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クルマと飛行機の間をつなぐ存在! いま自動車メーカーが「空飛ぶクルマ」に取り組むのは「生き残り」をかけた闘いだった

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クルマと飛行機の間をつなぐ存在! いま自動車メーカーが「空飛ぶクルマ」に取り組むのは「生き残り」をかけた闘いだった

 この記事をまとめると

■自動車業界は「100年に1度の大変革期」と言われており「CASE」がテーマとなっている

モーターショーからモビリティショーに改名しただけのことはある! クルマ「じゃない」出展物を探索したらヤバいぐらい面白かった

■自動車メーカー各社は空飛ぶクルマ「eVTOL」の開発を進めている

■eVTOLでの移動とクルマ移動を組み合わせて使用するのが前提とされている

 自動車メーカーが航空機にも本気で取り組み始めた

 もはや自動車業界における「100年に1度の大変革期」という言葉は聞き慣れてしまった感があり、その内容についてはCASE(コネクティッド・自動運転・シェアリング・電動化)の4つが大きなテーマとなっており、“CASE革命”などと呼ばれることもある。

 CASE革命についていくだけでも個社では難しく、各社はアライアンスや仲間づくりにも力を入れている。なぜなら、この大変革期においては、CASEだけに注力していてはライバルに置いて行かれてしまう。できるだけ体力をつけて次世代モビリティにおいてリーダーとなることが企業としての生き残りを左右するからだ。

 そんな次世代モビリティの代表例といえるのが「空飛ぶクルマ」だろう。

 国内でのトップランナーといえる企業が「SkyDrive」社で、Osaka MetroやJTBと提携するなど空飛ぶクルマの社会実装に向けて突き進んでいる。大阪では万博後の2028年からSkyDrive社の開発する3人乗り空飛ぶクルマが事業として飛びまわることが計画されている。

 そんなSkyDrive社の機体を製造するのは、スズキの磐田工場となっている。正しくは、Sky Worksという製造子会社により作られるのだが、その製造子会社の約半数はスズキからの出向であり、自動車製造の知見を活かして空飛ぶクルマが作られているというわけだ。

 そんなわけで、国産メーカーではじつはスズキが空飛ぶクルマの実現にもっとも近い位置にいるのだが、他社も黙っているわけではない。

 未来の移動はeVTOL機だけで解決しない

 すでに、ホンダやトヨタでは、より未来志向の空飛ぶクルマ「eVTOL(イーブイトール)」の開発を進めていることが発表されている。

 eVTOLとは、electric vertical takeoff and landingを省略したもので、和訳すると電動垂直離着陸機となる。騒音の少ない電動で、なおかつ滑走路の不要な垂直離着陸が可能な機体となれば、まさに空飛ぶクルマから想像するようなモビリティといえる。

 しかしながら、いまeVTOLと表現したときにポイントとなるのは、電動や垂直離着陸といったメカニズムではないといえるだろう。

 冒頭に触れた、SkyDrive社の空飛ぶクルマは乗員3名で設計されているが、そのうちひとりは操縦者(パイロット)であり、乗員は2名となっている。その意味では空飛ぶタクシーといったイメージが近い。

 一方、ホンダなどが開発しているeVTOLにおいては、パイロットの存在は考えられていない。完全自動飛行が可能で、自動車と航空機の間に位置するようなモビリティとして想定されている。

 なぜなら自分で空飛ぶクルマを運転(操縦)するには、なんらかの航空機に関する免許が必要になることが十分に考えられるからだ。新規に免許を取得することが要求されては、モビリティを利用するハードルが高くなり普及しないのは自明だ。あくまで100%自動操縦であり、ユーザーは純粋な乗客として操縦には関与しないで安全に飛行できることが、現時点で開発の進むeVTOLの目指す姿といえる。

 たとえば、ホンダの描くeVTOLのある世界とは次のようなものだ。

 ビジネスミーティングに向かうとしよう。自宅から市内にあるeVTOLのステーションまでは自動運転車で移動、eVTOLに乗って空港へ向かい、そこからはホンダジェットに乗って数百km先の目的地近くの空港まで飛ぶ。そこからミーティング場所までは先ほどの逆に、eVTOLと自動運転車を乗り継ぐといった具合だ。

 こうした移動スケジュールを、ひとつのアカウントで取りまとめて管理することで時間の無駄は最小限となることが期待できる。なおかつAIとアカウントを連携させておくことで、車内や機内で統一したコンシェルジュ的サービスを受けることができるというのが、未来のモビリティにおけるビジネスモデルとなるだろう。

 すでに自動運転車と航空機というモビリティは存在しているのだから、eVTOLを実現して、上記のモビリティサービスをいち早く提供できるようになった企業・ブランドだけが大変革期の先に生き残れる……のかもしれない。

 一方、eVTOLが普及するようになってもそこに趣味性を求めるユーザー層は存在するだろう。2023年のジャパンモビリティショーにてスバルが公開した「AIR MOBILITY CONCEPT」は、そうした好例だ。同社のルーツである中島飛行機のヘリテージを感じさせるスバルらしいスタイリングは、総合モビリティサービスの一部といったイメージよりも、個人所有を想像させるものだった。

 はたして、eVTOLの普及期はいつ頃やってくるのか。2020年代のうちは難しいかもしれないが、2030年代には自動運転による陸と空の移動サービスがローンチされていると期待したい。

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みんなのコメント

18件
  • ham
    こんなのが生き残りの手段だと本気で思ってるのだったら記者はちょっと病院行った方が良い
  • りょう
    何をもって車なんだ?ただの電動ヘリコプターじゃん。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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