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なんと「ほか」にも「ディーノ」があった! フェラーリとフィアット2台のディーノとは

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なんと「ほか」にも「ディーノ」があった! フェラーリとフィアット2台のディーノとは

フェラーリ唯一のV6エンジンのアイディアを出した息子の名前

 クルマ好き、スーパーカー好きならディーノはご存知だろう。興味ない方にとっては、その姿はほかのフェラーリとは少々趣が異なると思うかもしれない。というのがディーノは「スモールフェラーリ」の始祖とも呼ばれるようにコンパクト。実際、フェラーリという車名は付かず、単なるディーノとするというのが定説となっている。

「跳ね馬」じゃない「フェラーリ」! わずか152台のディーノ206GTという「美しすぎる」芸術

 ただ、実際のところは他のモデルと同様にフェラーリでも扱ってはいたので、まったくの別ラインというわけでもなかったようだ。ただ、実際に車体を見てみると、どこにもFerrariのエンブレムはなく、フロントのバッジも跳ね馬ではなく、Dinoとなっている。

 デザインはピニンファリーナの初期に活躍したブロヴァローネで、実際にはもっと抑揚の強い、プロトタイプレーシング車両のような形をしていたが、市販化段階で伸びやかであっさりとしたものとなった。この変更は功を奏して、結果として名車のデザインとして名声を得ることになったと思われる。

 ディーノの車名のもとになったのが、現在に至るまでフェラーリ唯一となるV6エンジンのアイディアを出した、エンツォ・フェラーリの息子、アルフレッド・フェラーリの愛称。アルフレッドというのは祖父の名前を貰って名付けられたのだが、それの「小さいほう」ということでアルフレディーノ(小さなアルフレッド)と呼ばれ、さらにそれを縮めてディーノと呼ばれていた。

 バンク角65度のV6は優れたエンジンだったが、24歳で夭折してしまったことから、それを悲しんで車名としたのも有名なエピソードとなっている。

 設計は別の技術者が行ない、当初は2リッターで、のちに2.4リッターへと拡大。この違いはクレード名ですぐにわかり、前者は206GTで後者は246GTとなる。見ての通り、頭のふた桁が排気量で、6は6気筒を表している。

フィアットにもあったディーノ

 206GTにおける技術的トピックスはアルミボディを採用していたことだったが、246GTではコストの理由からスチールへと変更されている。他に246GTとの比較になると、エンジンブロックがそれにあたり、206GTはハンドメイドでの生産工程も多く、性能も非力ながらピーキーで運転には技術を要した。

 エンジンの搭載は横置きのミッドシップで、トランスミッションは当時のスーパーカーで採用されていたエンジンの下に置くという形式を採用。これによって、重心は高くなったが、重量物を1カ所に集中でき、トランク容量を確保することができた。

 206GTは1967年から1969年まで作られ、246GTについては1968年に登場して仕様変更を行ないながら1974年まで作られた。

 ちなみにディーノの名前が付いたクルマはフィアットにもあるのはご存知だろうか。こちらはレースのF2向けにエンジンのホモロゲを取得する必要があり、フェラーリだけではクリアできないのでフィアット車にも積んだもので、デザインはまったくの別物。

 1966年にスパイダーが先に出て、こちらはピニンファリーナが担当。クーペはベルトーネ時代のジウジアーロが担当したとされ、同時期に担当したいすゞの117クーペに近いデザインとなっている。つまり、フェラーリとフィアットに同じディーノがあるということは、クルマそのものというより、エンジンに付けられた名称と言っていいのかもしれない。

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