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ジムニーで林道走行の魅力に取りつかれた安東アナが語る! 「ジムニーがニッポンの宝である5つの理由」

掲載 更新 69
ジムニーで林道走行の魅力に取りつかれた安東アナが語る! 「ジムニーがニッポンの宝である5つの理由」

 これまで数多くの愛車を乗り継いできた生粋のクルマ好き、そして何よりもクルマを運転すること自体が好きな「カーガイ」として知られるフリーアナウンサーの安東弘樹氏。現在はCOTY選考委員を務めているのだが、安東アナが最近、ハマっているのが林道ドライブなのだそう。

 その魅力は、自然のなかを走行する「スリル」と、クルマで自然のなかに入って行くことによる「癒し」なのだとか。その相棒として、安東アナは自身の趣味用グルマに歴代45台目の愛車となる現行型ジムニーを購入した。そんなジムニーの魅力はどこにあるのか、安東アナが解説する。

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文/安東弘樹、写真/安東弘樹、池之平昌信

【画像ギャラリー】ジムニーは最高の相棒!!安東アナがジムニーの魅力を語り尽くす!

■まずは100万円台で「本物」であること

1、「本物」であること
 初期モデルから本気で日本の悪路を走るために作られ、ここまで頑固一徹、まったくブレずに存在してきたことは称賛に値します。特にラダーフレームにこだわるあたりは痺れますね。

 もちろん、コストを潤沢にかけられる他メーカーがラダーフレームよりも剛性が担保されたモノコックで新しいクルマを作るのは理解できますが、100万円台で本物を作るにはこのこだわりが必要なのだと思います。しかし、同じラダーフレームを採用しながら捻じり剛性、先代比150%を達成しているのはあっぱれです。

100万円台で購入可能な本格フレーム車といえば、世界広しとはいえジムニーくらいではなかろうか?世界に誇る日本の名車の1台であることに誰も異論はないだろう

 つくづく、発売時にCOTY(日本カー・オブ・ザ・イヤー)を辞退したことが悔やまれますが、そんな章典がなくても販売面や信頼感が揺るがなかったことが、その価値を証明していると言えるでしょう。

■軽自動車枠という制約の多い「殻」を破ったデザインと悪路走破性を実現!!

2、誰もが認める、そのデザイン
 個人的には先代のJB23型のデザインに多少の迷いは感じましたが、現行モデルのJB64型でみごとなモダナイズに成功し、それもあっての販売面での成功は誰もが知るところですね。

ボディ全体が真四角で武骨なフォルムだが、それを中和するかのような丸目のかわいいフロントフェイスが目を引く。なお黒い樹脂部品は交換前提の無塗装品が基本。どこまでも道具なのだ

 ミニGクラスなどと揶揄する声もありますが、私にはGクラスよりもシンプルで品があるように見えます。特に軽自動車のJB64型ジムニーには、狭い日本の林道を走る際には「邪魔な」オーバーフェンダーなどがないのが私は気に入っています。機能に徹したデザインは何であれ常に美しいものです。

3、実際の悪路走破性の高さ
 メーカー主催の試乗会ではH/T規格のノーマルタイヤでも拍子抜けするほど、難なくオフロードコースを走破し、このコースではジムニーには役不足ではないかと主張するジャーナリストが多くいたと聞きました。

 実際は「一応」4WDのシティSUVでは太刀打ちできないコースではありましたが、それだけジムニーの悪路走破性が高いということがわかっていただけるのではないでしょうか。

■軽とはいえ重量級なジムニー。まずはエンジン、排気系からカスタム開始!

4、数多くのカスタムパーツ
 実際、私は初めて自分のクルマをカスタムすることになりました。

 これまでの私は基本的にはメーカーが作ったままで乗るのがメーカーへの礼儀だ、とすら思っていたのです。それは多くの欧州車には当てはまりますが、COTYの選考委員になったばかりの頃、日本メーカーのクルマは、「カスタムを前提で作っている」と当のメーカーの方から直接聞いて、気持ちが変わりました。

 それならば、ではありませんが、確かに前述のとおり、ジムニーのノーマルタイヤはオフローダーにしてH/T規格のオンロード用のタイヤですし、パワーも充分とは言えません。排気音も正直、ほかの軽自動車と変わりません。そう、もっとさまざまなところをブラッシュアップしたくなるのです。

安東号ではないノーマル車のエンジンルーム。R06A型ターボエンジンは軽自主規制ギリギリの64ps/9.8kgmのスペック。しかし、約1トンの重いボディを引っ張るには荷が重いか?

 では私のジムニーに施した「改良」パーツを御紹介しましょう。

 まずは走りに関して、やはり非力感は否めないので、ターボのブーストコントローラーを装着しました。これはHKS製です。そしてマフラーもHKS製に替えたところ、その相乗効果で、しっかりと体感できるほどの違いがありました。

エンジン非力感の「改良」として装着したのが、ブーストコントローラーとマフラー。ともにHKS製だ。その効果はテキメンで、新東名の120km/h巡行も苦もなくこなせるようになった

 ノーマル時は正直100km/h巡航がやっと、という状態でしたが、このふたつを替えたことで120km/h巡航も難なくこなせるようになりました。新東名高速を走る際には、いつもいい仕事をしてくれています。もちろん、音にも重厚感が加わりました。

 そしてタイヤです。せっかくのオフローダーで、そもそも私は日本全国の林道を走るために、このクルマを購入した訳ですからハードな路面でも負けないタイヤに替えるのは、必然と言えるでしょう。

日本のあらゆる林道を走行するため、ヨコハマのジオランダーX-ATへ交換。オンロードとオフロードの走行性の両立を高レベルで達成。ジオランダーはSUV用標準装着タイヤへの指定も多い

 選んだのはYOKOHAMAタイヤのジオランダーX-AT。全方位系A/T(オールテレインタイヤ)と完全オフロード用のM/T(マッドテレインタイヤ)の中間に位置する私にとっては最適なタイヤです。心配していたオンロードでのロードノイズも気にならない程度で、かつ路面がハードな林道も走行しましたが、さすがのグリップ性能で大変、満足しています。

 ちなみにホイールはデザインが好きなのでノーマルのままにしました。これは節約的な意味合いもあります(笑)。

■エンジンフードはカーボンによる軽量化、灯火類もLEDで視認性アップ!

 そしてデザインとしてもアクセントになりますが、タイヤが重くなった分、少しでも軽量化するためにエンジンフードをカーボンにしました。このフードには後部にエアアウトレットも付いているため、エンジンの熱を少なからず逃がすこともできます。デザイン的には最もノーマルとの違いが際立つところで、自分のジムニーを、ひとり眺めては、ほくそ笑んでいます(笑)。

安東アナが思わずほくそ笑んでしまう程の良品が、カーボン製のエンジンフードだ。軽量化と放熱性、そして何よりもノーマルと異なるデザインで際立つ個性が安東アナの心を魅了!!

 最後に替えたパーツは灯火類。まずはウィンカーバルブのLED化です。ネットで買ったバルブでしたが、抵抗が内蔵されているもので配線作業はいっさい必要ありませんでした。自分で交換し、一瞬で終わりです。

 そしてリアライトのユニットを総LEDのものに替えました。これは何か流行りに乗っかるみたいで精神的に抵抗があったのですが、豪雨時に高速道路を走行した際、後ろから見て前のクルマのリアライトが電球のものはほとんど見えずLEDのものはかなり、ハッキリと視認できたことで、決断に至りました。

 しかも輸入車の真似でおなじみの(笑)「流れる方向指示器」シーケンシャルタイプのウィンカーです……でも被視認性が高いのは確かなので、今では納得しています。

 初めての本格的なカスタムで、すっかり愛着も増しました。これがカスタムの醍醐味なんですね。それを教えてくれたジムニーに感謝です。

■必要な安全装備は搭載しつつ、シンプルで壊れにくい。世界でも稀有な存在だ

5、悪路走破性だけではない信頼感
 最低地上高やアプローチアングル、デパーチャーアングルなどの物理的な悪路走破性能や、副変速機やブレーキLSDトラクションコントロールなどの機械的な性能もさることながら現代的な快適装備を備えつつ、最近のクルマとしては珍しいほどのシンプルな構造を堅持していることで、イザという時にも壊れにくいという信頼感もあるのが、このジムニーの特徴です。

ジムニーの仕事場、インパネ周り。機能性重視ながら単に武骨なだけでなく、しっかり今どきなデザインがされていることが、最近の人気を支えている理由のひとつだ

 ほかの最新オフロード車は「電子制御お化け」のようになってしまいましたが、ジムニーはいまだに街の工場で直せるクルマのままなのです。

 でも必要最低限の安全機能は装備されている。こんなクルマは世界のどこを探しても見当たらないのではないでしょうか。

 これらが、私が「ジムニーは日本の宝である」、と考える所以です。あ、もちろんMT車の設定があるのも大前提として付け加えておきましょう!

ジムニーの個性が際立つメカニカル感の象徴が変速機のレバーかもしれない。特に現行型で復活した複変速機のレバー。駆動切替時のダイレクトな操作感はクロカン好きには溜まらない装備だ

【画像ギャラリー】ジムニーは最高の相棒!!安東アナがジムニーの魅力を語り尽くす!

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みんなのコメント

69件
  • ジムニー愛に溢れる内容の記事で良いですね。
    複数持ちができないんで趣味性の高いこれにすることは難しいですけど、ほしいなあ。
  • 以前愛車遍歴で見たけど、歴代の車すべて、その時流行ったSUVにしたり、ステーションワゴンにしたりブームに乗ったクルマをコロコロ変えて一貫性がなかった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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