2022年4月7日、マツダは新世代ラージ商品群の第1弾である新型クロスオーバーSUV、「CX-60(シーエックス シックスティー)」の日本仕様を公開した。日本での販売開始は、2022年の初秋を予定している。
国産唯一の直6縦置きプラットフォームを採用
2012年からブランドの再構築を始めたマツダ。同社のデザインテーマである「魂動(こどう)」による新店舗は、すでに全ディーラーの約25%となる216店で展開している。また、価値訴求販売により下取り残価率を高め、マツダ車の再購入率を促進。とくにSKYACTIV-D(ディーゼルエンジン)搭載車の再購入率は83%に達しているという。
ラージ商品群第1弾のPHEV、マツダ CX-60が欧州デビュー。KPCの採用や駆動配分特性などの情報も公開に
魂動デザインとSKYACTIVを導入した最初のモデルは、10年前に発表された初代CX-5だった。初代CX-5は2012年から2年連続でSUVでのクラス販売台数1位を記録し、マツダはSUV市場で2018年から4年連続で販売台数2位のブランドとなっている。
さて、そんなマツダが新世代ラージ商品群の第1弾として発表したのが、ミドルクラスSUVのCX-60だ。すでに2022年3月にヨーロッパで先行公開されていたが、今回、日本仕様の概要を初公開した。
CX-60のコンセプトは、「ドライビングエンターテインメント」。時代の要求に応える環境・安全性能を備えながら、日常の一般道走行から高速道路を使った長距離ドライブまで、余裕をもって運転を楽しめる2列シートのミドルクラスSUVだ。魂動のさらなる進化に挑戦し、自然と調和する日本人の感性を活かしたタフさと緻密さを、その骨格やデザインなどから表現している。
その特徴は、なんといっても直列6気筒エンジンを縦置きした、国産唯一のプラットフォームを採用したことにある。全長4740×全幅1890×全高1685mmというサイズは、現行CX-5(4575×1845×1690mm)よりも長く幅広いが、ドアミラーを展開したときの全幅は初代CX-5より狭いという。さらに、CX-5と比較するとホイールベースは170mmも長い2870mmだが、一方で最小回転半径は0.1m小さい5.4mと、サイズから想像されるより扱いやすそうだ。
スタイリングでは、フロントにエンジンを縦置きするFRベースらしい、短いフロントのオーバーハングと伸びやかなラインが特徴的だ。訴求色のボディカラーは「ロジウム ホワイト プレミアムメタリック」、従来のマシーングレープレミアムメタリックと同様に細かいアルミフレークを用いた鮮やかなカラーリンングだという。
インテリアは水平基調のインパネデザインで、「プレミアムモダン」というグレードでは、助手席前方のダッシュボードに隙間を空けた「かけ縫い」という技法を採用。これはマツダの「人馬一体」コンセプトに通じる、武具や馬具の「結ぶ」からインスパイアされたものだ。
パワートレーンは4種を設定。ドライバー異常時対応システムも初採用
日本仕様のパワートレーンは、以下の4種となる。
1)2.5L直4ガソリンエンジンに電動モーターを組み合わせた、マツダ初のプラグインハイブリッドシステム「e-SKYACTIV PHEV」
2)直6ディーゼルエンジンに48Vマイルドハイブリッドの「M HYBRID BOOST」を組み合わせた「e-SKYACTIV D」
3)排気量アップによる高出力とクリーンな排出ガス性能を同時に実現した直6ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 3.3」
4)軽快なパフォーマンスと優れた燃費性能を発揮する2.5Lガソリンエンジン、「SKYACTIV-G 2.5」
組み合わされるトランスミッションは、ダイレクト感と伝達効率に優れる新開発のトルコンレス8速AT。優れた燃費性能とドライバーの操作にレスポンスよく対応する。また、これらの高出力化と環境性能を両立するパワーユニットを、縦置きに配置するプラットフォームと組み合わせることで、心昂るような運転体験を感じられるという。
なお、ヨーロッパ仕様での搭載が予定されている、3Lの直6ガソリンエンジン+マイルドハイブリッドの「SKYACTIV-X」は、現段階で日本仕様での投入を予定されていない。
また、ドライバーの発作や急病などの異常を検知し、事故の回避・事故の被害軽減を支援する、「ドライバー異常時対応システム(DEA)」を初採用。加えて、より安心・安全な運転の実現を目指して、ドライバーに合わせたドライビングポジションの調整支援を行う「ドライバー パーソナライゼーション システム」を採用した機種を設定し、マツダの安全思想「マツダ プロアクティブ セーフティ」に基づき、運転するドライバーだけではなく、同乗するパートナーや家族にも安心・安全を届けることを目指している。
前述のように、CX-60日本仕様の販売開始は2022年初秋を予定しているので、ラインナップや車両価格、詳しい装備などは現段階では発表されていない。だが、マツダでは専用の情報サイトを開設し、随時情報を更新していく予定だ。
■マツダ CX-60 主要諸元
●全長×全幅×全高:4740×1890×1685mm
●ホイールベース:2870mm
●トレッド 前/後:1640/1645mm
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みんなのコメント
少し路線が外れた気がします。
人によりデザインの好みが別れるでしょうが、MAZDA 6のデザインが不安です。