4月25日から先行予約受注を開始したマツダCX-60。CX-5の兄貴分に当たるモデルで、FRプラットフォームを採用した期待のラージ商品群第一弾だ。マツダ初となるPHEVや、大排気量ディーゼルエンジンなど話題豊富なCX-60だが、先行予約開始とともにかなりの受注件数になっているようだ。
当初は、「これは高そう」と価格面を心配する声もあったが、蓋を開けてみたら驚きの価格設定。すでに各方面に情報が出ているが、なんと300万円を切るモデルもあるという。パワートレーン別の価格帯は、下記のとおり(販売店からの情報)。
【マツダCX-60も実施】スピーカーからエンジン音を出すクルマが増殖中…その理由とは
(1)2.5L・直4ガソリン
FR:299万2000~384万4500円
4WD:321万7500~407万円
(2)3.3L・直6ディーゼルターボ
FR:323万9500~443万3000円
4WD:346万5000~465万8500円
(3)3.3L・直6ディーゼルターボ+モーター(48Vマイルドハイブリッド)
4WD:505万4500~547万2500円
(4)2.5L・直4ガソリン+モーター(PHEV)
4WD:539万~626万4500円
CX-60の魅力を余すところなく味わうなら、(3)か(4)のなかから選びたいところ。となると500万円オーバーで、車格やクオリティに見合ったお値段となる。ただ、「4WDが必要ない」という人でも3.3L・直6ディーゼルターボを味わえるラインアップにしてくれたのはマツダの良心で、(2)なら300万円前半の価格で検討できる。CX-5の2.2L・直4ディーゼルターボ搭載車とほぼ同じスタート価格なのだ。昨今のマツダ車は、ベースグレードでも内装のクオリティが高い。CX-60も場合も、400万円以下のグレードでも十分満足できるのではないだろうか?
編集部が聞いた販売店によれば、「現時点では、ディーゼル+マイルドハイブリッド((3))の引き合いが多いように感じています」とのこと。3.3L・直6ディーゼルは254ps/56.1kgmと排気量を考えれば比較的穏やかなスペックではあるが、燃費はなんと19.0km/L(4WD)とのウワサ。「排気量の拡大を、パワーだけでなく燃費に使いました」という、マツダならではの高効率燃焼を実現したエンジンだ。その燃費値はCX-3の1.8L・直4ディーゼルターボ(4WD)と同等。コンパクトSUVと、CX-5より大きいSUVが同じ燃費とは…驚くばかりである。
エンジンフィールは、十分すぎるほど伸びやかで、燃費志向のエンジンとは思えないほど軽快。「ホントにディーゼルなの?」と思わせる快音も特徴で、内燃機に乗っている!という実感を味わえる。(3)の48Vマイルドハイブリッド付きなら、大排気量が苦手な低速域をモーターでアシスト。街なかでもスムーズかつ燃費の落ち込みも最小限に留められるだろう。
PHEVは、低速ではもちろんモーターで走れるEV感覚を実現。満充電で約60km、エンジン始動なしに走れるという。ただ、急速充電には対応していないようなので(これまで一切説明がなかった)、自宅で充電できる環境にある人が選ぶべきモデルといえる。といってもシステム総合スペックは372ps/51.0kgmとシリーズ最強で、低速から高速域まで気持ちのいい加速も味わえる。
さて、もっとも廉価な(1)は? スペックは188ps/25.5kgmとのことで、CX-5とほぼ同じ。車重はCX-60のほうが重いだろうから、加速感などはそれなりか。ただ、新開発したFRプラットフォームの乗り味は格別だから、パワーをそれほど求めない人なら十分選択肢に入れていいモデルだ。
いろいろ悩ましいCX-60。具体的な装備などは正式発売(2022年初秋)を待ちたいが…どうやら先行予約は絶好調のようで、「今から注文しても12月生産になってしまうようです」(販売店)とのこと。PHEVはもともとリチウムイオン電池の調達の関係で12月ごろの納車を予定していたが、すでにほかモデルも同じタイミングとなりそうなのだ。
「そういえば、どのモデルにしますか?」と膝を進められたので、「持ち帰って編集部で検討します」と言って販売店を後にした。編集部車の車検のタイミングを考えると…そんなに猶予はないかも!?
〈文=ドライバーWeb編集部〉
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みんなのコメント
FRの直6が323万からなんてドンキ並みの価格破壊だな
自社開発だからここまで下げられたのかな?
とりあえず新しいラージ郡第一弾だから
薄利多売で浸透させる考えかな?
性能と質感とデザイン考えたら比較対象がいない
価格が倍近いドイツ車と比較してどの程度かと言うレベル