更と小ぶりなフロントグリルを追加。フロントフェイスはシャープな印象に一新されました。

 前期型のデザインは斬新だったものの、タイプRの効果とともにデザイン変更は好評で、結果的にはオーソドックスな横長ヘッドライトのフロントフェイスへのチェンジは成功だったといえます。

●スバル「インプレッサ」

 1992年にスバルは、次世代のコンパクトセダン/ステーションワゴンとして初代「インプレッサ」を発売。高性能モデルの「WRX」が世界ラリー選手権で活躍したことがイメージアップに繋がり、たちまち「レガシィ」と並ぶ人気モデルとなりました。

 そして、2000年に登場した2代目では、さらに走行性能が向上。さらにボディのシルエットは初代から大きく変わらなかったものの、フロントフェイスのデザインは一新されました。

 2000年のデビュー時は円形のヘッドライト(通称:丸目)を採用しましたが、初代ほどの迫力がなく、従来のユーザーからは不評でした。

 そこで、2002年には当時ちょっとしたトレンドだった、丸と三角を組み合わせたような横型(通称:涙目)のヘッドライトに変更。しかし、精悍な印象は薄く、さらに2005年にシャープなイメージの横長型(通称:鷹目)ヘッドライトに一新。同時に飛行機の翼をモチーフにした「スプレッドウィングスグリル」も採用しました。

 後期型は概ね良好な反応でしたが、結局、2007年に登場した3代目では、スプレッドウィングスグリルも廃止となり、すべてが新しくなりました。

 インプレッサは最大のライバルである三菱「ランサーエボリューション」シリーズと競うように、エンジンや駆動系のアップデートが短期間で繰り返されましたが、同じく短期間にフロントフェイスの変更をこれほど繰り返したモデルは珍しく、デザインが迷走していたといわざるを得ません。

※ ※ ※

 今も昔もクルマのデザインはスケッチから始まり、最終的には1/1スケールのクレイ(粘土)モデルをつくるのは変わっていません。

 しかし、その中間の工程では3DCGなどのシミュレーションを多いに活用することで、2Dよりリアリティがアップし、模型をつくる時間や工数の削減も可能になりました。

 一方、そうしたツールや技術が向上しても、必ずしも多くのユーザーにデザインが受け入れられるとは限らないため、デザインの難しさがうかがえるのではないでしょうか。

こんな記事も読まれています

SP忠男から Z650RS(’24-)用フルエキ「POWERBOX FULL 2in1ステンポリッシュ」が発売!
SP忠男から Z650RS(’24-)用フルエキ「POWERBOX FULL 2in1ステンポリッシュ」が発売!
バイクブロス
三菱「新型デリカ」発表近い!? 超ビッグ&タフな「SUVミニバン」発表で「出たら即買う」の声! 度肝抜く「D:X」登場で期待ヒートアップ!?
三菱「新型デリカ」発表近い!? 超ビッグ&タフな「SUVミニバン」発表で「出たら即買う」の声! 度肝抜く「D:X」登場で期待ヒートアップ!?
くるまのニュース
「e-BIKE」ってなに? ペダル付き電動バイクとの違い
「e-BIKE」ってなに? ペダル付き電動バイクとの違い
バイクのニュース
モータージャーナリスト修行中のZ世代クルマ好き女子がトムスの本物フォーミュラカーFIA-F4を初体験してきた件
モータージャーナリスト修行中のZ世代クルマ好き女子がトムスの本物フォーミュラカーFIA-F4を初体験してきた件
カー・アンド・ドライバー
アウトドアを楽しもう…アンダーソン・パークとコラボ、「ワールド・ミュージック・デイ」でレクサス GX を起用した映像公開
アウトドアを楽しもう…アンダーソン・パークとコラボ、「ワールド・ミュージック・デイ」でレクサス GX を起用した映像公開
レスポンス
カッコよさ重視のデザインに!! 燃費29km超えの[カローラツーリング]はハンドリングが抜群!
カッコよさ重視のデザインに!! 燃費29km超えの[カローラツーリング]はハンドリングが抜群!
ベストカーWeb
【BYD シール】「売れるかは未知数」縮小する日本のセダン市場で、中国のEVはどう戦うのか
【BYD シール】「売れるかは未知数」縮小する日本のセダン市場で、中国のEVはどう戦うのか
レスポンス
アウディの高性能SUV『RS Q8』、600馬力ツインターボ搭載…発表
アウディの高性能SUV『RS Q8』、600馬力ツインターボ搭載…発表
レスポンス
「えっ!」捕まるのはイヤだけど…乗ってみたい!? 爆速「“2ドア”パトカー」3選
「えっ!」捕まるのはイヤだけど…乗ってみたい!? 爆速「“2ドア”パトカー」3選
くるまのニュース
専門店もあるのにPBブランドまで展開! いまホームセンターが「カー用品」を充実させる理由を大手に聞いてみた
専門店もあるのにPBブランドまで展開! いまホームセンターが「カー用品」を充実させる理由を大手に聞いてみた
WEB CARTOP
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「モビリティ業界の新規事業のつくり方~ヤマハ発動機の成功と失敗に学ぶ~」
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「モビリティ業界の新規事業のつくり方~ヤマハ発動機の成功と失敗に学ぶ~」
レスポンス
ハミルトンへの嫌がらせ告発する怪メールに警察「犯罪行為無し」と結論。チーム側には今後に向けアドバイス与える
ハミルトンへの嫌がらせ告発する怪メールに警察「犯罪行為無し」と結論。チーム側には今後に向けアドバイス与える
motorsport.com 日本版
Wedsの注目ブランド MAVERICK(マーベリック)から新作2ピースモデル「1613M」誕生
Wedsの注目ブランド MAVERICK(マーベリック)から新作2ピースモデル「1613M」誕生
ベストカーWeb
日産“新型”「和製スーパーカー」発表! まさかの「“スカイライン”なR34仕様」! もうファイナルな鮮烈ブルーの「GT-R」アメリカに登場
日産“新型”「和製スーパーカー」発表! まさかの「“スカイライン”なR34仕様」! もうファイナルな鮮烈ブルーの「GT-R」アメリカに登場
くるまのニュース
ショウエイの加藤大治郎レプリカヘルメットが『X-Fifteen』で復活。2色展開で2024年9月発売
ショウエイの加藤大治郎レプリカヘルメットが『X-Fifteen』で復活。2色展開で2024年9月発売
AUTOSPORT web
アストンマーティンF1、失速の原因究明はもうおしまい?「今度は問題を修正する段階」待望のアプデ投入は3連戦に明けに
アストンマーティンF1、失速の原因究明はもうおしまい?「今度は問題を修正する段階」待望のアプデ投入は3連戦に明けに
motorsport.com 日本版
自動車業界の平均年収ランキングTOP10! 1位トヨタは日本平均の約1.9倍だった。
自動車業界の平均年収ランキングTOP10! 1位トヨタは日本平均の約1.9倍だった。
くるくら
「岡山の環状道路」開通延期へ 24年度延伸を見直し 中国地方屈指の渋滞ポイント改善遠のく
「岡山の環状道路」開通延期へ 24年度延伸を見直し 中国地方屈指の渋滞ポイント改善遠のく
乗りものニュース

みんなのコメント

60件
  • 丸目インプレッサのWRカーは格好良かったけどね。
    市販車があまりに大人しすぎた。
  • S14シルビアの吊り目化は、そりゃーインパクトあった!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.5273.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.8248.0万円

中古車を検索
インテグラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

199.5273.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.8248.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村