現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 今年で50歳! ランボルギーニを支えた名車「カウンタックLP500」の歴史とは

ここから本文です

今年で50歳! ランボルギーニを支えた名車「カウンタックLP500」の歴史とは

掲載 更新 15
今年で50歳! ランボルギーニを支えた名車「カウンタックLP500」の歴史とは

■50歳を迎えたランボルギーニ「カウンタック LP500」

 ランボルギーニの歴史あるスーパーカー「カウンタック」が、2021年3月11日にデビュー50周年を迎えた。

走る伝説! ランボルギーニ「カウンタック」は本当に時速300キロも出たのか

 いまから50年前、1971年のジュネーブ・モーターショーにおいて、稀代のスーパーカー「ランボルギーニ カウンタック LP500」がデビューした。

 3月11日午前10時、カロッツェリア・ベルトーネのブースにおいて、誰もが認めるこのイベントのメインであるイエローカラーをまとったカウンタック LP500のプロトタイプが初めて一般公開されたのだ。

 この発表は大成功をおさめ、ランボルギーニは顧客の要望を満たすために、この未来的なショーカーの市販を少数生産で開始した。

 カロッツェリア・ベルトーネブースでカウンタックLP500を発表することになった理由は、ランボルギーニ ブースには、5年の製造期間を経て完成した「ミウラSV」という、ランボルギーニの最新作が展示されていたからだ。

 この2台のプレゼンテーションによりカウンタックLP500は、ジュネーブショーを終えた後の数か月間、多くの国際的な自動車雑誌で取り上げられることになる。

 このカウンタックプロジェクトは、内部コード番号LP112(LPはイタリア語で12気筒エンジンの後方縦置きを意味する)で、ミウラで実現したスタイルとテクノロジーの最先端をいく企業というイメージを維持したいという、フェルッチオ・ランボルギーニの願いから始まった。

 そして1963年からランボルギーニ社に在籍し、1968年にはカウンタックのメカニック部分を担当するゼネラルマネージャー兼テクニカルディレクターに就任したエンジニアのパオロ・スタンツァーニが、この記録的な成果を導いたのだ。

 カロッツェリア・ベルトーネのデザイン・ディレクター、マルチェロ・ガンディーニが手がけたカウンタックの、美しくクリーンで未来的なスタイルは、50年経ったいまでも健在である。

 ガンディーニは、ランボルギーニの12気筒モデルに初めて特徴的なシザードアを採用した責任者でもあった。LP500は、1974年に生産が開始されるカウンタックとは大きく異なるクルマで、フレームはチューブラーではなく、プラットフォーム型に変更。エンジンも5リッターV型12気筒から4リッターV型12気筒の1種類のみに換装されている。

 エンジンのエアインテークはシャークギルデザインで、その内部には洗練された電子機器が装備された。

 この車名は、イタリア・ピエモンテ地方の方言に由来している。労働不安によるストライキでファクトリーが封鎖され作業ができなくなることを避けるために、組み立ての最終段階で、トリノ県グルグリアスコ近郊の農場の農機具小屋に車両を移動して作業していたところ、近隣の農家の人がその車両を見て「クンタッシ!」(驚きを表すピエモンテの方言)といったのが由来となっている。

 このピエモンテの感嘆を表す言葉を英語綴りにしたのが、「Countach」であり、スーパーカーブーム時代に日本では間違って「カウンタック」と表記したために、現在でもそのままカウンタックと呼ばれることになった。

 この事実を知ったピエモンテ出身のマルチェロ・ガンディーニは、この言葉にはとくに強い拡散力があると考え、同僚のヌッチョ・ベルトーネ、フェルッチョ・ランボルギーニ、パオロ・スタンツァーニを説得し、カウンタックの名を採用したという。

 ジュネーブ モーターショーでのカウンタックLP500の成功を受け、ランボルギーニのチーフテストドライバーであるボブ・ウォレスは、より信頼性の高い4リッターエンジンを搭載したこのクルマを、あらゆる種類のロードテストに使用した。

 そして1974年初頭、市販車のホモロゲーションに必要な衝突テストにも使用され、その後スクラップされたことで、この特別なクルマのキャリアは終わりを遂げたのだ。

 その後、1974年から1990年にかけて、5つのシリーズで1999台のカウンタックが生産された。

 このモデルは、全世代の人々の憧れとなっただけでなく、何十本もの映画に使用されるなど、ランボルギーニがその歴史のなかでもっとも困難な時代を生き抜くことを可能にした1台である。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

“45年ぶり”マツダ「サバンナGT」復活!? まさかの「オープン仕様」&斬新“レトロ顔”がサイコー!ワイドボディも魅力の「RXカブリオレ」とは?
“45年ぶり”マツダ「サバンナGT」復活!? まさかの「オープン仕様」&斬新“レトロ顔”がサイコー!ワイドボディも魅力の「RXカブリオレ」とは?
くるまのニュース
“ボロボロ”のランボルギーニ「ミウラ」に価値はある? マニア垂涎“ジャンクヤードのガラクタ”がオークションに登場! 気になる価格は?
“ボロボロ”のランボルギーニ「ミウラ」に価値はある? マニア垂涎“ジャンクヤードのガラクタ”がオークションに登場! 気になる価格は?
VAGUE
なんとハイブリッド仕様も!! クラシックなボディに6気筒を押し込んだ[クラウン]セダンがスゴすぎる
なんとハイブリッド仕様も!! クラシックなボディに6気筒を押し込んだ[クラウン]セダンがスゴすぎる
ベストカーWeb
ミニバンなら日本車……とも言い切れんぞ! ちょっとマイナーだけどヨーロッパにも個性派ミニバンが存在した
ミニバンなら日本車……とも言い切れんぞ! ちょっとマイナーだけどヨーロッパにも個性派ミニバンが存在した
WEB CARTOP
「すごい多重事故…」 関越道で「トラックなど3台が衝突」発生! 2車線が一時通行規制で「通過時間70分」の大渋滞 圏央道も混雑
「すごい多重事故…」 関越道で「トラックなど3台が衝突」発生! 2車線が一時通行規制で「通過時間70分」の大渋滞 圏央道も混雑
くるまのニュース
SS12は“安全上の問題”でキャンセルに。SS11を終えた時点でトヨタ勝田貴元は総合3番手|WRCラリージャパンDAY3午前
SS12は“安全上の問題”でキャンセルに。SS11を終えた時点でトヨタ勝田貴元は総合3番手|WRCラリージャパンDAY3午前
motorsport.com 日本版
コンチネンタル、車内の生体情報を検知する革新的ディスプレイ発表へ…CES 2025
コンチネンタル、車内の生体情報を検知する革新的ディスプレイ発表へ…CES 2025
レスポンス
[圧倒的燃費]と環境性能! [トヨタ・ヤリス]を超えるクルマってぶっちゃけある? 
[圧倒的燃費]と環境性能! [トヨタ・ヤリス]を超えるクルマってぶっちゃけある? 
ベストカーWeb
給与が高いスイスに拠点を置くザウバーは例外? ハースF1小松代表、FIAが検討する予算上限”優遇措置”に反論「皆反対している。シンプルなままでいい」
給与が高いスイスに拠点を置くザウバーは例外? ハースF1小松代表、FIAが検討する予算上限”優遇措置”に反論「皆反対している。シンプルなままでいい」
motorsport.com 日本版
日産「新型スカイライン」発売! 歴代最強「匠“手組み”エンジン」×旧車デザインの「特別仕立て」登場も「次期型」はもう出ない…? 「集大成」完売した現状とは
日産「新型スカイライン」発売! 歴代最強「匠“手組み”エンジン」×旧車デザインの「特別仕立て」登場も「次期型」はもう出ない…? 「集大成」完売した現状とは
くるまのニュース
実は大きく違う!? モータースポーツ総合エンターテイナー濱原颯道が開催した「クシタニライダー台湾人スクール」で感じた台湾人ライダーと日本人ライダーの練習環境の違いとは
実は大きく違う!? モータースポーツ総合エンターテイナー濱原颯道が開催した「クシタニライダー台湾人スクール」で感じた台湾人ライダーと日本人ライダーの練習環境の違いとは
バイクのニュース
旧車への憧れ、理由の1位は「デザイン」、人気車種は…旧車王が調査
旧車への憧れ、理由の1位は「デザイン」、人気車種は…旧車王が調査
レスポンス
いずれスポーツカー[バブル]は崩壊する!! その時あなたは買う勇気があるか!?
いずれスポーツカー[バブル]は崩壊する!! その時あなたは買う勇気があるか!?
ベストカーWeb
レゴとF1、パートナーシップを締結…2025年からクリエイティブな遊び提案へ
レゴとF1、パートナーシップを締結…2025年からクリエイティブな遊び提案へ
レスポンス
メルセデスが3セッション連続で最速! 終盤の赤旗中断で、アタック未完了のマシン多数……勢力図は不明瞭|F1ラスベガスGPフリー走行3回目
メルセデスが3セッション連続で最速! 終盤の赤旗中断で、アタック未完了のマシン多数……勢力図は不明瞭|F1ラスベガスGPフリー走行3回目
motorsport.com 日本版
ルノーがハイブリッド車に使ったF1直系の技術……って聞くとなんかたぎる! 「ドッグクラッチ」ってそもそも何?
ルノーがハイブリッド車に使ったF1直系の技術……って聞くとなんかたぎる! 「ドッグクラッチ」ってそもそも何?
WEB CARTOP
F1ラスベガスFP3速報|赤旗で消化不良に。ラッセルがトップタイム、RB角田裕毅は16番手
F1ラスベガスFP3速報|赤旗で消化不良に。ラッセルがトップタイム、RB角田裕毅は16番手
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
くるまのニュース

みんなのコメント

15件
  • 前から見ても、横から見ても、後ろから見ても驚きの連続。
    美しいというより造形そのものが驚異。
    名前の由来が驚嘆の声というのも頷ける。
  • キングオブスーパーカー。
    スーパーカーという言葉はこの車のためにあるような言葉だと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村