現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日本車最後の良心か? スイフトスポーツがクルマ好きの至宝であるワケ

ここから本文です

日本車最後の良心か? スイフトスポーツがクルマ好きの至宝であるワケ

掲載 更新 94
日本車最後の良心か? スイフトスポーツがクルマ好きの至宝であるワケ

 今、1台目を持っているユーザーが本気で自分用として乗るのに最適と思われるクルマが現行スイフトスポーツ。歴代で初めてターボエンジンを搭載し、その走りはユーザーたちからも非常に評価が高いうえに、それでいて新車価格は6MT車で201万7400円と、なんともユーザーフレンドリーな価格設定となっている。

 軽ミドシップスポーツであるS660のベースグレードとほぼ同等の価格で、かつてのボーイズレーサーとしての走りを味わえるスイフトスポーツだが、今クルマ好きが選ぶべきその価値と理由について国沢光宏氏が熱く語る!

スライドドアが魅力のワゴンRスマイルとムーヴキャンバス!! お買い得なのはどっちだ!?

文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部、スズキ

[gallink]

■今のクルマ界で奇跡のような存在、それがスイフトスポーツ!

 スイフトスポーツというクルマ、今の自動車産業では奇跡のような存在だと思う。スズキ車に厳しい私も、スイフトスポーツを見ると二輪や船外機で世界TOPと互角にバトルしている企業のポテンシャルを感じます。すでに発売から4年経つモデルながら、改めてジックリ紹介&分析してみたい。ある意味、日本の良心かと。

2017年に登場したZC33S型4代目スイフトスポーツ。先代よりワイドトレッド化で3ナンバーになりエンジンもターボ化され、よりスポーティになった

 スイフトスポーツで最も「凄いですね!」と思うのが「ほぼ」フル装備にもかかわらず201万7400円という価格だ。参考になりそうなライバルの価格を挙げておくと、3気筒1500ccのヤリスZは188万8800円。N-ONEの6MTで199万9800円となる。1400ccターボエンジンを積むスイフトスポーツの価格、すでにお買い得感絶大。

 エンジンから見ていこう。専用開発となる1371ccの4気筒ターボ。驚くことに直噴だったりする! スズキからすればスイフトスポーツって日産のGT-Rであり、ホンダならNSXに相当する。直噴を採用したかったんだろう。カタログ上の最高出力こそ140ps/230Nmで突出したスペックじゃないものの、この数値、燃費などを意識したもの。

現行ZC33S型に搭載される1.4L直列4気筒ターボエンジン。最高出力140ps、最大トルク23.4kgmで先代のNAエンジンからターボ化とハイオク化で大幅なトルクアップを果たしている

 スズキのスポーツエンジンって伝統的に余力を持たせている。例えば7万7000円で買えるHKSのロムチューンを施すだけで(OBD2端子からECUを上書きする)、160ps/275Nmになるから素晴らしい。275Nmといえば2.8L級のターボなしエンジンと同等のトルクだ。この仕様に乗ったけれど、もはやスポーツモデルと言っていい。

■最高のエンジンとサスペンション

 なんせスイフトスポーツの車重、970kgしかない。ヤリスは車重1000kgで120ps/145Nmだから、トルクなんか倍である。乗り比べたら圧倒的なパワー差に衝撃を受けるほど。もちろんノーマルの140psだって充分スポーティ(エンジン補強なしで230psくらい出せるそうな)。このエンジンだけで競合車より30万~40万円高くても納得できる。

現行ZC33S型に搭載されるK14C型の1.4L直列4気筒ターボエンジン。最大トルク23.4kgm/2500-3500rpmと低回転からグイグイ加速する

 足回りも頑張ってます。「いいね!」したいのが欧州仕様と共通メーカーとなるテネコのダンパーを採用していること。これまたコスト最優先のスズキとは思えない選択だと感心しきり。KYBなんかよりずっと高いですから。効果は抜群! 誰でも普通の日本車と明らかに違う乗り心地と、コーナーでの粘りがわかると思う。

 改めて書いておくけれど、私はスズキのクルマ作りに対して厳しい。ネット記事の場合、褒めると「ステマだ」と言われるが、そう思うならご自由に。でも、スイフトスポーツのクルマ作りは日本自動車業界7不思議のひとつだと考える。あのスズキがコストアップを承知で直噴エンジンやテネコのダンパー使っているなんて信じられないほど。

■4輪ディスクブレーキと軽量ホイールにホンキを感じる

 さらに続ける。ブレーキはフロントに肉厚のベンチレーテッドを採用。もちろんリアもディスク。これまた車重1000kg切りのクルマとして考えたら奢ったスペックだ。ノーマルのパッドでもけっこう攻められるが、BRIGのパッドに交換したスイフトスポーツにミニサーキットで乗ったら、20分連続走行してもまったく問題なし! 

 タイヤ&ホイールは195/45R17+アルミが標準。ヤリスZであれば185/60R15+テッチン。185/55R16のアルミを付けようとしたら8万2500円のオプションになる。しかもスイフトスポーツのアルミ、軽量構造になっており16インチサイズのホイールと同じくらいの重量。ここまで気配りをしているあたりにホンキを感じる。

ワイドトレッド化、軽量ホイール、モンロー製ショックアブソーバーで気持ちのいいハンドリングを実現している

 意外なことにスズキとしては珍しく安全装備も万全だったりする。サイド&カーテンエアバッグ標準。6MTながら自動ブレーキを装備し、ブラインドスポット警報や、バック時の左右接近警報、ハイビームアシスト、アダプティブクルコンまで標準装備。スズキの中で最も事故を起こしにくいクルマと言っていいほど。

■安全装備も充実!  いたせりつくせりの標準装備

 さらに「ホントかよ!」なのがリアシートベルト。上級車と同じプリテン&フォースリミッター付き(衝突と同時に緩みを巻きとり、体重受けると徐々に伸びる)のフル安全タイプが付いている。ロー/ハイ両方LEDのヘッドライトや、セキュリティアラームなどなど、オプション不要なほどの書ききれない標準装備品が並ぶ。

上級車と同じように、後席のシートベルトにもプリテンショナー&フォースリミッターが装備されるなど、安全装備が充実している

 ここまで読んでいただければスイフトスポーツが奇跡のようなクルマだと理解していただけると思う。エンジンだけで走るスポーツモデルやマニュアルミッション車は遠からず絶版になる。いや、すでに絶滅危惧種だったりして。長く手元に置いときたいクルマのリストを作るなら、筆頭にしてもいいくらい。欲しくなりますね~。

[gallink]

こんな記事も読まれています

スズキ、東京アウトドアショー 2024に新型車出品へ…親子でアウトドアや料理を
スズキ、東京アウトドアショー 2024に新型車出品へ…親子でアウトドアや料理を
レスポンス
アルピーヌ・ジャポンが初の電動モデル「A290」の日本導入を検討へ!
アルピーヌ・ジャポンが初の電動モデル「A290」の日本導入を検討へ!
月刊自家用車WEB
価格以上の高性能が満喫できる、抜群のコスパに脱帽! BYD・SEAL 試乗インプレッション
価格以上の高性能が満喫できる、抜群のコスパに脱帽! BYD・SEAL 試乗インプレッション
月刊自家用車WEB
【MotoGP】ヨハン・ザルコのプロ精神、LCRチェッキネロ代表が称賛。ストイックさは”アーティスト”レベル
【MotoGP】ヨハン・ザルコのプロ精神、LCRチェッキネロ代表が称賛。ストイックさは”アーティスト”レベル
motorsport.com 日本版
キャンプギア収納問題をトランクルームで解決!「CAMP HACK」×「ストレージ王」のコラボ動画が公開(動画あり)
キャンプギア収納問題をトランクルームで解決!「CAMP HACK」×「ストレージ王」のコラボ動画が公開(動画あり)
バイクブロス
SHOEIヘルメットにB+COMを美しく装着できるNEWアイテム! サインハウスが「B+COM SHOEIアタッチメント3」を発売
SHOEIヘルメットにB+COMを美しく装着できるNEWアイテム! サインハウスが「B+COM SHOEIアタッチメント3」を発売
バイクのニュース
“200万円台”から! ホンダ最新型「ヴェゼル」月々いくらで買える? 大人気SUVの「最も安い&高いモデル」とは
“200万円台”から! ホンダ最新型「ヴェゼル」月々いくらで買える? 大人気SUVの「最も安い&高いモデル」とは
くるまのニュース
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
くるくら
VWの小型セダン『ジェッタ』に改良新型、6月25日に米国デビューへ
VWの小型セダン『ジェッタ』に改良新型、6月25日に米国デビューへ
レスポンス
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
【日本限定30台】メルセデス・マイバッハ特別限定モデル「S 580ナイトエディション」登場! 価格は4400万円。メルセデス ミーで展示中です
【日本限定30台】メルセデス・マイバッハ特別限定モデル「S 580ナイトエディション」登場! 価格は4400万円。メルセデス ミーで展示中です
Auto Messe Web
アルファロメオ ジュニアのハイパフォーマンス バージョン「ヴェローチェ」は最高出力280ps!
アルファロメオ ジュニアのハイパフォーマンス バージョン「ヴェローチェ」は最高出力280ps!
Webモーターマガジン
自動車業界の平均年収ランキング、1位はトヨタで「895.4万円」…SalesNowがトップ10公開
自動車業界の平均年収ランキング、1位はトヨタで「895.4万円」…SalesNowがトップ10公開
レスポンス
スバル新型「スポーツ“セダン”」公開! MT採用&パフォーマンス重視設定がイイ! 羨ましすぎる水平対向エンジン搭載モデル! 米に登場の「WRX tS」はどんなクルマとは
スバル新型「スポーツ“セダン”」公開! MT採用&パフォーマンス重視設定がイイ! 羨ましすぎる水平対向エンジン搭載モデル! 米に登場の「WRX tS」はどんなクルマとは
くるまのニュース
【角田裕毅F1第10戦分析】リヤウイングが一因か。セットアップを最適化できないまま戦い、アンダーステアに苦しみ19位
【角田裕毅F1第10戦分析】リヤウイングが一因か。セットアップを最適化できないまま戦い、アンダーステアに苦しみ19位
AUTOSPORT web
【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO終了時点
【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO終了時点
AUTOSPORT web
トヨタ『ランドクルーザー300』の警備・防衛車両向け、デュアルオルタネーターで電源確保…米APSが発表
トヨタ『ランドクルーザー300』の警備・防衛車両向け、デュアルオルタネーターで電源確保…米APSが発表
レスポンス
山頂キャンプ・グランピングが楽しめる「OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT」2024シーズンの営業がスタート!
山頂キャンプ・グランピングが楽しめる「OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT」2024シーズンの営業がスタート!
バイクブロス

みんなのコメント

94件
  • スイフトは、スポーツ走行しないならRSでも十分だろうなと思うくらいだわ。

    ほんと、スズキは日本の宝だわ。
  • 国沢の記事はベストカーの汚点
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

216.5223.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

6.7398.9万円

中古車を検索
スイフトスポーツの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

216.5223.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

6.7398.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村