新広告手法の広がり
2024年、世界の広告市場は5.0%の成長が予測されており、「マイカー広告」市場もその成長の波に乗ると見込まれている。
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マイカー広告とは、個人が所有する車に広告を掲示する広告手法で、車の外部に広告を貼る、あるいは車両全体にラッピング(全面広告)を施すことで、広告主が宣伝を行う。車が移動することで、街中や高速道路などさまざまな場所で広告が露出し、広範囲な宣伝効果が期待できる。
この広告手法は、広告主と車の所有者が契約を結ぶ形で運用され、広告料を支払う代わりに車に広告を掲載する。車主はその広告を掲載することにより、収入を得ることができる。
では、多様な広告媒体があるなかで、なぜマイカー広告が注目されているのか。その背景には、企業の新しい広告戦略や、個人の副収入への関心の高まりがある。本稿では、この新しい広告手法の可能性と、課題について詳しく探っていく。
市場の急成長
マイカー広告は、個人が所有する車を広告主に提供し、その車のスペースに広告を掲示する仕組みだ。最近では、デジタル広告の限界や副業解禁の動きが影響し、日本でも注目を集めている。しかし、この仕組み自体は米国や欧州で早くから普及していた。国内では、
・Cheer Drive
・WithDrive
など、個人と企業をマッチングするプラットホームがサービスを提供している。
Cheer Driveは、ドライバーが愛車のリアウインドーに広告を貼り、走行距離に応じた報酬を得るサービスだ。一方、WithDriveでは、公式サイトにシミュレーション機能があり、例えば月に400km走行した場合、約6000円の収入が見込まれる。
手続きも簡単で、ドライバー登録後、公式アプリから広告ステッカーを選び、届いたステッカーを車に貼るだけでOK。走行データが自動的にアプリに送信され、報酬が計算される仕組みだ。日常的な運転が副収入につながる点が、このサービスの魅力となっている。
課題と展望
マイカー広告は、低コストで地域密着型の広告として、アフターコロナの日本をけん引する新しい広告手法として注目されている。しかし、この広告モデルにもいくつかの課題が存在する。
まず、
・広告内容に対する規制
・景観への影響
・個人情報の漏えい
といった問題が挙げられる。また、ドライバーの運転マナーが広告主のブランドイメージに影響を与えるリスクもある。例えば、あおり運転をするドライバーが企業広告を掲示している場合、企業のイメージに悪影響を与える可能性がある。
さらに、広告の視認性は地域や走行距離に依存するため、広告効果が一定の範囲に限定されてしまう。また、
・性別
・年齢
・職業
などのターゲティングが難しく、広告の効果を最大化するためには工夫が必要だ。日本ではまだマイカー広告の認知度が低く、広告主も少ないため、この点も課題となる。また、広告ステッカーのデザイン性に関する問題も解決すべき課題だ。
一方で、米国のFireFly社はライドシェアやタクシーにデジタルサイネージを取り付け、位置情報に基づいた広告を配信する事業を展開しており、Google系企業などが出資している。このデジタルサイネージ広告は、特に大都市圏で拡大している。
広告主はマイカー広告の弱点を逆手に取り、ターゲットを絞った地域密着型広告を展開している。地方自治体や中小企業などがこの手法を積極的に活用しており、AI技術を活用して広告効果の可視化やドライバーが広告閲覧数の高いエリアを選んで走行できる仕組みが進化している。
デジタル連携で加速する広告効果
今後、マイカー広告は電気自動車(EV)や自動運転車の普及を追い風に、さらに発展が期待されている。
AI技術の進化により、走行データをリアルタイムで広告に反映させることも現実味を帯びてきている。日本の広告市場は、今後もデジタル広告との連携を中心に成長が予想されている。
しかし、マイカー広告に限らず、新たな広告手法が登場するたびに、規制の明確化や広告内容の透明性を確保するための新しい枠組みが求められることになるだろう。
2024年3月には、東京都が都外ナンバーの広告宣伝車に都条例を適用する改正を行った。この改正が即座にマイカー広告の規制につながるわけではないが、広告の増加に伴い、今後規制の対象となる可能性は否定できない。
マイカー広告が開く地域経済の未来
政府や自治体が美観や広告の質に配慮するのは理解できるが、地方創生や交通活性化の観点からもマイカー広告の重要性は無視できない。
企業は、政府や自治体の指導のもとで責任ある広告内容を提供し、消費者との共存を意識することが求められる。
マイカー広告は、新たな広告手法として市場に新しい可能性を提供している。その発展には法整備やAI技術の進化が必要で、これらの課題をクリアすれば、マイカー広告は地域経済を支える重要な役割を果たすだろう。
既存メディアが低迷するなかで、個人や企業に利益をもたらすマイカー広告の可能性には今後大きな期待が寄せられている。
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みんなのコメント
ローンの支払額を少しでも減らすために後ろと横に張ってるアルファードを見ると、見栄張ってないでノア買えばいいのに、って思う。
箱車のデカいボディに広告を入れている会社が少ない理由がそこにもあると思う。
〇〇の広告を付けてる車が邪魔だとか割り込んだとか、マイナスイメージばかり付きそうな気がする。