日々、増殖し続ける移動オービス。警察庁が2020年度中に全国(全都道府県警)に配備することを高らかに宣言していたことはすでにお伝えしたが、なんと、全国で唯一、配備を拒否している新潟県のおかげで、その計画の完遂が危うい状況になっている。どうするんですか、警察庁さん!
2021年は、全国で100機の移動オービスが火を噴く?
もう固定式オービスは戦力外? 警察にも見限られた自動速度取締機の行く末を探る!
現時点で、可搬式速度違反自動取締装置、通称「移動オービス」を未導入、あるいは導入の気配を見せていない都道府県は、全国で茨城県、新潟県、徳島県、鹿児島県、沖縄県の5県となっている。
ただし、新潟県を除く4県は、某情報筋により、今年度中に導入する意思を見せていることが判明しているが、問題はその新潟県。実は、今年度予算に導入費用を計上していたが、なんと、県議会の反対により削除が決定(下記アーカイブ記事参照)。これにて、警察庁の「2020年度中に全国配備計画」の達成がほぼ不可能ということになったわけだ。
ちなみに、なぜ「2020年度中」にこだわるのか、というと、実は、各都道府県(警)が移動オービスを導入する際に、警察庁が補助金(国費)を出しているのだが、その期限が2020年度(2021年3月まで)だから、というのがその理由のひとつ。現在、いくつかの県警が、追加導入のための入札を実施しており、全国で現状60機の移動オービスが、この1年で1.6倍以上の100機を超えると言われているのは、なるほど、みんなこの補助金目当てだったということだ。
が、しかし、「100機を超える」と聞くと、まるで全国で毎日のように移動オービスによる取り締まりが行われている、つまり日本全国移動オービスだらけになるような気がするし、実際に取材力不足の各メディアもそんな報道をしているが、実は、導入台数を考えれば、それほどでもないことがわかる。以前、宮城県警が発表した半年間で約110回(半年=180回)という数字を見ればそれは明らか。鳴り物入りで導入されている移動オービスだが、警察にとってはまさにもろ刃の剣、その辺は、また次の機会に。
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