間もなく生産終了を迎える孤高のW12エンジンを称えた限定モデル
2024年4月の生産終了が決定している、ベントレーのアイコンとも言うべきW12エンジン。そのW12を記念した限定モデルが英国で発表されました。12気筒に別れを告げる、特別なモデルを紹介します。
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20年にわたりベントレーを支えてきた12気筒エンジン
ベントレーは間もなく生産を終了するW12エンジンを搭載した記念モデル「ベントレー スピードエディション12」を、「ベンテイガ」、「フライングスパー」、「コンチネンタルGT」、「コンチネンタルGTC」の4車種で発売。各モデル120台のみの限定生産となる。
ブランドのアイコンとも言うべき6L W12エンジンは、2003年にコンチネンタルGTに初めて搭載。2024年4月をもって生産が終了することが決定している。これは2030年までに全モデルを完全に電動化、CO2の車両平均排出量ゼロを目指すとした「ビヨンド100」の一環として決められたこと。同社が持続可能なラグジュアリー・モビリティのリーダーとなるための戦略的決断であるという。
数々の改良を重ねてきたW12はこれまでの20年間で出力は37%、トルクは54%も向上した一方で、排出ガスは25%削減されている。2015年には再設計され、現行生産バージョンへと進化。2022年に発売の18台限定モデル「マリナー・バトゥール」に搭載された、最高出力750ps/最大トルク1000Nmを発生する究極のW12が有終の美を飾った形となる。
今回の記念モデル「エディション12」はこれまでフラッグシップモデルを支えてきたW12を記念し、「現代において最も成功した12気筒エンジンというエンジニアリングの功績に別れを告げるにふさわしいモデル」として制作される。搭載されるW12エンジンは最高出力659ps/最大トルク900Nmのスペックだ。
さりげなく記念モデルを主張する特別な装備
エクステリアには、ベントレーでは初となるシルバーのブレーキキャリパーを装着。ボディに「Speed EDITION12」のバッジがさりげなく備わり、エンジンカバーにはシリアルナンバー入りのプレートが装着される。また、明るいグレーグリーンで日差しに照らされるとわずかに銅色に輝くという、新色のオパライトがオプションで用意された。
室内では、マリナーシルバーのパイピングとエディション12の刺繍が施されたシートを採用。シート上部はコントラストステッチが施されたキルティング加工が用いられた。ドアパネルも同様に、キルティング加工にコントラストステッチが施される。エアベントを操作するオルガンストップは12を削り出したデザインを取り入れ、グローブボックスのブラックパネルにはエディション12のバッジとW12エンジンの始動順列が刻まれる。
パネルには光沢のあるグランドブラックが用いられ、インテリアのメインカラーはベルーガブラックに。ブラックで統一することも、ブルネルブルー/クリケットボールレッド/リネン/オレンジをアクセントに用いることも可能となっている。
そして、この記念モデルの購入者にはW12ブロックの精密な15%スケールモデルが贈られる。これは本物のW12エンジンブロックから取り出したアルミニウムで鋳造されており、「ベントレーの最も重要でパワフルなエンジンのひとつであるW12エンジンを永久に記念する」ものとなるという。
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