日本の新規チーム「チーム・エトワール」のフランス拠点に潜入
皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。
ル・マン24時間と鈴鹿8耐はどっちが過酷? 現地で感じた時間だけでは割り切れないEWCの魅力とは
いよいよ世界耐久選手権(EWC)第3戦日本ラウンドまで、あと1か月ほどとなってきました。
通称鈴鹿8耐と呼ばれるこの日本最大の二輪レースに、私が今年から所属する新規日本チーム、「チーム・エトワール」も参戦予定。
そんなチーム・エトワールですが、日本にはもちろん拠点と呼ばれる場所がありますが、実はヨーロッパにも拠点を作って活動しています。
今回は世界耐久選手権の新規チームである、チーム・エトワールのヨーロッパ拠点をレポートしたいと思います。
チーム・エトワールのヨーロッパ拠点、チームのワークショップは、フランスのル・マン郊外にある、テロシェという場所にあります。こちらの場所はダカールラリーなどに参戦していた菅原選手のガレージで、その場所を借りて、そこを拠点としてヨーロッパでの活動が始まりました。
テロシェという街自体はとても小さな街で、小さな教会を中心にパン屋さんが2つあり、30分もあれば街全体を歩いて回る事ができるぐらいの規模。しかしそこからサルトサーキット(ルマン24時間耐久レースが開催されているサーキット)まではクルマで15分という立地で、サーキットまでの道のりはとても簡単で便利な場所にあります。
実際に、今年の4月に行われた世界耐久選手権第1戦の時も、スタッフの方々はガレージに寝泊まりをして、レースウィークを過ごしました。
ちなみにこのガレージはガレージに居住スペースも付いていて、キッチンやベッド、シャワールームもあるので普通に生活する事が可能です。
早速ガレージの中を覗いてみると、大きな倉庫のようなところに様々な機材が置かれていて、その中にチーム・エトワールのBMW Motorrad「M1000RR」も置いてあります。
マシンは全部で3台ありますが、1台はル・マン24時間レースの決勝中に大転倒したマシンで、基本はパーツ取り用のバイクとして置かれています。
残りの2台は世界耐久選手権第2戦に使用するマシン。メカニックさん達はレースウィークに入る1週間ほど前にヨーロッパ入り。直接ガレージに向かい、マシンのメンテナンスやその他諸々の雑用の準備をおこなっており、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
また、普段は全日本ロードレース選手権ST1000クラスに参戦している伊藤元治選手や、イタリア選手権(CIV)のSS600に参戦している川崎祥吾選手(24時間レースの時はリザーブライダー)も手伝いに来ており、ご飯などもガレージの敷地内にある家で、各自で作ったり時にはチームオーナー自ら腕を振るい料理を提供してくれるなど、異国の地でありながら和気藹々としている感じです。
10年計画での活動を発表しているこのチーム・エトワールですが、今はまだまだ始めたばかりの新規チーム。私はこのチームと複数年契約を結ばせていただいており、今後この日本チームがどのように成長していくのかを、楽しみにしています。
そして私自身、このチームと共にさらにライダーとして、また人としてしっかりと成長していきたいと思っています。今後のチーム・エトワールの活動に、ご期待ください!
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