この記事をまとめると
■「なんじゃこりゃ」が転じて多くのクルマ好きが惚れ込んだ衝撃デザインのクルマを紹介
前のほうがイケメン? マイナーチェンジで理解しがたい見た目になった国産車トップ5
■発表当時は酷評されるものちに評価されているモデルも多い
■現代のクルマではあり得ないクセのあるデザインは一部のファンに支持されている
思わず愛情を注ぎたくなる衝撃デザイン
ヒトは未知のものや理解しがたいものに対して拒絶反応を示しがち。ですが、我々クルマ好きはぶっ飛んだクルマを見て「なんじゃこりゃ」と驚いたとしても滅多なことでは拒絶しません。それどころか「他車と違うところがいい」とかブサかわいいなどといって、むしろ愛情を注いだりするわけです。
むろん「カッコ悪い」「ダサい」といった理由から不人気をかこったクルマは数多くありましたが、それらはぶっ飛びレベルがいくらか低かったのかもしれません。今回ご紹介するモデルたちを見れば「なんじゃこりゃ」が転じて、多くのクルマ好きが惚れ込んだこともよく理解できるのではないでしょうか。
シトロエン・アミ
今風にいえば「クセ強!」となること間違いないでしょう。フロントマスクはひと目見たら忘れられない造形というか、まるで赤塚不二夫先生の漫画に出てきそうなキャラ。ライトの上にかかるパーティングラインが一本につながった眉毛で、ラジエーターグリルはぽっかりと空いた口のよう。
しかも、ルーフ後端がひさしのように伸びたデザインをリヤクォーターから見れば、赤塚マンガでおなじみの刈上げヘアスタイルに見えなくもありません。たしかに、初見で「カッコいい!」と手をたたく人はそう多くはなさそうです(笑)。
デザイナーはイタリア人のフラミニオ・ベルトーニで、彼は同じくシトロエンのトラクシオン・アヴァンを一晩でデザインしたとか、2CVをデザインした際には当初「鰯の缶詰」と酷評されています。このアミは、実質的に彼の遺作となったクルマですが、やっぱり最初は奇異な目で見られたものの、最終的には合理的デザインとされ、のちのシトロエン・デザインの基礎となったとか。
もっとも、そうはいわれても「なんじゃこりゃ」の印象が変わることはなく、乗ってる人を見たら「ブサかわが好きなんだろうな」と微笑ましく納得するのでしょう。
フィアット・ムルティプラ
「このクルマは実際に乗るべきだ。何故ならクルマのなかにいる限り、醜い外観を目にしなくて済むから」と、これはムルティプラを評したイギリス人コラムニストの言葉ですが、あまりにセンスがない(笑)。たしかにウエストラインを中心に上と下のボディサイズが違うかのようなスタイルに、なにもそこに付けなくたってという位置にあるハイビームランプ、加えて1870mmというアンバランスな車幅とあいまって「なんじゃこりゃ」に違いないかと。
だが、それがいい! こうしたユーザーの筆頭は誰あろうフィアット・グループの総裁にして、希代の洒落者と評されたジャンニ・アニエッリその人です。彼は初代ムルティプラのスタイリングに惚れ込んだばかりか、日常の足として自らステアリングを握ったと伝えられています。また、好きが高じてチェントロ・スティーレ(フィアットのデザイン中枢スタジオ)に「ムルティのスパイダー、作ってみよ」とセンスいいんだか、無茶なんだかわからないオーダーまで。
残念ながらスパイダーのデータは詳らかにされていませんが、全国のムルティプラオーナーの皆様は「変わり者」だのなんだいわれてきたかもしれませんが、センスのよさではアニエッリ並みと自負していただいてよろしいかと(笑)。
後世に語り継がれている時点で名デザイン確定!?
フォード・エドセル
映画「フォードvsフェラーリ」で出来たてのGT40に乗せられて感極まったヘンリー・フォード2世が企画したのがエドセルでした。つまり、販売面でGMに水をあけられていたフォードが、フェラーリをやっつけることで若手ユーザーを獲得し、エドセルでGMのオールズモビル、ビュイック、あるいはシボレーといったミドルクラスのユーザーを横取りしようと目論んだのです。
デザイナーは社内の気鋭、ロイ・ブラウンに委ねられたものの、首脳陣からは現行車種との互換性を強く求められ、縛りのきついなかでの作業だったとのこと。その途上、ブラウンはアメ車のグリルは横基調ばかりで縦のモチーフが見当たらないことに気づいたのです。ヒントになったのはロールスロイスやメルセデス・ベンツ、あるいはジャガーといった欧州ブランド。また、ブラウンは若手だけに昔日の香り漂うフィンテールが好きじゃなかったともされています。
で、その結果、エドセルはなんともいえない奇怪なルックスに仕上がったのです。1958年当時、エドセルのフロントマスクは「レモンを吸うオールズモビル」あるいは、馬が口をすぼめた顔などと(笑)。ちなみに、エドセルという名はフォード2世にとっては父親の名でもありました。が、残念ながら新進気鋭のエドセルは3年と経たずに廃番。理由はもちろん売れなかったから。さまざまな理由が重なったといわれてますが、やっぱりおちょぼ口はいつの時代もウケないのかもしれません。
フェラーリ・テスタドーロ
クルマのなんじゃこりゃデザインを任せたら、ルイジ・コラーニの右に出るものはいないのではないでしょうか。彼は曲線ばっかりのデザインで有名ですが、そもそもはベルリンの工業大学を卒業した空力エンジニア。それゆえ、彼の描く曲線にはだいたい根拠があるのだそうです。
こちらのフェラーリ・テスタロッサをベースにコラーニが作り上げた「テスタドーロ」もまた気まぐれでグニャグニャさせたわけでなく、ドイツのスペシャルカーファクトリー「ローテック」から依頼された最高速チャレンジマシンなのです。
有機的な曲線は誰が見ても度肝を抜くものですが、低く長く伸ばされたノーズとテール、そしてローテックによってツインターボ化されたテスタロッサのエンジンでボンネビルに挑戦。1991年には211mphを記録しクラス優勝を果たしたばかりか、その翌年にも記録を更新という快挙を成し遂げています。
なんじゃこりゃ、といったスタイリングゆえの最高速だと思うと、ノーマルデザインもいいですが、テスタドーロもまた魅力的に思えるから不思議です。
なお、ローテックが手放したあとはマラネロのファクトリーへと放出され、その後はフェラーリマニアの太客が手に入れたとのことです。
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映り込みが無いという実用面のメリットもあり一時期のフランスの鉄道車両にも採用されました。日本でも北総鉄道の電車に使われていました。
最悪のデザイン