第一印象はエンジン車の代わりになる“実用的な”BEV!
トヨタが初の量産電気自動車(BEV)である「bZ4X」のプロトタイプをメディア向けに公開しています。スバルと共同開発したというBEV専用プラットフォームを使う、4名乗車ができる実用的なサイズのSUVモデルです。
バッテリー総電力量も71.4kWhとそれなりに大きく、急速充電も最速150kWにまで対応しているため、エンジン車の代替になる“実用的”なBEVとなったという第一印象を持った人も多いのではないでしょうか。
意外!? 新型スバル ソルテラとトヨタ bZ4Xは良くできたEVだがパワーは控え目。試乗で見えた開発の裏側や満充電時の気になる点とは?
一充電走行距離は、FWDで500km前後、4WDでは460km前後と発表されています。同じバッテリーを積んでいて、1割程度の違いが出てくるのは、4WD仕様にはリアモーターが積まれるために、車重が85kgほど重くなっている影響もありそうです。
サブスクのみの販売で期待したいことは価格戦略
それはさておき、トヨタは新型BEV「bZ4X」をリースおよびサブスクリプションのみでの販売形式にするという噂です。メーカーとして正式発表したわけではないので、月々の支払額などは不明ですが、同社のサブスクリプションサービス「KINTO」での取り扱いになったとして、期待したいのは負担コストです。
bZ4Xはスバル版の兄弟車として「ソルテラ」が存在しています。スバルが売り切りにするのか、リース専用にするのかは不明ですが、もしスバルが売り切りにするとしたら、内容を考えると500万円を超える価格のBEVになることは確実です。兄弟車ですから、トヨタもほぼ同等の価格を設定する必要があるでしょう。
しかしKINTOのような新しい売り方であれば、ユーザーの費用負担については異なるアプローチも可能になります。たとえば、期間限定で明らかに安価で戦略的な価格設定にすることも可能でしょう。
初代プリウスのような赤字覚悟の戦略的な価格設定に期待!
思えば、トヨタが世界初のハイブリッドカーとして初代プリウスをリリースしたときには、1台売る毎に30~50万円という、考えられないレベルの赤字が出ていたといいます。そうして手に届く価格帯でハイブリッドカーという新カテゴリーを見せたことで、プリウスはひとつのブランドに成長しました。
トヨタは、カーボンニュートラルや電動化において全方位戦略をとっています。それは、BEV、FCEV(燃料電池車)、そしてカーボンフリー燃料を使ったICE(内燃機関)と様々なアプローチをするということです。
しかし、全方位戦略はどのカテゴリーも中途半端で、主役にはならないという宣言ではありません。BEVにおいてもマーケットの中心的ブランドになろうというのであれば、初代プリウスがそうであったように赤字覚悟の戦略的な価格設定をする可能性もあります。
割り当て数が少ない日本なら実験的なマーケティングも可能か
bZ4Xのメインターゲットは欧州で、日本向けの割り当ては少ないとも言われています。そうであれば、なおさら戦略的な価格にすることが可能になります。むしろ、メーカー希望小売価格という概念を取り払い、需給に合わせて時価のような考え方からサブスクリプションの価格設定をするという、新しいマーケティングもあり得るかもしれません。
はたして、サブスクリプションで扱う場合の価格設定はどうなるのでしょうか? 設定次第では、日本のBEV市場でbZ4Xのコストパフォーマンスが際立つ可能性もあります。逆にいえば、トヨタブランドで割高な価格設定にするとユーザーからそっぽを向かれてしまう可能性も大いにあります。
トヨタが、どのようにBEVを展開していくのか。ハードウェアとしての性能はもちろん、ブランディングにつながる価格戦略に注目したいと思います。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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