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【特別なロードスター ND編(4)】登場から2年で激変した「ロードスター RF」の2Lエンジン

掲載 更新 9
【特別なロードスター ND編(4)】登場から2年で激変した「ロードスター RF」の2Lエンジン

現行型ロードスター(ND)の特別・限定・追加モデルなどを紹介するこの企画の第4弾は、2016年11月に追加導入された「ロードスターRF」だ。しかし、登場から2年が経過したマイナーチェンジで、エンジンに大規模な改良が加えられた。

世界が認めたRFの優れたファストバッグデザイン
今から4年前の2016年3月、ニューヨーク国際自動車ショーにて、マツダは「MX-5 RF(日本名:ロードスターRF)」を初公開した。初代ユーノスロードスターから一貫して守り続けてきた「Lots of Fun」と、先代のNCロードスター RHT(リトラクタブルハードトップ)が目指した「オープンカーの楽しさを身近なものにする」という価値を引き継ぎながら登場。日本市場へは、2016年11月に導入された。

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「誰もが心打たれる美しさ」を目指したRFの魅力は、やはり「ファストバック」のスタイリングにつきる。ルーフからテールエンドまで、ルーフラインがなだらかに傾斜していく独創的なデザインは、ソフトトップのロードスターとは異なるライトウエイトスポーツカーを見事に体現している。その証に、世界でもっとも権威のあるデザイン賞のひとつである「2017年レッド・ドット賞:プロダクトデザインにおけるベスト・オブ・ザ・ベスト賞を受賞した。まさに世界が認めた優れたデザインなのだ。

そしてRFの特徴でもあるスイッチ操作で開閉可能な電動ルーフは、約13秒という速さでルーフ開閉を行う。ちなみに、先代モデルのNCロードスターRHTの開閉時間は約12秒とメーカー発表されていた。とはいえ数ある電動格納式ルーフ車の中でも、RFの開閉速度は、トップクラスの速さなのは間違いない。

日本仕様に設定されたエンジンは、2L 直4の「SKYACTIV-G 2.0」。最高出力は158ps、最大トルクは200Nm、これに6速MTと6速ATを組み合わせる。発売当初は、グレードはS、VS、RSを設定し、車両価格は324万~373万6800円とベーシックグレードでも300万円オーバーのプライスが設定されている。

インテリアは基本的にソフトトップモデルと共通だが、やわらかな触感のナッパーレザーシートを「VS」に、そしてトップグレードの「RS」には、アルカンターラとナッパレザーを組み合わせたレカロ製のスポーツシートを採用する。

マイナーチェンジで2Lエンジンが大幅パワーアップ
RFの登場から2年が経った2018年6月、ロードスターとロードスターRFのマイナーチェンジが行われ、先進安全技術の「i-ACTIVSENSE」の機能が拡張され、「サポカーS・ワイド(安全運転サポート車)」に適合することになった。しかし、もっとも注目されたのは、ロードスター RFが搭載する2Lエンジンが大幅改良されたことだ。

RFの2Lエンジンは、専用のスペシャルチューニングが施され、大幅な出力アップとトルク特性が見直された。まずエンジンの高回転化を図ることで、レスポンスの向上、シリンダーヘッドからエンジンの内部部品まで大幅に刷新された。シリンダーヘッドの吸気ポートは、従来の1気筒あたり2本の独立ポート式から、より吸気面積の大きなシングル集合タイプに変更。これに合わせてスロットルバルブ径も拡大され、吸気流量を増大させている。

さらに摩擦抵抗と慣性重量の減少を図るため、ピストンの薄肉化することで1個あたり27g、そしてコンロッドボルトは1個あたり41gの軽量化をそれぞれ実現している。これらに加えショートスカート化、クランクシャフトのカウンターウェイトのバランスの最適化、さらにバルブリフト量の増大やバルブタイミングの高回転対応などで、最高出力は158ps→184ps、最大トルクは200Nm→205Nmとなり、従来型エンジンより26ps/5Nmもパワーアップしている。

また最高出力の発生回転数は、従来の6000rpmから7000rpmまで引き上げられた。その反面、最大トルクの発生回転数は、従来の4600rpmから4000rpmへと600 rpmも引き下げられている。さらにトルクフルになり、扱いやすくなっただけでなく、スポーツカーにふさわしい高回転型のエンジンに仕上がっている。

エンジンスペックの変化
●改良前
最高出力:158ps/6000rpm
最大トルク:200Nm/4600rpm
●改良後
最高出力:184ps/7000rpm
最大トルク:205Nm/4000rpm

さらに2019年11月にロードスターとロードスターRFにさらに改良が加えられた。ポリメタルグレーメタリックの新ボディカラーをはじめ、穴あけ加工の本革シート、先進安全性能の拡充などが施された。さらにRFには、新グレードの「VS Burgundy Selection」を設定した。バーガンディレッドのナッパレザーを使用することで、エレガントなスタリングのRFに見合った、上質で艶やかなインテリアに仕立てている。

気軽にルーフの開閉ができる電動ルーフを備え、さらに優れた静粛性を実現したRF。そしてファストバックスタイルという、ソフトトップのロードスターとは明らかに異なる魅力を放つRFは、ライトウエイトスポーツカーの選択肢を広げてくれた「貴重な存在」でもあるのだ。

2018年6月のRF改良内容
●先進安全技術「i-ACTIVSENSE」の標準化
●交通標識認識システム(TSR)を搭載
●ドライバー・アテンション・アラート(DAA)を搭載
●クルーズコントロールを新採用
●テレスコピックステアリングを採用
●ブラックメタリック塗装アルミホイールを設定
●VSの内装色に新色スポーツタンとブラックを追加

2019年11月のRF改良内容
●新ボディカラー「ポリメタルグレーメタリック」を追加
●本革シートにパーフォレーション(穴あけ加工)を実施
●ステッチのカラーをグレーに変更
●ステンレススカッフプレートを採用
●アドバンスト・スマートシティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS)が夜間歩行者検知機能に対応
●マツダコネクトがApple CarPlay、Android Auto対応

ロードスターRF車両価格(2020年5月現在)
● S:343万9700円(6速MT)
● S:346万7200円(6速AT)
● VS:373万5600円(6速MT)
● VS:376万3100円(6速AT)
● VSバーガンディセレクション:377万6300円(6速MT)
● VSバーガンディセレクション:380万3800円(6速AT)
● RS:390万600円(6速MT)

ロードスターRF 諸元表
●全長×全幅×全高:3915×1735×1245mm
●ホイールベース:2310mm
●重量:1100~1130kg
●エンジン型式・種類:PE-VPR[RS]・直4 DOHC
●排気量:1997cc
●最高出力:184ps/7000rpm
●最大トルク:205Nm/4000rpm
●トランスミッション:6速MT/6速AT
●タイヤサイズ:205/45R17

[ アルバム : ロードスター RF はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

9件
  • 正にマツダを象徴するクルマと言えよう。オーナーになるだけで幸せな気持ちになります。
  • マイチェン前に買ったオーナーはこの馬力の差に損した気分になったんじゃないか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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