純ガソリンエンジンを搭載するスポーツモデルの中古車相場は今、鬼のように高騰している。
有名どころではR34型スカイラインGT-Rは最安値でも約1300万円となり、80スープラのターボエンジン搭載グレードは500万円以上が当たり前で、最高値は1000万円以上。FD3Sこと最終型マツダ RX-7のファイナルモデルである「スピリットR」も、おおむね800万円を超える水準だ。
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そういった価格になれば普通はなかなか買えないわけで、気分も暗くなってしまいがちだ。
……だが、「純ガソリンエンジンを搭載するスポーツモデル」の中には、まだまだある程度手頃な相場のモノも多数残っている。暗い気持ちになるのはまだ早い。
ということで以下、「人生最後に(近いタイミングで)乗りたい、比較的安価な純ガソリンエンジン搭載スポーツモデル」の数々を具体的に挙げてみよう。
文/伊達軍曹
写真/アルファロメオ、マツダ、スズキ、ベストカー編集部、ベストカーweb編集部
[gallink]
■予算に応じて歴代モデルを狙いたい!
初代ロードスター。メーカーレストアも始まったためか、やや値段は上昇傾向だ
■歴代マツダロードスターの中古車相場
●初代(NA型)/70万~300万円
●2代目(NB型)/30万~190万円
●3代目(NC型)/40万~280万円
●4代目(ND型)/180万~320万円
「人生最後の純ガソリン車がマツダロードスター」というのはなかなかいい。相手にとって不足はないというか、「我がクルマ人生に一片の悔いもなし!」と思えそうというか。
歴代ロードスターのなかでの個人的なイチ推しはNAこと初代だ。ご承知のとおり1989年、世界に向けてライトウェイトスポーツ復古の大号令をかけた歴史的名車であり、シンプルきわまりない作りがもたらす純度の高い走りの快感は、いくら時がたったとしても色あせることがない。
とはいえ、これも高騰はしており、筆者がNA型ロードスターを購入した数年前は100万円も出せばかなりいいモノが買えたが、昨今は、それと同じようなモノを買うとしたら少なくとも200万円は見込んでおく必要がある。
だが、言ってみればたかが「200万円」である。歴史的な価値を持つ純ガソリン名車のプライスとしては決して高くはない。今後はもっともっと高騰してしまうのであろうから、もしも買うのであれば早めに決意するに越したことはないだろう。
初代をブラッシュアップして誕生した2代目。軽快さはほぼそのままに、ボディ剛性がアップしている
こちらは3代目。シャーシをRX-8と共用している為か、特にこの後期型は純粋な速さで言えばモデルの歴史の中でトップとも言われている
さらにお安くいきたい場合はNBこと2代目がおすすめだ。これであれば爆安物件は30万円ぐらいであり、まずまず良好な個体も100万円前後で探すことができる。
そして新車時は「肥大化した」「がっかりした」などと散々な言われようだったNCこと3代目も、今見れば「コンパクトで可憐なオープンスポーツ」だ。
実際筆者はちょっと前に仕事でNCに試乗したが、昨今の電子制御された巨躯をもつ車と比べれば「プリミティブで軽快!」としか言いようのない乗り味であった。
NCの最高値は300万円弱となるが、車両価格で120万円ほどを見ておけば、けっこういい感じの一台が見つかるはず。「歴史的な価値」は初代と比べて劣るが、乗って楽しむぶんには普通に最高な一台である。
■高騰していないRX-8を100万~120万円で狙う!
写真は2008年3月のマイナーチェンジで内外装を変更した後期型。NAロータリーのフィーリングと優秀なシャシーは今でも特筆物だ
●マツダRX-8の中古車相場/25万~400万円
ロータリーエンジンを搭載するスポーツモデルも、人生の最終期を飾る一台にはふさわしいだろう。
といってもFD3Sこと最後マツダRX-7を買おうとすると、今や目玉が飛び出そうなほどの予算が必要になるわけだが、観音開きの「フリースタイルドア」を採用した4ドア車「RX-8」であれば、それこそ車両25万円ぐらいから見つけることもできる。
もちろん25万円レベルの爆安RX-8はまったくお勧めしないが、車両価格で100万円~120万円ほどの価格を拠出するつもりがあれば、「まずまずのRX-8」は探せるのだ。
まぁそれにしたって、距離が延びた際の耐久性にはいささか不安もあるタイプのエンジンゆえ、購入から数年後には「要オーバーホール」となる場合もあるだろう。
しかし、聖なる純ガソリンロータリーエンジンであれば「仕方ない。オーバーホールするか!」という気持ちにもなれるというものだ。
またその際にオーバーホールはせず、エンジンの終わりとともに自らのガソリン車人生にも終止符を打ち、おとなしくハイブリッドまたはEVに乗り替える“ふんぎり”も、RX-8であれば付けやすいはず。
要するに「死なばもろとも」というか、「殉ずるに値するクルマ(エンジン)である」ということだ。
●スズキスイフトスポーツ
3代目スイフトスポーツ。軽快なNAエンジン最後の代だ
現行モデル。ターボエンジンで速さも手に入れた
■スイフトスポーツの中古車相場
●先代/45万~170万円
●現行型/110万~240万円
マツダ ロードスターやRX-8あたりと比べると若干地味なイメージはあるかもしれないが、「ニッポン自動車界の良心」とも言われるスイフトスポーツも、人生最後のガソリン車として選ぶには悪くないチョイス。
大柄なスポーツカーや高級車などにもさんざん乗ってきたベテランが最後に行き着く場所として、静謐な茶室のような部分も持つスイフトスポーツは感慨深いものがある。
なるべく手頃な予算でキメたい場合は、当然ながら先代がお勧めとなる。最安値はおおむね車両45万円といったところだが、さすがにちょっとアレだったりもするので、注目すべきは車両100万円前後の物件だ。
支払総額で考えてもたった120万円ほどで、純ガソリンエンジン車ならではの快感を味わいまくることができるだろう。
とはいえ現行型スイフトスポーツの中古車も、先代とさほど大きくは変わらない相場となっているため、そちらの中古車を狙うのもアリだ。
というか、個人的には現行型のほうが断然おすすめである。次期型のスイフト スポーツは48Vのマイルドハイブリッドとなる可能性が高いため、純ガソリンのスイスポを手に入れるなら今のうちだ。
■超名作ガソリンエンジンを搭載するアルファロメオ156
アルファ156。ボディサイズも手頃で比較的扱いやすい
3.2L V6を搭載するGTAは、重厚感のあるV6が官能的。しかし「セレスピード」は故障に注意
■アルファロメオ156の中古車相場
●2.5 V6 24V/70万~180万円
●GTA/120万~250万円
輸入車においても「名作ガソリンエンジン」を搭載している車種の相場は軒並み高騰している。
英国コスワース製のDOHCヘッドを採用したメルセデス・ベンツ 190E 2.5-16は360万~500万円ほどで(筆者は昔、極上モノを150万円ぐらいで買ったのだが……)、空冷911は800万円オーバー。初代BMW M3も900万円以上はする。
そんななか、超名作ガソリンエンジンを搭載しているにもかかわらず、相場が高騰していないのがアルファロメオ156だ。
例えば人生最後のガソリン車として「フェラーリ」を選ぶのも悪くはないが、もしもフェラーリを買うお金がないとしたら(もちろん筆者もそのひとりだ)、お勧めとなるのはブッソーネV6を搭載するアルファロメオ 156だ。
スペシャルな3.2L、V6を搭載する「GTA」は素晴らしいが、普通の2.5L、V6でもまったく十分であり、むしろ2.5Lのほうが軽快で好ましいかもしれない。
問題は、このところ中古車の数がかなり減ってきているということ。まだ絶滅はしていないが、傾向としては「絶滅も近いか?」といった感じなのだ。
カーガイのガソリンエンジン人生の最後を飾る一台として、アルファロメオ 156以上にふさわしい車はそう多くはない。絶滅する前に、禁制品となる前に、ぜひとも手に入れてほしい逸品である。
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