ノリス、前戦アメリカでのペナルティに「ポジションを戻せば良かったという意見は安易過ぎる」

　F1アメリカGPから1週間。F1サーカスがメキシコに到着してからも、ランド・ノリス（マクラーレン）とマックス・フェルスタッペン（マクラーレン）のバトルとそのペナルティについての話題は尾を引いている。

　ノリスはコース外からフェルスタッペンを抜いたとして5秒ペナルティを受けたが、マクラーレンはこのペナルティについて再審請求を実施。ノリスもフェルスタッペンも、この件について自身の立場や考えを改めて語っている。

　ノリスは、自身とドライバーズタイトルを競っているフェルスタッペンがレースに勝つことにあまり重きを置いておらず、どんなことをしてでもノリスに打ち勝つことだけに集中していると主張。自分もやり方にちょっとした変更を加える必要があるかもしれないと語った。

「マックスは自分が勝とうが、2位だろうが、3位だろうが気にしない。彼の唯一の仕事は僕を倒すことで、彼はそれをやってのけたんだ」

「僕はとても楽しかったし、僕らのバトルにはリスペクトがあった。それでも彼の方が前で終わったから、僕は彼を倒す必要がある。だからちょっとしたことを変える必要があるんだ。でもアプローチ全体を変える必要はない」

「僕はまだ接触を避け、クリアな状態をキープしている。僕らがやったことの多くは、もっと大きなクラッシュのような、もっと悪いことになったかもしれないんだ」

　ノリスはペナルティを避けるため、一度フェルスタッペンにポジションを返すべきだったという外野の声は安易過ぎると指摘。タイヤのコンディションのせいで再度パスするチャンスはなかったかもしれないと説明した。

　さらにノリスはチームは彼の見解を支持しており、彼はその時点で最善だと思うことをしただけだと述べた。

「それ（ポジションを返すこと）について言うのは簡単すぎる。タイヤはどんどん熱くなって、どんどんグリップがなくなっていった」

「マックスとのペースの差はどんどん縮まっていったから、もし彼に抜き返されたら、もう抜くチャンスはなかったかもしれない。僕は常に、その時点で最善だと思うことを、正しいと信じているルールの範囲内で行なおうとしているだけなんだ」

「ときには難しいこともあるけど、だから僕はチームに『みんなどう思う？』と聞いたりしているんだ」

「理想を言えば、スチュワードが『これは正しいとは思わない。ポジションを戻せ』と言ってくれればやるべきことはシンプルなんだけど、そうはならなかった」

「僕は自分が正しいと信じていたし、チームにも確認を求めたが、彼らは僕たちが正しいと信じていた。だからそのまま走り続けたんだ」

「僕たちはチームとしていい仕事をしていると思うし、アプローチは正しいと思う。でも、時にはトップに立てないこともあるんだ」