この記事をまとめると
■大昔に安いガソリンには「水が混ぜられている」という噂が流れていた
地元系のジュースかと思ったらまさかの! ジャカルタの商店に並べられた「瓶」はなんと「ガソリン」だった
■安いガソリンスタンドは他店舗の余剰分を買い取って転売していたが水は入っていなかった
■灯油や軽油でかさ増しをして安くしていたところもあったが価格高騰により無意味になった
無印の激安ガソリンスタンドがあった
50歳よりも上の世代の方だろうか、「あそこのガソリンスタンドが安いのは水を混ぜているから」という言葉をよく聞いたものだ。聞いたことがない若い世代からすると、そもそも店舗によってガソリンに大きな価格差があったのかと思うだろうが、実際にあった。今も昔もガソリンを売っているのは石油元売りブランドか商社系。農協系などもあって、いずれにしても身元がはっきりしているところばかり。
しかし、わずかながら無印と呼ばれるスタンドも存在している。看板に「セルフ」とか「ガソリン」と大きく書いてあるだけで、ブランドなどは書いていないのが特徴となる。これ自体は利用も含めて問題ないのでご安心を。
この無印の仕入先のひとつとして昔からあるのが転売モノ(業転玉)で、資金繰りや余剰などでほかのガソリンスタンドから買い取るものを指す。なにやら怪しいが、ただ転売するだけなのでこちらもまた問題はない。
転売モノの仕入れは安くなるので、当然販売価格も安くなる。ただし、最近はガソリンスタンド自体の淘汰が進んで数が少なくなっているのと、石油元売りも精製量を絞っていたり、製油所を共有するなどして緻密にコントロールしているので、余ったり、資金繰りで転売ということも減ってきた。
それゆえ、転売モノ自体が減っているし、あっても昔のように激安ということもなくなって、市中でも激安ガソリンスタンドを見かけることがなくなったというわけだ。
1980年代前後によく見かけたのは激安で仕入れることができたのが理由なので、水を混ぜていたというのは噂というか、都市伝説レベルの話。そもそも水を混ぜるとエンジンはかからなくなるのですぐに発覚してしまうだろう。ちなみにタンクの防水が劣化して、水が混ざるという事故は珍しくなくて、たまに目にするほどである。
ただ、当時の水増しで実際にあったのは水ではなくて灯油や軽油を混ぜるという手で、これらは価格が安かったので儲けを増やすには効果的だし、いま思えば噂になるようなスタンドは実際に混ぜていたのかもしれない。こちらの方法も最近では灯油、軽油ともに価格が上がってしまい、成り立たなくなっている。
税金を払わない不正軽油は根絶していないが……、これはまたの機会に。
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みんなのコメント
根拠のない噂をするのは昔も今も同じですね。
その現場を見たのかと言いたくなります。
水なんか入れたら絶不調になりますから、それはないですね。
そんな噂する人は、車に関して全く無知だということを露呈しているようなものです。