ベストカー本誌で30年も続いている超人気連載「テリー伊藤のお笑い自動車研究所」。過去の記事を不定期で掲載していきます。第5回目はシビックタイプR試乗です!(2023年4月10日号より)
PHOTO/茂呂幸正
走りは素晴らしいのひと言! シビックタイプRは6速MTの「わんこそば」だった!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
■すべてのシフトが気持ちいい~!
2022年9月に登場した6代目シビックタイプR。ボディサイズは全長4595×全幅1890×全高1405mm、ホイールベース2735mm、車重1430kgで330ps/42.8kgm、WLTCモード燃費12.5km/Lの直4、2LVTECターボを搭載する
新型シビックタイプRに乗れる機会がやってきた! 納車3年待ちとも言われるのは「純エンジンのタイプRはこれが最後」とみんな思っているからだろう。
外観デザインは大人っぽくなった印象だ。武闘派のイメージが少し弱まったのは歓迎なのだが、ただ、大型のリアスポイラーはやはり付いていて、そこは従来型と変わらない。
このスポイラーがあるのとないのとでは印象が大きく変わるはず。大人っぽいデザインにしたのはよかったが、スポイラーをやめる勇気はなかったようだ。
シビックタイプRの運転席でステアリングを握り、思わず顔がほころんでしまうテリーさんだった
とはいえ、このクルマの場合、走ってどうかが重要。結論から言うと、それはもう素晴らしいものだった!
6速MTを駆使して走り回ったが、すべてのシフトが気持ちいい。2速も3速も4速も気持ちいいものだから、次々にシフトしたくなる。いわば「MTのわんこそば」だ。エンジンの音もいいから「おかわりをくれ~、おかわりをくれ~」と際限なくシフトアップ、シフトダウンを続けたくなる。
シフトダウン時の回転合わせも自動でやってくれるから、運転が上手くなったような気分にもなれる。「やっぱりMTはいいなぁ」とつくづく思った。この運転の楽しさにタイプRの底力を見た思いがする。
コーナリングもいい。峠道を攻めたわけでもないのだが、一般道の普通のカーブでも安定感が味わえる。そこそこの重さは感じるものの、その重さがコーナリングに効いているように思えるのだ。
ベースのシビックがとてもいいクルマだからという理由もあるような気がする。現行型のシビックは凄く好きなクルマで、頭の片隅には常に「ハイブリッドを買っちゃうか?」という思いがあって、購入には至っていないものの、準備はできていると言っていい。
今回、タイプRの走りの素晴らしさを知り、私のシビック熱がさらに上がったような気もする。シビックe:HEVの納期はどのくらいなのだろうか?
■軽い感じのタイプRも見たかった……
シビックタイプRは6速MT専用車で、自動で回転を合わせるレブマッチング機能が付く。サスペンションは前デュアルアクシスストラット、後マルチリンクとなる
走りに関しては満点のシビックタイプRだが、気になるところもなくはない。
冒頭で述べた大型リアスポイラーの存在がまずひとつ。これがあることで、せっかくの大人っぽいデザインが「いつものタイプR」に戻ってしまうのだ。
もちろん、超高速域で安定性を出すためなど意味があってのことだろうが、それならポルシェのように低速では収納されている可変式にしてほしかった。大型スポイラーがなければ落ち着いたデザインなのに、付いた途端に北関東風になってしまう。
また、クルマに「こういうのが好きなんだろう?」と言われているようにも感じてしまう。「鯛は尾頭付きがいいんだろう?」と上から目線で言われているようなものである。
従来までのシビックタイプRの集大成となっているのが新型シビックタイプRだとテリーさんは指摘している
結局、従来路線の集大成になっているのだ。それはつまり、新しいユーザー層を呼べないということだ。おそらく、欧州のスポーツカーに乗っている人は今回もタイプRを選ばないだろう。
もっと軽い感じのタイプRがあってもよかったのではないだろうか。そもそも初代~2代目のシビックタイプRはベース車を少しスポーティにしたくらいで、そんなに大げさなデザインではなかったし、その普通っぽさがウケた面もあったはず。それがいつの間にか、高級な和食器に載る尾頭付きの鯛に変わっていって、今もそれが続いている。
とはいえ、純エンジンのこういうスポーツカーがもうなくなるのは確か。そう考えると集大成を目指した気持ちもわかるし、これまで長年タイプRを愛してくれてきたユーザーを最後に裏切るわけにはいかなかったという事情もわかる。
何しろ走りが最高に楽しく気持ちよかったのだから、それでよし。ホンダタイプRは大団円を迎えたということだろう。
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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