現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 前代未聞のMRオープン4シーター!! 速さや快適性なんてなんのその!! バモスホンダは常識にとらわれない痛快な軽トラックだった

ここから本文です

前代未聞のMRオープン4シーター!! 速さや快適性なんてなんのその!! バモスホンダは常識にとらわれない痛快な軽トラックだった

掲載 8
前代未聞のMRオープン4シーター!! 速さや快適性なんてなんのその!! バモスホンダは常識にとらわれない痛快な軽トラックだった

世の中のムードとか人の目を気にしすぎると、人生は窮屈になる。世間の常識を取り払い、本当に自分とって楽しく思えることは、と考えてみると、意外なほど、世間には大きな可能性が広がっていることに気が付くかもしれない。例えば自動車税が最も安い軽商用車にだって、実は楽しみが溢れている。ミッドシップレイアウトのオープンカーと聞けばホンダ・ビートだが、同じホンダにはさらに痛快な同レイアウトの軽トラックがあった。奇抜なスタイルに怯まず、バモスに乗って凝り固まった頭を解放しよう。

前代未聞のMRオープン4シーター

1981年の東京モーターショーで発表されたマツダ幻のショーカー『MX-81アリア』が40年の時を経て蘇る。同車が辿った数奇な物語とは――?

バモスホンダが発売された1970年は、ホンダが自動車メーカーに進出してからまだ7年目。N360の大ヒットにより躍進したばかりで、この時代のホンダには他社にない勢いが溢れていた。その後N360は、エンジン出力を抑えた穏やかな特性のNIIIへ発展。これに合わせてTN360もTNIIIへ進化。これが1970 年1月のことで、同年10月にはそのTNIIIをベースにしたバモスホンダが発売されるのである。

【写真10枚】前代未聞のMRオープン4シーター!! バモスホンダの詳細を写真で見る

TNIIIは軽トラック最大の荷台を生み出すべく、サブフレームこそあるものの荷台フロアを主要骨格とするミッドシップ構造を採用していた。そのフロアを使え回せば、自由にボディをデザインできたともいえる。だからと言ってドアさえないバギーのようなスタイルのトラックを作ろうなど、普通のメーカーにできることではない。この時代のホンダはメーカーとしてだけでなく、開発者たちも若かったということだろう。

バモスホンダが発表された当時の資料では警備用、建設現場用、工場内運搬用、電気工事用、農山林管理用、牧場用、その他移動をともなう屋外作業、配達など機動性を必要とする仕事にピッタリな設計としている。確かにガードパイプがあるだけだから、室内へジャンプして乗り込むことも降りることもできるし、荷台はちょっとしたトラックと変わらぬ容量がある。前述した仕事なら良きパートナーになりそうだが、肝心の当事者たちにそう思ってもらえなかった。バモスホンダの生産計画は月産2000台(輸出を含む)としていた。ところが販売は低迷して1973年の生産中止までに生産されたのは、わずかに2500台にすぎなかった。

バモスホンダには3タイプのバリエーションがある。最もベーシックなバモス2は2シーターで、フロントシートまで覆うホロが備わる。今回紹介するのはバモス4でリアシートを備え、その後ろまでホロがある。さらにバモス4のホロを荷台後端まで伸ばしたのがバモスフルホロ。近年最も目にする機会が多いのはバモス4で、おそらく新車登録が最も多かったのだろう。

バモスホンダは途中、TNIIIがマイナーチェンジにより1972年にTN-Vへ移行したことでベースモデルを変更している。初期のTNIIIベース時代はエンジン出力が30psだったが、後期TN-Vベースだと27psにパワーダウン。逆に低速トルクは強くなっているのだが、ホンダらしさという点では初期モデルに分があるだろう。そして今回取材したのは、この初期モデル。オーナー氏は手に入れた当時、ホンダから供給されていた部品をフルに使ってレストアを施し、新車時の性能を今も保った状態にあると言える。

N360やTNなどの空冷2気筒SOHCエンジンにはセルスターターがない。発電機であるダイナモを回すことで直接クランクを回してしまうセルダイナモがスターター代わりなのだ。だからキーを回しても一般的な音が聞こえず、静かにシュルシュルとダイナモが回る音しか発しない。エンジンが始動してしまえば誰でも気がつくが、慣れていないとセルが回らないと驚くことになる。

N360と共通と書いたが、実際にはTNへ搭載される際にシリンダーが水平に寝かせた強制空冷2気筒エンジンは、やはりN360にも似た特性。またトランスミッションはバイクでお馴染みのドグミッションなので繋がりが良い反面、1速や後退にシフトすると若干音を発する。これにさえ慣れれば、バモスホンダの運転に必要なコツなどない。ごく普通に加速して、ドラムの割にブレーキは強力だから普通に止まることができる。

それよりも、この楽しさを何と表現すればいいだろう。すべてが剥き出しの車内で、360度クランクにより等間隔爆発する独特のエンジン音を聞いていると、ただ運転しているだけなのにワクワクしてくるのだ。空冷2気筒SOHCエンジンは左右のピストンが同時に上下し、片側ずつ交互に点火する。筆者が過去にN360を所有していたからかもしれないが、このエンジンは本当に面白い。

ホンダのエンジンは高回転ばかりで低速トルクが細い印象もあるが、バモスホンダはTNIIIと同じローギアードが採用されているから、意外に低速で粘る。今回のように砂地で走る場合、アクセルを踏み込むとすぐに砂を掻いてしまう。そこでアクセルを踏まずクラッチ操作だけで進んでみると、エンジンは止まりそうになりながらもスルスルと車体が動いてくれる。高回転まで回しても車速はさほど伸びないのだが、速さや快適性なんてものを求めてはいけない。オープンカーが潔さを象徴するものであるのなら、まさにバモスホンダこそオープンカーらしいクルマではないだろうか。取材を終え、本気で欲しくなってしまった。

ホンダ公式サイト

こんな記事も読まれています

「実践! 初めてのカーオーディオ」 本格システムの構築をライトに楽しむのもアリ!
「実践! 初めてのカーオーディオ」 本格システムの構築をライトに楽しむのもアリ!
レスポンス
新しい「道の駅」が秋田、長野、熊本、鹿児島で誕生! どこにどんな外観の施設ができる?
新しい「道の駅」が秋田、長野、熊本、鹿児島で誕生! どこにどんな外観の施設ができる?
くるくら
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年2月20日時点
【新車価格情報】国産車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年2月20日時点
カー・アンド・ドライバー
ホンダがレトロ顔の「新型シティ」実車公開!? “丸目二灯”の「80年代デザイン」に注目! 懐かしすぎる「サステナシーC」に反響あり!
ホンダがレトロ顔の「新型シティ」実車公開!? “丸目二灯”の「80年代デザイン」に注目! 懐かしすぎる「サステナシーC」に反響あり!
くるまのニュース
トライアンフ「タイガー1200」 アップデートされた2024年モデルを発表
トライアンフ「タイガー1200」 アップデートされた2024年モデルを発表
バイクのニュース
ホンダ「HAWK 11」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
ホンダ「HAWK 11」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
今見ると小っさ!! セドグロ風の顔もイイね!! エルグランドの先祖ラルゴってもしや爆安だったんじゃないか説
今見ると小っさ!! セドグロ風の顔もイイね!! エルグランドの先祖ラルゴってもしや爆安だったんじゃないか説
ベストカーWeb
レザー調のシートが超オシャレ! トヨタ タウンエースがベースのキャンパー
レザー調のシートが超オシャレ! トヨタ タウンエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
テリー伊藤 念願成就!? アルピーヌA110試乗 アクセルを踏んだ瞬間青春時代が甦る!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
テリー伊藤 念願成就!? アルピーヌA110試乗 アクセルを踏んだ瞬間青春時代が甦る!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
FFなのにエンジン縦置き? トヨタ車初の前輪駆動車ターセルの変態っぷりにマイッタ!
FFなのにエンジン縦置き? トヨタ車初の前輪駆動車ターセルの変態っぷりにマイッタ!
ベストカーWeb
懐かしくて涙モノ! レトロ風がしびれる! エンケイがクラシックホイールを続々復刻してるぜ!
懐かしくて涙モノ! レトロ風がしびれる! エンケイがクラシックホイールを続々復刻してるぜ!
ベストカーWeb
大切な愛車に傷が! 知らなくて後悔……ペットやチャイルドシートで傷つかない画期的な道具2選
大切な愛車に傷が! 知らなくて後悔……ペットやチャイルドシートで傷つかない画期的な道具2選
ベストカーWeb
【開幕前テストの要点/3日目】リザルト以上に感じたチーム勢力図。打倒レッドブルの最右翼はどこか
【開幕前テストの要点/3日目】リザルト以上に感じたチーム勢力図。打倒レッドブルの最右翼はどこか
AUTOSPORT web
レクサスLM 詳細データテスト 後席は快適至極 不足気味のパワートレインとシャシー 静粛性に盲点
レクサスLM 詳細データテスト 後席は快適至極 不足気味のパワートレインとシャシー 静粛性に盲点
AUTOCAR JAPAN
フィットの代わりにこれはどう? VTECターボもあり! ホンダ シティが東南アジアでバリバリ元気な件!
フィットの代わりにこれはどう? VTECターボもあり! ホンダ シティが東南アジアでバリバリ元気な件!
ベストカーWeb
念願のデイトナ24時間!「M4カブリオレ」で現地入りしてM社長と朝のランデブー【みどり独乙通信】
念願のデイトナ24時間!「M4カブリオレ」で現地入りしてM社長と朝のランデブー【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
4種の「スイートスポット」はコレ! レンジローバー・スポーツ P400へ試乗 雰囲気に合うマイルドHV 
4種の「スイートスポット」はコレ! レンジローバー・スポーツ P400へ試乗 雰囲気に合うマイルドHV 
AUTOCAR JAPAN
世界に10台のみのオースチンヒーレー!「ル・マン スプライト プロトタイプ」をオーナーが購入した動機がなんとも羨ましい
世界に10台のみのオースチンヒーレー!「ル・マン スプライト プロトタイプ」をオーナーが購入した動機がなんとも羨ましい
Auto Messe Web

みんなのコメント

8件
  • この時代はおもしろい車が各社ありましたねぇ〜
  • アメリカでVWビートルを改造したバギーが流行ったことがあって、日本のメーカーも真似をした。ダイハツでも軽のバギーがあった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

132.0151.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

7.8194.5万円

中古車を検索
バモスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

132.0151.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

7.8194.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村