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革命児、バラードスポーツCR-X 1.5iが証明した、FFでもスポーツカーが成り立つということ【GTmemories10/第1回】

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革命児、バラードスポーツCR-X 1.5iが証明した、FFでもスポーツカーが成り立つということ【GTmemories10/第1回】

1980年代、ホンダはシビックなどでFF路線を強く押し出してきていた。それはファミリーカー路線でもあったわけだが、一方でスポーツ路線もホンダらしさ。でもFFでは無理という諦めにもにたファンの声もあった中、1983年に登場したバラードスポーツCR-Xは、FFのままスポーツカーを成立させてクルマ好きの度肝を抜いた。(2022年9月29日発売・GTメモリーズ AF/AS バラードスポーツCR-Xより抜粋)

「FFでスポーツカーは無理」という既成概念をひっくり返した!
1983(昭和58)年7月、本田技研工業は新鮮で個性的なスタイリングの高性能車として、FFライトウエイトスポーツ「バラードスポーツCR-X(以下、CR-X)」を発売した。コンセプトとなっているのはホンダの一貫したMM(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)思想だ。これは既成のクルマの概念にとらわれずに、居住性や走りなど、人間をとりまくクルマの性能、機能を最大限に追求する一方、エンジンやサスペンションなどのメカニズム部分は小型、高密度で高性能を追求するという思想だ。

【名車回想録Vol.5】「よろしくメカドック」で振り返る、懐かしの名車たち『バラードスポーツCR-X』

発売時のフラッグシップグレードとなる1.5iに搭載されるエンジンはEW型と名付けられた1.5L直4SSOHC。一見、普通のエンジンだが、ここでも随所にホンダらしさがあふれている。特徴的だったの
が1気筒あたり吸気2、排気1という3バルブを採用したことだ。当時の資料では、「これにより、4バルブ並みの吸排気効率と2バルブ並みのコンパクト設計を可能としている」とあるが、実際に当時の1.6Lクラスとしては動力性能、燃費とも高い水準にあったのは間違いない。さらに、燃料供給システムとしてキャブレターに替え、独自開発の電子燃料噴射装置「PGM-FI」を採用している。

これにより得られた動力性能は最高出力110ps(グロス)/5800rpm、最大トルク13.8kgm/4500rpmというもの。800kg程度の軽量ボディを機敏に走らせるには十分だった。

コクピットは、スポーティさと実用性が絶妙にマッチングしたものなった。機能的にレイアウトされたインストルメントパネルやバケットシートなどはFFライトウエイトスポーツらしい装備といる。また、サンルーフ仕様車には、当時世界初の電動アウタースライドサンルーフを装備した。さらに世界初のルーフベンチレーションシステムも選択できたのが話題となった。リアハッチを開ければ十分な広さのラゲッジスペースが現れるのも嬉しい。

シャシを見ていくと、サスペンションはフロントにストラット式、リアにトレーリングリンク式のリジッドを採用した。とくにフロントサスは、コイルスプリングではなく、鋼のねじりを利用したトーションバースプリングを採用し、これで省スペースを図ることと操縦性のアップを実現している。CR-Xが登場したことにより、自動車ファンに新しい選択肢ができたことは間違いなかった。

ホンダ バラードスポーツ CR-X 1.5i 主要諸元
●全長×全幅×全高:3675×1625×1290mm
●ホイールベース:2200mm
●車両重量:800kg
●エンジン:直4SOHC
●排気量:1488cc
●最高出力:110ps/5800rpm(グロス)
●最大トルク:13.8kgm/4500rpm(グロス)
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FF
●車両価格:127万円 ※1983年当時

[ アルバム : バラードスポーツCR-X はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

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  • 遊び車なんて、無駄な装備を取り除き、こんなのでいいんだよな~
  • 全長を抑えながらホイールベースをのばし、効率的なパッケージを実現するためと思われていたジアコーサレイアウト。タイヤ、サス、エンジンマウントなど色々要素が進歩したということもあるけれど、ホイールベースを短縮して前輪駆動スポーツカーとして成立させる。大胆な発送の転換でした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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