フェラーリ51号車と激しく優勝を争い、2位でル・マン24時間レースを終えたトヨタの8号車。実は夜間にリタイアの危機に直面していたとテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは明かした。また、明るくなってからも”リス”を轢いてしまい、フロントエンドにダメージを抱えていたという。
トヨタは7号車が複数のマシンが絡む不幸な事故に巻き込まれてリタイアを喫したが、実は8号車もほぼ同じタイミングでエンジンの温度が異常に上昇。2台ともフィニッシュできない可能性があったと、バセロンは語った。
■平川亮に出されていた”全力攻撃”命令。ハートレー「リョウを全力で支持する。全開で攻めるのが、僕らの目標だった」
「小林可夢偉のアクシデントと同時に、8号車のエンジン温度が急上昇したため、あの瞬間2台のマシンを失うことになるのではないかと思った」
そうバセロンは説明した。
「何が起こっているのか、全く分からなかった。外からでは何も見えなかったんだ。空力の数値も良かったんだ」
「我々はフロントエンドを取り外し、ボディワークを交換してみることにした。するとサスペンションの内側にケブラーの大きな破片がスタックしていて、冷却風の流れを妨げていたんだ」
「それを取り除いて、走り続けることができた」
その後レースが進むに連れて、総合優勝争いはフェラーリ51号車とトヨタ8号車の一騎打ち状態に。レース残り9時間を切ったところではトヨタ8号車が総合首位を走行していた。
しかし、フェラーリ51号車が急激に接近。1スティントで12秒ものギャップを削り取られ、テール・トゥ・ノーズの状態でピットに飛び込んだ。
このピットストップでフロントエンドのボディワークを交換したトヨタ8号車は、フェラーリ51号車に先行を許す苦しい展開となった。
バセロンは、8号車がレースをリードしている最中にリスを轢いてしまい、ペースが大きく崩れてしまったと説明した。
「我々がフェラーリを圧倒していたタイミングもあった」
「その背景にはあるロジックがあるんだ。我々が競争力を発揮した瞬間に、リョウ(平川亮)がリスにぶつかってしまったんだ。フロントエンドに大きなダメージを与えたのだから、おそらくそれほど小さなリスではなかったのだろう」
「フロントエンドを交換することができるスティントの終わりまで、彼は苦しんでいた」
その後はフェラーリ51号車が優位にレースを進め総合優勝を達成。8号車は果敢に攻めたものの、気まぐれなル・マンの女神は微笑まなかった。
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みんなのコメント
普通デビューイヤーなんて完走するだけでも難しいし優勝なんて何年先か分からない。
それを王者トヨタ相手にいきなりやってのけるフェラーリ
凄い物を見せて頂きました。