ホンダのブースで主役を飾っていたのが、人気モデル「N-BOX(エヌボックス)」の車いす仕様車。N-BOXは2017年度(2017年4月~2018年3月)のシリーズ販売台数が、22万3449台に達し、軽四輪車新車販売台数で3年連続となる第1位を記録した。福祉車両への期待と関心も当然大きく、また今回のバリアフリー展で、市販モデルが初めてお披露目されたこともあって大きな注目を集めた。
N-BOXは、標準車と同じように、使い勝手よく快適に乗れるクルマを目指し、ベースモデルの開発段階から福祉車両化を見据えて作られている。
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そのため「N-BOX 車いす仕様車」は、リヤシートが簡単に折り畳め、「4人乗車」と「2人+車いす」というふたつのモードを、すぐに切り替えることができる。車いすの方の快適性はもちろん、操作も簡単で、介助する方の負担も少なくなるように工夫されているのだ。
「福祉車両を標準車と同じように」という考えが徹底され、安全運転支援システムも全車標準装備とし、FF/4WDやボディカラーも標準モデルと同じように選ぶことができる。また、外観からも標準車との見分けがほとんどつかないようになっている。
2017年8月にフルモデルチェンジした標準車のN-BOXは、安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を自社の軽乗用車にはじめて採用したが、この車いす仕様車にも標準で装備される。Honda SENSINGは、ミリ波レーダーや単眼カメラで、クルマの周囲の状況を認識し、ブレーキやステアリングを制御しながら、安心・快適な運転をサポートする。
通常乗車と車いす乗車へ簡単に対応 N-BOX 車いす仕様車で最大のポイントは、「通常乗車モードから、車いす乗車モードへの切り替え」が、簡単に行えること。荷室の床は、引き出すとそのままスロープになり、手すりを素早く設置できるなど、車いすの方、介助する方、双方にとって快適でシンプルな使い勝手となっている。
通常の後席乗車時でもラゲッジルームは広く、回転式の手すりは両脇に収まり、邪魔にならない設計となっている。
折り畳まれたスロープの下には、靴などを入れるのに便利な小物入れスペースがある。
手すりや収納の位置も配慮され、車いす乗車の方の使い勝手にこだわっている。
素早く簡単な車いす乗車 後席は、ヘッドレストを取り外すことなく、簡単に背もたれが前に倒れる構造。すぐにフラットなフロアとなり、荷室の床に付いているストラップを引くことで、スロープが展開できる。スロープは軽く、片手でラクに扱うことができる。
電動ウインチは、スムーズな乗り降りや、車いすを正しい位置に固定できるよう、ベルトの引き/戻しのスピードが最適化されている。同時にウインチ本体もコンパクトになり、後席の足元にゆとりができた。
ウインチの操作リモコンは、車いすの押し手にセットして使うことができる。
センタータンクレイアウトを採用することで、後席を倒した状態で床はフラットになる。車いすに乗った方は目の前に邪魔なシートがなく快適。空間に余裕があるため、介助もしやすくなっている。
開発責任者である白土氏が、車いす乗車の改善点を説明。老老介護、介護者が女性の場合でも、手軽に行えるようになった。
【価格】※すべて消費税非課税
N-BOX 車いす仕様車
N-BOX G・スロープ Honda SENSING 〈FF〉157万5640円
N-BOX G・スロープL Honda SENSING 〈FF〉168万9040円
N-BOX G・スロープ Honda SENSING 〈4WD〉169万6640円
N-BOX G・スロープL Honda SENSING 〈4WD〉181万40円
N-BOX G・スロープL ターボ Honda SENSING 〈FF〉188万5600円
N-BOX Custom G・スロープL Honda SENSING 〈FF〉188万8840円
N-BOX G・スロープL ターボ Honda SENSING 〈4WD〉200万6600円
N-BOX Custom G・スロープL Honda SENSING 〈4WD〉200万9840円
※「スロープL」は、前席用i-サイドエアバッグシステム+サイドカーテンエアバッグシステム(前席/後席対応)、リヤ右側がパワースライドドアになるなど、装備がより充実している。
福祉車両の多くは、介助者によって乗せてもらうスタイルだが、ホンダでは手足が不自由な方が運転できるような運転補助装置をリリースしている。写真は「フィット 助手席回転シート車」に装着されていた、手の操作だけで運転できるテックマチックシステム。
【バリアフリー2018】ホンダ新型N-BOXに車いす仕様車が登場!はBelieve - ビリーヴ ジャパンで公開された投稿です。
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