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昭和のラグジュアリーカーでは定番アイテム? 角目4灯がイケてる車5選

掲載 更新 33
昭和のラグジュアリーカーでは定番アイテム? 角目4灯がイケてる車5選

■角目4灯が似合う昭和のクルマを振り返る

 クルマの外観のなかでも、文字どおり「顔」にあたるフロントフェイスは、第一印象を左右する重要なパートです。さらに「面構え」を決めているアイテムといえば「目」に相当するヘッドライトではないでしょうか。

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 自動車が誕生した頃のヘッドライトはアセチレンランプから始まり、その後電球になり、ハロゲン球、HID、LEDと光源が進化。さらにシールドビーム、マルチリフレクター、プロジェクターなど構造の変化もありました。

 近年、普及が加速しているLEDヘッドライトはデザインの自由度が高く、これまでにないフロントフェイスの造形が可能になったといえます。

 一方で、1980年代までは米規格に準じた「丸目」や「角目」が広く使われており、とくにラグジュアリーカーやスペシャリティカーでは「角目4灯」が高級感を演出するアイテムでした。

 そこで、角目4灯が似合う昭和のスペシャリティカーやラグジュアリーカーを、5車種ピックアップして紹介します。

●三菱「ギャランΛ」

 かつて三菱のミドルクラスセダンとして主力車種だった「ギャラン」は、1976年に3代目が登場。車名が「ギャランΣ(シグマ)」に改められました。

 そして、ギャランΣからやや遅れて登場したのが、2ドアクーペのスペシャリティカー「ギャランΛ(ラムダ)」です。

 外観は角目4灯のヘッドライトを配置したシャープなフロントフェイスを採用。ボディも直線基調で伸びやかなフォルムのピラーレスハードトップという、スタイリッシュなクーペとなっています。

 なかでもデザインのアクセントになっているのが斜めにレイアウトされた幅広のCピラーと、サイドに回り込むリアの「ラップアラウンド・ウインドウ」で、ギャランΛの個性的なフォルムを演出。

 内装もトップグレードはかなりゴージャスで、まるでソファーのような本革シート仕様が設定され、さらにステアリングもフランス車を彷彿とさせる1本スポークを採用するなど斬新でした。

 エンジンはデビュー当初2リッター直列4気筒のみでしたが、後に1.6リッターが加わり、最終的には2.6リッターまで拡大されるなど、よりスペシャリティカーとしての存在感を強化。

 その後、1980年にはデザインを初代からキャリーオーバーした2代目が登場し、1984年に生産を終え、三菱のスペシャリティカーは1982年に誕生した「スタリオン」が引き継ぎました。

●マツダ「ルーチェレガート」

 1966年にマツダは「ファミリア」の上級車「ルーチェ」を発売。スタイリッシュなヨーロピアンテイストの外観デザインが斬新でした。

 1972年に登場した2代目ではデザインが刷新され、一転してアメリカ車をモチーフとしたデザインのクーペ/セダンへと変貌。

 そして1977年にデビューした3代目は「ルーチェレガート」と名付けられ、5ナンバー枠いっぱいのサイズの4ドアピラードハードトップと4ドアセダン(後にバンが追加)へと変わりました。

 外観で特徴的なのがフロントフェイスで、縦配置の角目4灯ヘッドライトとメッキ加飾されたフロントグリルなどが、アメリカ製セダンをインスパイアしているかのようです。

 トップグレードには654cc×2ローター「13B型」ロータリーエンジンを搭載し、燃費も「アメ車並み」と評されたことから、販売の中心は2リッター直列4気筒SOHCエンジン搭載車でした。

 ルーチェレガートはかなり個性的なデザインのラグジュアリーセダンでしたが、1979年のマイナーチェンジでオーソドックスなデザインの角目2灯ヘッドライトに変えられ、印象が薄れてしまった感が否めません。

 実際に絶版になった後は個性的な前期型が好まれ、とくにロータリーエンジン車の方が貴重なため人気でした。

●トヨタ「セリカXX」

 日産は1969年に初代「フェアレディZ」を発売し、アメリカでもダットサン「240Z」として販売を開始すると、大ヒットを記録しました。

 トヨタはそれに対抗するため、1979年に2代目「セリカ リフトバック」をベースにしたグランドツアラー、初代「スープラ」をアメリカで発売。

 日本国内向けには「セリカXX(ダブルエックス)」の名でデビューしました。

 ボディはセリカ リフトバックに対してホイールベースを130mm、全長を270mm延長。全体のフォルムはセリカ リフトバックと同系統な3ドア・ファストバックですが、ロングノーズ化したフロントフェイスにはメッキで加飾されたグリルと角目4灯を採用して高級な雰囲気を演出。

 また、リアまわりも立体感のあるコンビネーションランプが装着され、セリカから印象を大きく変えています。

 内装ではトップグレードに英国製ラグジュアリーカーでおなじみのコノリー製レザーシートをオプション設定するなど、フェアレディZと異なり高級感を前面に押し出していました。

 エンジンは2リッターと2.6リッター(後に2.8リッター)の直列6気筒SOHCを搭載。この直6エンジンとFR駆動はスープラの伝統として、現行モデルにも受け継がれています。

■斬新なスタイルのスペシャリティカーと自動車史に残る名車とは?

●日産「レパードTR-X」

 1980年に誕生した日産初代「レパード」は、「スカイライン」や「ローレル」に続くスペシャリティカーとして開発されました。

 ボディは2ドア/4ドアハードトップセダンのラインナップで、ロングノーズに強い傾斜のAピラー、クーペスタイルのリアまわりに加え、伸びやかなフォルムがスタイリッシュなシルエットを演出。

 フロントフェイスは2種類あり、スタンダードなレパードはスラントした異形コンビネーションヘッドライト、販売チャネルが異なる「レパードTR-X(トライエックス)」では、角目4灯が採用されました。

 また、装備は先進的かつゴージャスで、上級グレードには本革シートやクルーズコントロール、世界初の電子マルチメーター、ドライブコンピュータなどが標準装備され、1982年のマイナーチェンジでは世界初の光通信ステアリングスイッチを採用。

 さらに、同じく世界初のワイパー付きフェンダーミラーや、日本初のオートボリュームコントロールオーディオが話題となりました。

 エンジンは1.8リッター直列4気筒に2リッターと2.8リッター直列6気筒が設定され、1981年には2リッター直列6気筒ターボの「L20ET型」を追加されました。

 その後、1986年に2代目へとバトンタッチ。ドラマ「あぶない刑事」でおなじみのモデルとして、人気となりました。

●いすゞ「117クーペ」

 今では国産3大トラックメーカーの一角を担ういすゞですが、2002年まで乗用車の生産をおこなっており数多くの名車を輩出してきました。その代表的な存在といえるのが「117クーペ」です。

 1968年に誕生した117クーペは、ミドルクラスセダンの「フローリアン」のコンポーネントを流用し、同社初の本格的なスペシャリティカーとして開発されました。

 流麗で美しい2ドアクーペのボディは、イタリアの名門デザインスタジオ「カロッツェリア・ギア」によるもので、チーフデザイナーは数多くの名車を手掛けたジョルジェット・ジウジアーロが担当。

 最初期のモデルは通常の生産ラインでは対応できず、製造工程の多くが手作業だったことから、後に「ハンドメイド」と呼ばれます。

 フロントフェイスはモデルライフのなかで3種類あり、初期型と中期型は丸目4灯、1977年にデビューした後期型では角目4灯です。

 とくに角目4灯への変貌は物議を醸し、今ではクラシカルな印象を好むユーザーが、わざわざ丸目4灯にコンバートするケースもありますが、角目のシャープはフロントフェイスも一定のファンが存在します。

 当初、エンジンは新開発の1.6リッター直列4気筒DOHCを搭載。後に1.8リッターSOHCやディーゼルエンジンもラインナップされました。

 内装も初期型では台湾楠のウッドパネルをふんだんに使用した上質なもので、7連メーターは欧州製高級スポーツカーに通じるものがあります。

 その後1981年に、同じくジウジアーロがデザインした「ピアッツァ」にスイッチするかたちで、117クーペは生産を終えました。

※ ※ ※

 2020年11月に発表され、2021年6月24日に正式に発売されたミツオカ「バディ」は、トヨタ「RAV4」をベースにしたクラシカルなSUVとして大いに話題となっており、すでに納車は2年後というバックオーダーを抱えるほどの人気ぶりです。

 このバディがLEDながら角目4灯ヘッドライトを採用し、前述のルーチェレガートのような縦に配列したレイアウトとすることで、往年のアメリカ製SUVをオマージュしています。

 LEDヘッドライトを使ってバディのようにクラシカルな雰囲気とした例はほかにもあり、スズキ「ジムニー」やホンダ「ホンダe」などは丸目2灯で、デザインの自由度が高いLEDヘッドランプならではといえるでしょう。

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みんなのコメント

33件
  • 71クレスタが格好良かった。昔は樹脂じゃなくガラスヘッドだから何年たっても黄ばまなくていい
  • クルマ全般に言えるのはこれに尽きる。

    昔は良かった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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