ポルシェがラインナップするSUVの中でもっとも身近なのが700万円台から狙える「マカン」。スポーツカーにも負けない走りが、その値段で手に入るのだからポイントは高い。そこで今回は3台のマカンを集めファミリー目線でベストモデルを探ってみる。
マカンは運転が苦手なママも安心!?
【比較試乗】「ポルシェ911カレラ vs 911カレラS vs 911カレラ4カブリオレ vs 911ターボSカブリオレ」最良の911はどの911?
かつてわが家にはミニバンがあった。“じいじ”や“ばあば”はフロアが高いSUVよりもミニバンのほうが乗り降りがしやすく、3世代7人家族のわが家にはミニバンがぴったりだった。
一方、親子4人までのファミリーには、いま流行のSUVがお似合いだ。若い家族なら最低地上高が高いSUVでもさほど乗り降りに困らないだろうし、荷物がたくさん積めて、山や水辺、キャンプ場といった未舗装路でも安心して分け入ることができるSUVはお出かけにも打ってつけ。しかも、高いアイポイントのおかげで、運転が苦手なママも安心だ。
そして何よりうれしいのが、SUVにはスポーティな運転が楽しめるモデルがたくさんあるということだ。家族が喜ぶだけでなく、パパが楽しめるというのは、クルマ好きとしては譲れないだろう。
なかでもマカンは、ポルシェの名にふさわしいスポーティな走りで人気のミドルクラスSUV。カイエンの弟分として2013年11月にデビューしたマカンは、基本部分をアウディQ5と共有しながら、ひと目でポルシェとわかるデザインに仕立て上げられている。最新版は、2018年にマイナーチェンジを実施した仕様で、最新のLEDヘッドライトデザインやリアのLEDライトストリップなどの採用により、精悍でモダンなエクステリアを手に入れる一方、アダプティブクルーズコントロールやレーンチェンジアシストなどを標準で搭載するなど、時代に変化にあわせたアップデートを実施している。
そんなマカンの魅力のひとつに、その扱いやすいサイズがある。エントリーグレードのマカンの場合、全長は4695mm、全幅が1925mm、全高が1624mmと、決してコンパクトではないが、街中やパーキングでギリギリ手に余らない大きさといえる。取材中には立体駐車場を何度か出入りすることがあったが、ゲートのチケット発券機や精算機にクルマをすんなりと寄せることができた。この以上のサイズになると、いろいろと気を遣う場面が多くなりそうなだけに、マカンの大きさはまさに絶妙である。
ミドルクラスのSUVだけに、キャビンには余裕がある。リアシートにはスライドやリクライニングの機能がないが、足元にも頭上にも十分なスペースが確保され、大人でも無理のない姿勢で座れるから実に快適だ。走行中の乗り心地も思いほのか良好。パノラマルーフ付きならさらに開放的で、家族のためにぜひ選んでおきたいオプションである。
ファミリーカーとして文句ない機能を持つ
ラゲッジスペースも、このクラスとしては十分といえる広さで、ミドルクラスのステーションワゴンよりも収納能力は高い。最低地上高が高いぶん、地上から開口部までが少し高めなのが玉にキズだが、使い勝手で気になったのはそのくらいである。
ファミリーカーとして文句ない機能を持つことが確認できたマカン。そうなると、どのグレードを選べばよいかという悩みに突き当たる。
現在、マカンには2L直4ターボを積むマカン、3L・V6ターボのマカンS、2.9L・V6ツインターボのマカンGTS、よりパワフルな2.9L・V6ツインターボを搭載するマカンターボの4グレードがある。今回はマカン、マカンGTS、マカンターボの3台を引っ張り出すことにした。
まずはマカンの運転席へ。このクルマには最高出力245ps、最大トルク370Nmの2Lターボが搭載され、デュアルクラッチギアボックスの7速PDKを介して4輪を駆動する。いまやこのクラスは4気筒エンジンが主流だけに、車両重量が1860kgのマカンに対して2Lターボは不満のない加速を示す。とくに4000rpm手前からの加速には力強さがある。一方、4気筒エンジンだけに加速時のエンジン音がやや目立つが、それをスポーティと受け止めることもできる。
マカンGTSに乗り換えると、ルーフライニングなどがブラックのアルカンターラで彩られたコクピットが上質で印象的だ。それ以上にうれしいのが、380psを誇るV6ツインターボが低回転から余裕あるトルクを発揮し、スムーズな吹け上がりを見せることだ。3000rpm後半あたりからの鋭い加速を一度知ってしまうと、2Lのマカンには戻れない。
しかし、上には上があるもので、同じ2.9Lながら、さらにパワフルな440psのV6ツインターボを積むマカンターボは非の打ちどころのない仕上がりを見せる。低回転ではGTSをさらに上回る力強いトルクをレスポンスよく発揮する一方、高回転では圧倒されるほどの加速でスポーツカーの楽しさに浸ることができるのだ。それでいて、荒々しいところは微塵もなく、ママの優しい運転には優しく応えてくれる、懐の深さがうれしい。
3台に共通するのが、SUVであることを忘れさせる安定した挙動。コーナーではロールがしっかりと抑えられ、全高や最低地上高が高いことによる余分な動きがほとんど気にならない。ポルシェは911はもちろん、このマカンをもスポーツカーと位置づけているが、実際にステアリングを握れば、それが嘘偽りでないことがはっきりとわかる。
サスペンションは、マカンGTSには標準で、マカンにはオプションで電子制御サスペンションのPASMが装着される一方、マカンターボにはオプションのアダプティブエアサスペンションが搭載されていた。よりフラットで快適な乗り心地を示したのは後者で、パノラマルーフ同様、ぜひ選びたい装備である。
というわけで、パパも家族も大満足の一台はアダプティブエアサスペンション付きのマカンターボということになったが、トップグレードだけに当然値段も張るわけだから、あとは家族会議でいかに説得力のあるプレゼンができるか、パパの腕の見せどころである。
ポルシェ・マカンS
マカンSは先代より14ps/20Nmアップの354ps/480Nmを発生する3L・V6ターボガソリンエンジンを搭載する。スポーツクロノパッケージ仕様車の0→100km/h加速タイムは5.1秒。価格は901万円。
【Specification】PORSCHE MACAN
マカンは2L・直4ターボ+8速AT。0→100km/h加速は6.7秒となる。インテリアには10.9インチタッチディスプレイを備える。18インチホイールが標準装備される。
■全長×全幅×全高=4695×1925×1624mm
■ホイールベース=2807mm
■車両重量=1830kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1984cc
■最高出力=245ps(180kW)/5000-6750rpm
■最大トルク=370Nm(37.7kg-m)/1600-4500rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション=(前)Wウイッシュボーン、(後)マルチリンク
■ブレーキ=(前後)Vディスク
■タイヤサイズ=(前)235/60R18、(後):255/55R18
■車両本体価格(税込)=7,370,000円
【Specification】PORSCHE MACAN GTS
15mm低められた車高とスポーティなチューニングが施されたPASM、マットブラックに塗装された20インチホイールがGTSの特徴的な装備。0→100km/h加速は4.9秒。
■全長×全幅×全高=4686×1926×1609mm
■ホイールベース=2807mm
■車両重量=1895kg
■エンジン種類/排気量=V6DOHC24V+ツインターボ/2894cc
■最高出力=380ps(280kW)/5200-6700rpm
■最大トルク=520Nm(53.0kg-m)/1750-5000rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション=(前)Wウイッシュボーン、(後)マルチリンク
■ブレーキ=(前後)Vディスク
■タイヤサイズ=(前)265/45R20、(後)295/40R20
■車両本体価格(税込)=10,620,000円
【Specification】PORSCHE MACAN TURBO
最上位グレードのマカンターボは、440ps/550Nmを発生する。0→100km/h加速は4.5秒。スポーツシートやBOSEサラウンドサウンドシステムが標準装備される。
■全長×全幅×全高=4684×1926×1624mm
■ホイールベース=2807mm
■車両重量=1895kg
■エンジン種類/排気量=V6DOHC24V+ツインターボ/2894cc
■最高出力=440ps(324kW)/5700-6600rpm
■最大トルク=550Nm(56.1kg-m)/1800-5600rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション=(前)Wウイッシュボーン、(後)マルチリンク
■ブレーキ=(前後)Vディスク
■タイヤサイズ=(前)265/45R20、(後)295/40R20
■車両本体価格(税込)=12,520,000円
お問い合わせ
ポルシェジャパン 0120-846-911
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
素のマカンも最近の車に付いてる装備をオプションで装着するだけで800万は軽く越えて、乗り出しで900万近く行くだろう。
お金持ちは「素」は買わない。素を買うのは比較的頑張って買う層。
たった245馬力の4気筒のSUVに900出そうと思える人は、ポルシェというブランドへの憧れや執着心が余程強いのだろう。