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1輪失っても抜いてやる……! フェネストラズ、接触覚悟で掴んだフォーミュラE初ポイント。低調な序盤も日産に回復の兆し

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1輪失っても抜いてやる……! フェネストラズ、接触覚悟で掴んだフォーミュラE初ポイント。低調な序盤も日産に回復の兆し

 フォーミュラEにGen3が導入されたシーズン9から初のフル参戦を果たすこととなったサッシャ・フェネストラズ(日産)は、サウジアラビアで行なわれた第3戦ディルイーヤePrixでシリーズ初入賞となる8位を獲得。レース最終盤のオーバーテイクは、「大きなリスクを」冒したと振り返っている。

 9番手で最終ラップを迎えたフェネストラズは前を行くマセラティMSGのエドアルド・モルタラを追ったが、セーフティカー出動によるレース終盤のスプリントにより各車の差が出にくくなっていた。

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 しかしモルタラがコーナー手前でアクセルを早めに戻し、電力消費を抑えているのを見たフェネストラズは、モルタラを攻略し獲得ポイントを倍増させようと考えていた。

 フェネストラズはモルタラから「かなり離れていた」ものの、”3輪”でレースを終えるリスクを承知でアタックを敢行。見事8位を手にしてキャリア初ポイントを獲得した。日産としてもシーズン9での初ポイントとなった。

「とっても楽しかったよ!」とフェネストラズは語る。

「セーフティカーが入った後、ほぼ全員が全開走行でレースをすることになったから、大きなリスクを冒さない限り、オーバーテイクのチャンスは全くなかった」

「サム(バード/ジャガー)を見ても分かる通り、経験豊富なドライバーがオーバーテイクを試みて、そのまま順位を落としていくこともある。このマシンでオーバーテイクするのはとても難しいし、こういったレース終盤では尚更だ」

「僕らはみんな全力でレースをしていたけど、エド(編注:モルタラの愛称)がある箇所で少しアクセルを戻しているのが見えたんだ」

「僕は『もちろん、彼は電力を温存しているんだろう』と考えていた。でも最終ラップでも彼は戻していたから、僕は『マジかよ……でもかなり距離があるな』と思った」

「フィニッシュラインまで攻めようとしたんだ。彼は目の前にいたし、3輪でもゴールできる。問題ないね!」

「それで僕はそのまま突っ込んで、オーバーテイクした。少し接触したけど、これがフォーミュラEだからね……」

 昨年までジャガーのリザーブドライバーを務めつつ、日本のスーパーフォーミュラを走っていたフェネストラズ。シーズン8では負傷したアントニオ・ジョビナッツィの代役として、ソウルePrixでドラゴン・ペンスキーから急遽フォーミュラEデビューを果たした。

 フェネストラズにとってシーズン9は初のフルシーズン参戦となるが、彼の目線はチームの将来に向けられている。

 日産のカスタマーパワートレインを使用するマクラーレン(昨年までのメルセデス)が開幕から速さを見せ、ルーキーのジェイク・ヒューズが3戦目にして初のポールポジションを獲得。一方で、ワークスチームの日産はそれに匹敵する成績を残せておらず、フェネストラズはチームには改善点が多く残されていると考えている。

「あのオーバーテイクには本当に満足しているし、素晴らしいレースだった。レース序盤のアタックモードの戦略も良かった。レースをマネージメントできたと思う」

 そうフェネストラズは振り返る。

「全体として、全てを上手く運ぶことができたと思う。僕らは望んだ位置にいる訳じゃないし、やらなくちゃいけない課題は沢山残っている。でもチームとして、僕としても、この難しいコースで初ポイントを獲得できたことは大きな進歩だ」

「正直に言って、この(フォーミュラEの)レベルの高さはクレイジーだ。チームにとっても非常に嬉しい結果だけど、僕らは勝つためにここにいる。チームが勝つため、僕が勝つためにいるんだ」

「僕らは一生懸命頑張る必要がある。でももちろん、この結果は良いことだし、メキシコや苦労の後でチームを元気づけることができた」

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