スタイリッシュさと扱いやすいサイズを両立したボディとスバルが培ってきた信頼性の高い走行システムで好評を得てきたXV。初代の誕生から10年、現行型の登場から5年が経った今もなお人気が高い。その理由を探るべく、XVとともにドライブに出た。(Motor Magazine 2022年7月号より)
XVデビュー10周年アニバーサリーモデルを試乗
スバルのクロスオーバーSUV、3兄弟の末っ子となる「XV」が発売10周年を迎えた。先代はインプレッサの販売が伸び悩む欧州や中国からのリクエストを受けて開発。蓋を開けるとクロスオーバーSUVブームも相まって世界的にヒット作となり、ベースとなるインプレッサを超える販売台数を記録、ニッチモデルから基幹モデルへと昇格した。
新型スバルWRX S4とレヴォーグ2.4LのFun to Drive。2.4Lエンジンのアドバンテージと明確に異なる各車の個性
2017年に登場した現行型は「インプレッサありきのXV」ではなく「XVありきのインプレッサ」として開発されたのだ。
エクステリアは、200mmの最低地上高、ボディの下回りをカバーするクラッディング処理、さらには専用のグリル、バンパーなどで、SUVらしい力強さと安定感を演出。プレーンなデザインのインプレッサに対して「華」と「個性」がプラス。時代に左右されない「ロングライフデザイン」がスバルの特徴だが、最新のライバルと比べても負けていない。
今回試乗した10周年記念車はフロント/リアのグレーメタリック加飾やダークガンメタリック塗装のアルミホイールの採用などによって、いいモノ感がより引き上げられているのがわかるだろう。
インテリアは、ステッチやワンポイントなどでインプレッサと差別化。機能的な操作系にカジュアルだけど子供っぽさを感じさせないさり気ない「らしさ」は華より実を取るスバルらしい部分と言える。中でも10周年記念車のダーク系のインテリアカラー+イエローステッチのワンポイントはシックなのに遊び心が感じられる。
おすすめのパワーユニットは、走りがいいハイブリッドの「e-BOXER」
パワートレーンは2タイプを設定。1.6Lのコスパも魅力だが、マルチに使うなら2L自然吸気+モーターの「e-BOXER」が本命だ。エンジンが主体でモーターがアシストを行うパラレル方式だが、モーターはどちらかと言えばドライビングファン向上に活用されている。
SIドライブのモードで走りの特性が異なり、「I」は実用域で背中を押してくれるような自然なアシスト、「S」は実用域で電動ターボのような力強さを感じる乗り味を持つ。
フットワークは、最低地上高が200mmあるクルマに乗っている感覚は皆無で、ハンドリングに関しては「目線の高いインプレッサ」だ。過去にフロントクロスメンバー/リアサブフレームの剛性バランスのビルドアップ(2019年に改良)とサスペンションの最適化(2020年に改良)などの熟成が行われた。
その走りはバッテリー搭載による重量増を感じさせない軽快なクルマの動きと、逆に重量増を活かしたシットリした足の動きから来る「芯があるのに優しい乗り心地」が見事にバランスしている。
ただ、そこで終わらないのがXVの凄さで、最低地上高200mmとX-MODEを活用した悪路走破性能はクロカンSUV顔負けの実力だ。このクラスの多くは都市型クロスオーバーだが、それらとは一線を画するレベルなのだ。
XVが属するセグメントのクロスオーバーSUVは各メーカーの実力派が集まる激戦区だが、オンロード/オフロードの走りのバランスは、XVが世界トップレベルの性能だと思っている。
運転支援デバイスも抜かりなしで、アイサイト ツーリングアシストを全車に標準装備。非搭載車に比べて追突事故発生率は84%減少というデータが示す安全性の高さは言うまでもないが、ACCやステアリング支援はまるで上手なドライバーが運転しているかのように滑らかで、違和感のない制御も性能のひとつと言えるだろう。
そろそろ結論に行こう。現行型が登場してから時が経つが、その実力はまったく色褪せていない。新型車が出ると話題はそちらに移るのは当然だが、本当の実力は「デビューから時が経った時にどうか?」だと考えている。
つまり、リアルワールドで生き残るのは「本質」を評価されたクルマであり、XVが今でも安定したセールスを記録している理由は、そういうことなのである。(文:山本シンヤ/写真:井上雅行)
10周年を記念した特別仕様車「スバル XV アドバンス スタイル エディション」
今回試乗に連れ出したのはXVの誕生10周年を記念して用意された、「Advance Style Edition」だ。ダークガンメタリックに塗装された18インチアルミホイール、グレーメタリックに塗装されたフロントグリル、ドアミラーなどを装備。さらにスバルリヤビークルディテクション(後側方軽快支援システム)とフロント&サイドビューモニターも標準装備される。
スバル XV アドバンス スタイルエディション 主要諸元
●全長×全幅×全高:4485×1800×1575mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1550kg
●エンジン:水平対向4気筒 DOHC+モーター
●総排気量:1995cc
●最高出力:107kW(145ps)/6000rpm
●最大トルク:188Nm/4000rpm
●モーター最高出力:10kW(13.6ps)
●モーター最大トルク:65Nm
●トランスミッション:CVT(マニュアルモード付リニアトロニック)
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・48L
●WLTCモード燃費:15.0km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):291万5000円
[ アルバム : スバルXVアドバンス スタイルエディション はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「新東名」いつになったら全通する? 延期ばっかり…本当に工事進んでる? 東名の地獄渋滞「秦野中井IC」をスルーできる「新秦野~新御殿場」未開通部はどうなっているのか
「あぁついに新車を手に入れた」喜びを実感したかつての新車の匂い! いまのクルマから消えたワケは危険な香りだったから
トヨタ「アルファード」の「“最安”モデル」登場か!? めちゃ安いけど装備は「必要十分」! お買い得な「割り切り仕様」500万円アンダーで“新規設定”に期待
「ミニバンなんて一生乗るかよ」なライターが一瞬で虜に! 15年落ち16万kmのヴォクシーを買ったらあまりの快適さに感動不可避だった!!
トヨタ新型「アルファード/ヴェルファイア」“12月末発売!?”の噂に大反響! 「安価グレード」&最高級「4人乗り」追加の噂! 歴代初の「画期的システム」採用も! 期待の声集まる!
6年ぶりに復活した日産S14「シルビア」…きっかけは「チャージスピード」のフルエアロ! ただいま「痛車にしようか思案中」
「冬の方が夏に比べて“燃費が悪くなる”と聞きましたがなぜですか?」 納得の理由に「雪降るエリアだと仕方ない」「冬に燃費稼ぐのは諦めます」の声! すぐできる“燃費を良くする方法”とは?
1000万円でフェラーリ泥沼生活!「365GT4 2+2」は覚悟がなければ手を出すべからず…とはいえV12跳ね馬オーナーへ最安値で実現できるクルマです
レクサス新型「LX」がスゴイ! ”頑丈“すぎる新ハイブリッド搭載の「本格モデル」! “超タフ”な新仕様「オーバートレイル」もある「最上級“SUV”」が販売店でも話題に
【いよいよ明日から!】ガソリン補助金が減額。値上げ状況・暫定税率廃止など知っておくべき点をまとめた
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
それ以外はほとんど不満がないんだけど