■庶民のパンダが、高級仕様になった!? シャレオツ注目のトラサルディ仕様パンダ登場
フィアットはイタリアのファッションブランド「トラサルディ」とコラボして、「パンダ・トラサルディ」をリリースしました。ベース車両は、日本には正規導入されていない「パンダ・シティクロス」のようです。いったいパンダのどこにトラサルディのパッショーネが吹き込まれたのでしょうか。
トラサルディは、イタリアのベルガモで1910年に誕生したブランドです。当初は高級皮手袋をつくっていましたが、70年代にバッグの分野に進出したのをきっかけに、アパレルの分野でも有名になったブランドです。1988年のソウルオリンピックでは、イタリア選手団の公式ユニフォームをデザインしたほどです。
このトラサルディとフィアットがコラボレーションして生まれたのがパンダ・トラサルディです。
特徴はトラサルディのシンボルであるグレイハウンドが、パンダの内外装にさり気なく使われている点です。
外観でまず目を引くのは、リアクォーターガラスのグレイハウンドです。このほかの違いとしては、ホイールキャップのグレイハウンドと、サイドモールの「TRUSSARDI」の文字があります。
ボディ色は、落ち着いたカフェイタリアーノブラウンの艶消しとメタリックが専用色となっていますが、ほかの色を選択することもできます。
インテリアでは、パンダ史上はじめて、ステアリングホイールのセンターにフィアットのロゴ以外の社外ロゴが採用されました。
シートはグレイハウンドのエンブレムが配された専用の表皮が使われ、ブラウンのステッチが施されています。
また専用のマットやドアパネルにもトラサルディのロゴがあしらわれています。
最注目は、「TRUSSARDI」と文字の入った専用シートベルトでしょう。
ダッシュボードは専用カラーのカフェイタリアーノブラウンで仕上げられます。こうした内装とのマッチングで選ぶべきボディカラーは、やはり専用色のカフェイタリアーノブラウンになるでしょう。
エンジンは69馬力の1.2リッターガソリンで、組み合わされるトランスミッションは5速MTです。
オプションとして、クルマの前方にある障害物を検出して、車両が時速18マイル(およそ29km/h)以下で走行しているときにドライバーが反応しない場合、自動的にブレーキをかけるシティブレーキコントロールを装備することもできます。
FCAのオリビエ・フランソワCEOは、パンダ・トラサルディについて次のようにコメントしました。
「パンダは、この6年間でイタリアにおけるもっとも人気のあるクルマです。2003年以来、欧州でもっとも売れているシティコミューターでもあります。これまで750万台が販売され、そのうち500万台がいまだ現役で走っています。
そして最初の4WDのシティカーであり、オートマチックトランスミッションを搭載した初めての小型車、最初の都市型SUV、エベレスト山に登った最初のクルマであるパンダに、高級な『パンダ・トラサルディ』が登場しました。」
また、トラサルディCEOのトマソ・トラサルディも次のようにコメントを寄せています。
「私たちは常にユニークなデザインの製品を手がけており、ブランドビジョンは包括的で多面的です。トラサルディのスタイルを身にまとったパンダは、細部にまでこだわった現代的で機能的なクルマに仕上がりました。このフィアットとのコラボレーションに非常に満足するとともに、このプロジェクトを任せてくれたフィアットに感謝しています。」
かつてはグッチとコラボしたチンクエチェントを日本で販売したこともありますが、果たしてこのトラサルディとコラボしたパンダが、日本に正規導入されることはあるのでしょうか。
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