■FF化されて居住性が大きく向上した新型1シリーズ
BMWのもっともコンパクトなモデルながら、BMWらしい優れた走行性能と機能性を身につけ、過去2世代にわたり人気を博してきた「1シリーズ」がモデルチェンジし、第3世代を迎えました。
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過去2世代の1シリーズでは、セグメントで唯一の後輪駆動(FR)であることが大きな特徴となっていました。
調査によると、じつのところ欧州市場では、ユーザーにはあまり駆動方式は重視されていなかったようですが、日本ではBMWが持つブランド力の強さとともに、FRであったことも1シリーズ人気の重要な要因として挙げられます。
ただし、FRは室内空間を広く確保できなかったりコスト高になる点などにおいて不利となります。
そこで新型1シリーズでは、ついに前輪駆動(FF)方式を採用することになりました。これにより室内空間の機能性が大幅に改善されて、従来型と比べると後席足元のスペースが約40mm広くなったほか、センタートンネルが細く低くなり、乗降性も向上しています。
そのことは実際に後席に座ってみても実感できます。ラゲッジルームの容量も20リッター増えて380リッターとなり、後席を倒すと最大1200リッターまで拡大することができるようになりました。この使い勝手も、競合車に対して見劣りすることはなくなりました。
運転席においては、FF化によりエンジンとトランスミッションが横置きに搭載された新型1シリーズでは、フットペダル周辺がやや狭くなりました。ちなみに縦置きの従来型はレイアウトが自然で、アクセルペダルの右側にも余裕があります。
新型1シリーズは2019年8月に日本で発表されました。まず導入されたのは、最高出力140馬力、最大トルク220Nmを発生する1.5リッター3気筒エンジンを搭載する「118i」系が3グレード。
そして、306馬力/450Nmを発生する2リッター直列4気筒ターボエンジンに、インテリジェント4輪駆動システムを組み合わせた「M135i xDrive」の計4グレード展開となります。価格は「118i」が334万円、「118i Play」が375万円、「118i M Sport」が413万円、「M135i xDrive」が630万円となっています。
ボディサイズは、全長が4335から4355mm、全幅が1800mm、全高が1465mmで、ホイールベースが2670mmとなっています。
外観では新しい意匠の大型化したキドニーグリルや、くっきりとした4灯ヘキサゴナルLEDヘッドライトが目を引きます。
端正な印象だった従来型に対し、新型はよい意味でひとクセあり、後輪を強調するようなフォルムとしているあたりは、できるだけFFモデルに見えないようにしたことがうかがえます。
M135i xDriveには、メッシュデザインのキドニーグリルや、エアインテークトリム、ミラーキャップなどはセリウムグレーで統一したほか、直径100mmのデュアルエキゾーストテールパイプを採用するなど、よりアグレッシブな外観となっています。
装備面で、運転支援機能としては、新たにレーンチェンジウォーニング、後部衝突警告機能、リアのクロストラフィックウォーニング、スピードリミット情報表示機能が追加された「ドライビング・アシスト」が、118iを除いて標準装備されます。
さらに、直近に35km/h以下の車速で前進した50mの軌跡を記憶しておき、そのとおりにステアリング操作を自動でおこない後退することができる「リバース・アシスト」を備えた「パーキング・アシスト」が全車に標準装備されたことにも注目です。
また、「ナビゲーション・パッケージ」について、会話のみで車両の操作や情報へのアクセスが可能となる「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」が、他モデルではオプションのところM135i xDriveには標準装備となります。
■BMWの流儀「駆けぬける歓び」へのコダワリは失っていない
M135i xDriveは、300馬力オーバーのエンジンに、4輪駆動システムのxDriveを組み合わせるだけあって、ドライブフィールは118iとは別格。とてもパワフルで刺激的な速さを味わうことができます。
鋭いレスポンスとスムーズな吹け上がりは、さすがはBMWのエンジンなればこそ。踏み込むと低く響くエキゾーストサウンドを聴かせながら、パンチの効いた加速を楽しませてくれます。優れたエンジン性能を引き出す8速ATも扱いやすく、ダイレクト感があり好印象です。
一方の「118i」も、低回転域から力強くトルクが立ち上がり、動力性能的には十分。3気筒なので音質はそれなりであるとはいえ、あまり安っぽくないところもBMWならでは。3気筒エンジンとして世界最高レベルの完成度のように思えます。
こちらは7速DCTとの組み合わせとなり、発進時などにはどうしても多少ひっかかり感があるのは否めないものの、煩わしさを感じるほどではありません。歯切れのよいシフトチェンジはDCTならではです。
さて、FF化されたことで、肝心のハンドリングがどうなったのかも大いに気になるところですが、新型1シリーズの特徴的なデバイスとして、「ARB(タイヤスリップ・コントロール・システム)」が挙げられます。
これは従来、エンジン制御と姿勢制御を別々におこなっていたところをひとつに統合することで、ECUで直接スリップ状況を感知し、DSC(横滑り防止装置)を経由せずに従来の約3倍の速さで直接エンジンに信号を伝達することで、FFモデルにありがちなアンダーステアを抑制する、という機能です。
とはいえ、118iに乗ると、やはり前後重量配分がフロントよりで、旋回中心が車両の中心よりもだいぶ前の方にあることをモロに感じるのは否めません。ただし、リアサスペンションの動き方を工夫するなどして、できるだけ乗り手にFFっぽさを感じさせないように努力したことはうかがえます。
その点、今回試乗したM135i xDriveでは、もと駆動方式が云々というのはどうでもよくなってしまいます。
118iではやや気になるステアリング操作に対する応答遅れもなく、俊敏な回頭性と正確なライントレース性を実現しています。
新開発の機械式トルセンLSDの効果もあり、ハンドルを切った方向にグイグイと進んでいきます。直進安定性と操縦安定性も高く、乗り心地はやや硬めながら、運転しているあいだずっと、いかにも高性能なクルマをドライブしているという感覚を味わわせてくれます。
FRではなくなったことで、過去2世代のようなわかりやすさは薄れたものの、新型1シリーズはより高い機能性を手に入れたことは明白です。もちろんFFになっても、BMWならではの「駆けぬける歓び」へのコダワリは変わりません。
今回試乗したM135i xDriveと、ベースモデルの118iの間には大きな価格差があるわけですが、実際にドライブしてもまったくの別モノであることがあらためてよくわかりました。
価格は多少高くても、高性能なハッチバックに乗りたい人にとって、M135i xDriveは大いに目を向けるべき存在といえます。
一方の118iは、他メーカーの大衆車と大差ないコストでリーズナブルにBMWを味わうことができるのが魅力です。
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