■ホンダの人気コンパクトカー「フィット」の実力とは
ホンダの「フィット」は、同社で一番売れているコンパクトカーです。初代モデル(2001年)、2代目モデル(2007年)を経て、2013年からは現行モデル(3代目)になっています。2019年にはフルモデルチェンジも予想されるなか、現行モデルの魅力を再度振り返って見ましょう。
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現行モデルは、ガソリンエンジン仕様(1.3リッター/1.5リッター)・ハイブリッド仕様(1.5リッターエンジン+モーター)の2つに分かれます。カタログ燃費(JC08モード)は、19.4km/Lから37.2km/Lです。
ボディサイズは、全長4045mm×全幅1695mm×全高1525mm(1550mm)となり、2015年までは2代目をベースとした「フィットシャトル」という全長4410mmのモデルも存在していました。
今回は、ラインナップのなかでもスポーティでエコなモデルと言える「HYBRID・S Honda SENSING(ハイブリッド・エス ホンダ センシング)」に試乗。基本スペックは、1.5リッターエンジン+モーター、7速DCT(AT仕様)、2WDという仕様。エクステリアは、フロント・サイド・リア・ウィングなどに加飾が施され、スポーティさを演出しています。 試乗コースは、東京都内から神奈川県・箱根までを往復する約260kmの道のり。スタートの都市部では、信号発進時のモーターアシストによりスムーズな加速、おおよそ2000回転でエンジンが始動して中速域のアクセルレスポンスをサポート。街乗り時のメーター上平均燃費は、18.6km/Lという数値でした。
低速時の気になる部分としては、少し荒れた道路や工事などの段差を走行すると、路面変化を直に受けるようなゴツゴツとした感覚が運転者に伝わり、油断するとハンドルを取られる可能性もあります。
一方、高速道路では合流部分や追い越し時の加速でも不安な面はなく伸びやかに加速し、パドルシフトによって任意なシフトチェンジも可能です。低速時に比べ、高速走行での段差ショックは悪くなく比較的自然なフィーリングですが、ロードノイズや風切り音に関しては少し耳に障る印象を受けます。
高速道路でのメーター上平均燃費は、21.7km/Lという数値で、前走車に追従する機能「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」使用時では19.3km/Lとなり、アクセルワークの加減量によって燃費数値に変化が見られます。
■日常シーンで活躍する「フィット」の使い勝手は?
日常の使い勝手面では、ドリンクホルダーが前席に5つ(センターコンソール2つ、左右ドアポケット、2つ、運転席エアコン送付口1つ)、後席に2つ(左右ドア)の計7つあります。
ライバル車とされるトヨタ「アクア」や日産「マーチ」には、運転席部分にドリンクホルダーがない分、「フィット」には運転者への配慮が感じられます。しかし、先代モデルには、センターコンソールの後席部分にもホルダーがあったため、乗換えユーザーの口コミには不満の声もあります。
トランクルームは、床部分が若干低く設定され後席を倒した際にフラットになるように設計されているため、26インチサイズの自転車(カゴなし)を積むほどの収納力を実現。
ホンダ「フィット」の新車価格は、「13G・Fグレード(ガソリン・FF)」の142万8840円から「HYBRID・S Honda SENSING(ハイブリッド・4WD)」236万7360円。また、ホンダ車のカスタムブランド「モデューロスタイル」にもガソリン・ハイブリッド、それぞれのモデルを設定しています。
中古車相場(現行モデル)は約50万円から約250万円となり、高価格帯ではハイブリッド仕様車や新古車(未使用車)の個体が多く流通しています。また、“走りを楽しみたい人”向けのスポーティなガソリンモデル「RS・Honda SENSING」のMT仕様も人気。
ホンダ「フィット」は、ちょっとした買い物や日帰りドライブなどの小旅行など、機動力を活かした場面では、頼もしい相棒となり、日常にピッタリな1台です。 【了】
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