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しっかり作り込みました──新型ホンダZR-V試乗記

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しっかり作り込みました──新型ホンダZR-V試乗記

ホンダが新たに投入したコンパクトSUV「ZR-V」に、小川フミオが試乗した!

気軽に乗れる・使える

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洗練された日本製コンパクトSUVが欲しい人は、ホンダ「ZR-V」がいいかもしれない。現行「シビック」と基本的なプラットフォームとドライブトレインを共用する、全長4570mmのモデルだ。

ホンダとしては、「S2000」などといった歴代スポーツカーのヘリティッジをシルエットに活かすなど、“ゴツいSUV”とは一線を画したかったと言う。

ボディデザインは、個人的な印象としてはドイツ製SUVを連想した。ボディの面の張りや、エッジの入れ方がうまい。クオリティ高く見えるので、“いいもの感”が伝わる。

ラインアップは、「e:HEV」とホンダが名づけたハイブリッド・システムと、1.5リッターガソリンターボ車の2本立て。

乗ると、高い快適性が印象に残った。そして乗り心地とハンドリングが期待以上によかったのと、インテリアのクオリティと、静粛性もなかなかのレベル。

静粛性については、遮音ガラスをウインドウシールドと前席のサイドウインドウに装備。そのせいもあって、前席ではとくにキャビンまわりの風切り音はほとんど気にならない。

ハイブリッド車も、ガソリン車も「ともにしっかり作りこんだ」と、本田技研工業四輪事業本部に属する開発責任者の小野修一氏の言葉に、“なるほど! ”と、思った。

開発責任者が強調したのは“気軽に乗れる・使える”という点。

「クルマに慣れるのではなく、乗ってすぐ走り出せるよう作り込みました」と小野氏。

慣れなきゃいけないクルマってなんだろうなぁと考えながら、走り出してみた。ひょっとしたら、ステアリングフィール、ボディの動き、加速感などのことだろうか……。

3.0リッターV6エンジン車に匹敵する加速そんなことを意識しながら、ドライブしてみると、たしかにZR-Vは運転しやすい。

操舵感はいいけれどリアサスペンションが硬すぎるとか、アクセルペダルを軽く踏み込んだだけでトルクが出すぎるとか、そういうことはない。

ハイブリッドは2.0リッターエンジンと走行用と発電用の2基のモーターを組み合わせる。e:HEVと呼ぶホンダ独自のシステムを搭載する。

「3.0リッターV6エンジン車に匹敵する加速」と、メーカーが謳うとおりのパワフルな走りだった。ただ、負荷がかかったときに始動するエンジン音はやや過大だった。

ちなみに今回乗ったのは、プロペラシャフトを使う機械式の4WDモデル「e:HEV Z」。

前輪駆動モデルに対して車重の増加は50kgに抑えられているし、降雪地域などでは役立つだろう。でもたとえば、降雪の少ない東京なら前輪駆動でも十分かもしれない。

ハイブリッドのもうひとつよかった点は、乗り心地のしっとり感。上下動がきれいに抑えられていて、重厚感すらある。後席はスペースがたっぷりあるので、多人数でも快適そうだ。

最上級のZグレードにはBOSEの12スピーカーのプレミアムサウンドシステムが標準装備。個人的には、“いいオーディオが標準”という考えかたは、とても好きなのだ。

全体に品のいい音という印象だけれど、荷室側壁の20cmのサブウーファーのおかげもあるだろうか。低音を効かせた音源にも対応してくれる。

1.5リッターのガソリンターボ車にも乗った。こちらの高得点ポイントは、エンジン。静かで、意外に力強く、かつなかなかよくまわる。クルマ好きのためのモデル、という感じだ。

実際には販売比率でいうと、ハイブリッドが7割に達すると、ホンダのマーケティング担当者が教えてくれた。

価格は「e:HEV」モデルが前輪駆動の329万8900円から。試乗した「e:HEV Z」4WDは最上級グレードで411万9500円。ガソリン車は、前輪駆動の294万9100円からはじまり、トップグレードは「Z」4WDの376万8600円となる。

すべてのモデルの発売は、2023年4月21日だからもう少し待つ必要がある。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

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みんなのコメント

14件
  • だからこそ、何で顔を何とかしないのか。
  • ハリアーと同価格帯ってのが販売難しそうですね。
    近くのモータースやホンダディーラーに複数台置いてあるから、見慣れてしまいました。
    このクルマ来年4月発売だよね?
    新鮮味が薄れてしまうだろうな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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