■トヨタ新型「bZ4X」が箱根を走った!
正月の風物詩といえば、お茶の間を大いに盛り上げる「東京箱根間往復大学駅伝競走(通称:箱根駅伝)」が挙げられ、例年1月2日に往路、3日に復路を学生達が走ります。
そうしたなかで、トヨタが2022年年央にグローバルで発売を予定している新型「bZ4X」が2022年の箱根駅伝の提供車両として登場し、世界で初めて公道を走行しました。
【画像】世界初! トヨタ新型「bZ4X」ナンバー付き公道走行した画像を見る(73枚)
箱根駅伝は、東京都千代田区にある読売新聞社前から神奈川県足柄郡箱根町の芦ノ湖間を往路5区間(107.5km)、復路5区間(109.6km)の合計10区間(217.1km)で競う学生が参加する長距離において最長の駅伝競走です。
例年、箱根駅伝にはトヨタが車両提供をしており、過去には「センチュリーGRMN」や「グランエースFCV」といったスペシャルモデルもサプライズで登場しました。
また、例年はトヨタのコンパクトカーやミニバンなどがさまざまな運営車両として提供されています。
トヨタが箱根駅伝に車両提供したのは、2003年から一部、2011年から全車提供となっています。
提供される車両基準には明確なものがないといいますが、傾向としては大会の前年に発売された新型モデルが投入されることが多いようです。
そうしたなかで、前述の通り2022年の箱根駅伝ではトヨタが新たに展開するEVブランドのbZシリーズ第一弾として発売される新型bZ4Xが初の公道走行をおこないました。
新型bZ4Xは、「豊田 300 み 7186」の白いナンバープレートを装着し、大会本部車として選手達の後方から見守るように走行しています。
また、新型bZ4Xの後続には前述のセンチュリーGRMNも3年連続で箱根駅伝を走行していました。
今回、実走行の様子がお披露目された新型bZ4Xとは、2021年4月に中国の「上海モーターショー2021」で世界初公開されたモデルです。
プラットフォームは、スバルと共同開発したEV専用の「e-TNGA」を採用。このe-TNGAにより、ショートオーバーハング・ロングホイールベース化を実現しました。
ボディサイズは、全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mm×ホイールベース2850mm、最小回転半径5.7mとなり、トヨタのミドルサイズSUV「RAV4」と同等サイズです。
エクステリアデザインは、既存車とは異なるグリルレスデザインかつ上下に薄いバンパー形状を設けることでよりEVの独自性を表現。
ルーフ後端には、うさぎの耳のようなルーフスポイラーとトランクスポイラーを採用することで、空力性能を大きく向上させたといいます。
インテリアは、従来のクルマと異なるハンドル上方にメーターを配置する「トップマウントメーター」により開放感や視認性が向上。
インパネ中央に位置するディスプレイオーディオは、既存車よりも手前側に配置されたことで運転姿勢を変えずに操作が出来ます。
日本仕様の新型bZ4Xの一充電走行距離(WLTCモード)は、460km前後(4WD)/500前後(2WD)となっており、東京-箱根間の200km以上でも充電せずに走行可能です。
また、新型bZ4Xには「ルーフソーラーパネル」が一部車種に採用され、1年間で走行距離1800km(トヨタ試算値)に相当する発電量を生成し、優れた航続可能距離に貢献するといいます。
これにより、充電スタンドがない駐車場などでも充電可能なうえに、昨今心配される災害時などでも太陽光による充電が可能です。
※ ※ ※
トヨタは、2021年12月14日に「バッテリーEV戦略に関する説明会」をおこない、新型bZ4Xを含む全16台のBEVをお披露目しました。
これらのBEVは今後数年以内にグローバル市場に順次投入される予定となり、その先駆けとなるのが新型bZ4Xです。
前述の通り、日本でも2022年年央の発売が予定されており、そうしたトヨタのBEV戦略のアピールとして箱根駅伝は最高の宣伝の場といえるかもしれません。
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