トヨタの新型ミニバン「グランエース」がまもなく販売開始される。メディア向け資料には「圧倒的な存在感を有するフルサイズワゴン」と、記されているが、まさにその通りで、これまで日本で販売されてきた日本製ミニバン(商用タイプを除く)としては最大級のボディを持つ。
グランエースは、日本未導入の新型「ハイエース」(中東、オセアニアなどで販売中)をもとに開発された。ボディは全長×全幅×全高=5300×1970×1990mm。おなじトヨタのミニバン「ヴェルファイア」のボディが全長×全幅×全高=4935×1850×1935mmだから、グランエースのほうが全長はプラス365mm長く、全幅は120mm拡大され、全高は55mm高い。メルセデス・ベンツ「Vクラス」のエクストラロング仕様(受注生産)が全長×全幅×全高=5370×1928×1909mmだから、それに近い。
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グランエースの最低地上高は175mm。ボディカラーは全4色。SUKE前後の灯火類はフルLED。すべてのガラスウインドウはUVカット機能付き。大型ラジエターグリルや、LEDデイタイムランニングランプ、プロジェクター式2眼LEDヘッドランプがデザインのキイになっており、とりわけリアの大型LEDコンビネーションランプの印象が強い。ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン(オプション)やブラック、シルバーメタリック、グレーメタリックなど全4色。
高輝度塗装のアルミホイールは17インチ。メディア向け資料は「大きく見せる放射状のスポークデザインが、どっしりと車体を支える印象を強調」と述べる。最小回転半径は5.6m。市街地での取り回しの良さも考えたとうたう。
最小回転半径は5.7m。ホワイトパールクリスタルシャインは3万3000円のオプション。4列仕様も設定巨大なボディだから、インテリアも広大である。室内長は3290mm、室内幅は1735mmに達する。シート配列は3列6人乗り仕様(Premium)と4列8人乗りG)の2タイプあり、シート表皮はともにレザーだ。
最上級グレード「Premium」の2列目、3列目のシートはすべて電動調整機構付き。「エグゼクティブパワーシート」なる呼称で、リクライニング&オットマン機構が電動式になるほか、ヒーター機構や格納式テーブル、ロングスライド機構(手動)、大型ヘッドレストが備わる。
2列目のシートについては、「Premium」、「G」ともに「エグゼクティブパワーシート」。yasuyuki.suketomo「Premium」は、2列目と3列目がともに「エグゼクティブパワーシート」になる。「G」は、2列目シートのみエグゼクティブパワーシートになり、3列目は手動調整式の「リラックスキャプテンシート」、4列目はベンチタイプのシートになる。4列目はワンタッチで座面が跳ね上がる機構付き。スライド機構と併用すれば、ラゲッジルーム容量を調整(拡大)出来る。
「G」の3列目シートは「リラックスキャプテンシート」。スライド&リクライニング機構付き(手動)。「G」は4列8人乗り。インパネまわりはオーソドックスなデザイン。もとになるハイエースと異なり、各所に木目調パネルやメッキパーツを使う。
インパネ上部には新型「カローラ」などにも採用されたディスプレイ・オーディオを設置(標準装備)。LINEカーナビなどと連携する。Apple CarPlayやAndroid Autoなどはテレビ機能とのセットオプションを装着すれば使用出来る。
木目調パネルとメッキパーツを各所に使ったインテリア。ディスプレイ・オーディオは全グレード標準。駆動方式はRWDのみ搭載するエンジンは2754cc直列4気筒ディーゼルターボ。最高出力177ps(3400rpm)、最大トルク450Nm(1600~2400rpm)を発揮する。組み合わされるトランスミッションは6AT。メディア向け資料には「高級車に求められる滑らかさ、静粛性にくわえ低回転からトルキーな走行を実現した」とある。WLTCモード燃費は10.0km/L。
駆動方式はトヨタ製ミニバンでは珍しいRWD(後輪駆動)。サスペンションはフロントにマクファーソンストラット式独立懸架、リアはトレーリングリンク車軸式。サスペンションジオメトリーの最適化やストロークの確保によって、上質な乗り心地と高い走行安定性を実現したという。くわえて、もとになるハイエースに比し、制振材や吸・遮音材を効果的に配置し、優れた静粛性をも実現したという。
搭載するエンジンは、2754cc直列4気筒ディーゼルターボ「1GD-FTV」。最高出力177ps(3400rpm)、最大トルク450Nm(1600~2400rpm)を発揮する。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式独立懸架、リアがトレーリングリンク車軸式。デジタルインナーミラーは標準。先進安全装備群「トヨタ セーフティ センス」は全車標準。衝突被害軽減ブレーキやレーンディパーチャーアラート、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)やオートマチックハイビームなどが備わる。さらに、360°カメラやインテリジェントクリアランスソナー、デジタルインナーミラーも全グレード標準。
価格は3列6人乗り仕様の「G」が620万円、4列8人乗り仕様の「Premium」が650万円。12月16日より販売開始される。
文・稲垣邦康(GQ)
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