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マクラーレンF1の新マシンは速いが扱いにくい? ノリスのドライビングスタイルに合わせていたら「遅くなっていたかも」

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マクラーレンF1の新マシンは速いが扱いにくい? ノリスのドライビングスタイルに合わせていたら「遅くなっていたかも」

マクラーレンのランド・ノリスは、2025年シーズン第2戦中国GPを前にした記者会見で、自身の好むアタックスタイルに合うマシンをデザインするようチームを説得することを事実上諦めたが、チームとしてはパフォーマンス追求のための選択だという。

シーズン開幕以来、マクラーレンの2025年マシンMCL39は、他チームにとってのベンチマークとなり、ノリスのチームメイトであるオスカー・ピアストリが雨でスピンしなければ、オーストラリアGP決勝では1-2フィニッシュを果たしていたはずだ。

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チャンピオンシップリーダーとして中国GPを迎えたノリスは、ブレーキングやコーナー進入でアグレッシブに攻めることを好むドライバーだが、MCL39はそうした部分で「かなり弱い」と評し、マシンに合わせて自身のスタイルを調整していると語った。それはオーストラリアGPでも同様だったようで、GPSの分析によると、ノリスはブレーキングよりもコーナーの立ち上がりスピードに重点を置いて走っていた。

マクラーレンのエンジニアリング担当テクニカルディレクターであるニール・ホールディは、MCL39から最大限のパフォーマンスを引き出すための選択だと説明した。

「彼(ノリス)が言ったように、彼は自身の好きなモノを求めるのをやめ、我々は速いマシンを作り上げた」

motorsport.comがノリスのコメントについて尋ねると、ホールディはそう答えた。

「我々はできるだけ速いマシンを作り出そうとして、彼はそれを手懐け、それに合わせてドライビングスタイルを変えることができる」

「彼のドライビングスタイルに合うようマシンを作ることに集中したら、遅いマシンになってしまうかもしれない。現時点で、我々は正しい道を歩んでいると思う」

「幸運なことに、ランドは対応し、速いドライビングスタイルを見つけることができるほど素晴らしいドライバーだ」

現行グラウンドエフェクトレギュレーションが成熟するにつれて、チームはマシンの煩わしい特性を誘発するようになり、パフォーマンスを最大限に引き出すことが難しくなっている。

マシン下面はダウンフォースを最もダウンフォースを引き出すエリアだが、そのポテンシャルを最大限に引き出すためには車高を路面スレスレまで落とし、ブレーキングや加速、コーナリング、凸凹でも車体を安定させる必要がある。

そのため、現行マシンはバランスを取ることが難しくなっている。激しいブレーキングによって荷重がフロントアクスルに移動しリアの荷重が抜けるため当然ノーズダイブを誘発するように、グラウンドエフェクトを追求してきたチームの多くは、小さなフロアの動きがコーナーでのマシンバランスを極端に変化させることに気がついている。

マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、純粋なパフォーマンス追求のためにMCL39のマシン特性をドライバーの好みとは異なる方向性に推し進めたと強調する一方、デザインチームが2026年マシンに開発の焦点を移す前に、MCL39をもう少し「扱いやすく」したいと考えている。

「ドライバーにとって少しでも楽なマシンにするために、常に努力していると思う」とブラウンCEOは語った。

「バーレーンのテストでは我々がタイムを出せなかったようだと昨日誰かが言っていた。トライはしたがタイムを出せなかった。我々はもう少しマシンを扱いやすくする必要があると思う」

「明らかに速いが、いわば敏感になる。0.1秒の世界で飛ばすとなると、ドライバーはもう少し扱いやすさを高めたいと思うモノだ。マクラーレンはドライバーのフィーリングを向上させることと、純粋なポテンシャルを諦めることのバランスを取る必要がある」

「我々はマシンにいくつかの変化を施し、それが異なるフィーリングを与えている。そしてオーストラリアではランドがかなり上手く順応していた」とブラウンCEOは続けた。

そしてブラウンCEOは、その解決策はドライバーたちが2025年マシンで得る経験にあると考え、シーズンが進むにつれて“トリッキー”なマシンに慣れていくだろうと語った。

「テストが3日間しかなく、ドライバーたちはそれを分割して担当するということを考慮する必要がある。そしてオーストラリアではレース中にトリッキーなコンディションになった」とブラウンCEOは言う。

「彼はまだ慣れていないはずだ」

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